熊野大社元宮跡と天狗山「熊野山」のご案内
この天狗山は標高610メートル、松江市八雲町と安来市広瀬町の境に位置し、このあたりで最も高い山である。
ここにかって熊野大社の元宮があり、この山は昔、熊野山または熊成峰くまなりのみね、そして天宮山てんぐうさん等と言われていた。
熊野大社の元宮については、天平5年(733)の『出雲国風土記』に「熊野山。いわゆる熊野大神のやしろす」と記され、山頂近くには今なお熊野大神はお鎮まりになられた磐座いわくら(巨岩)がそそりたち、そのすぐ下にそのすぐ下は元宮平げんぐがなりと呼ばれている。
毎年5月の第4日曜日には登山し、往古を偲んで元宮祭を執り行っている。
登山道の途中には古代出雲文化の発祥地、意宇平野を潤す意宇川の源流の「意宇の源」があり、脈々と清水が流出している。
頂上からの見晴らしは熊野大神の”国見”の山にふさわしく、松江市の市街地はもとより天気のよい日には東は美保関町、西は出雲大社の大社町まで一大パノラマである。
                                                     熊野大社