2007年1月26日
しぇるぱ単独
山域:広島市安佐北区

ここもハンググライダーの山、荒谷山

 

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甲田集落から林道へこの間、神ノ倉山に行ったのは、荒谷山にメッコを付けるためでした。
JR芸備線井原市駅を挟んで、神ノ倉山と荒谷山が向かい合っている、向かい合っているのに何の不思議もないが、どっちの山からもハンググライダーが飛び立つのだそうな、これはこの眼で確認しなきゃならないな。
この間は、神ノ倉山から荒谷山を眺めた、山頂下の肩にキラキラと光るものがあるのを確かに見たよ。道路があるのも確かに見た。
井原市駅横の道を西に進む。この道は、山越えして、上根峠、根之谷、可部の北へ向かう県道68号線なのだそうな。
山際に近づくと、この先幅員減少の看板、道路の幅が狭くなる、駐車するならこのあたりだな、道の膨らみに駐車しとこう
今歩いている集落の名前が甲田、バス停の名前が甲田だから間違いないさ。
武田武将之墓そのバス停なんだが、バス会社が備北交通、驚いたぞ、本社は庄原なのに、こんなところに路線がある、可部の病院まで走っているのだそうな。
バス停の後ろに戦没者の慰霊碑、ここから入って行くんだよ。ここから真っ直ぐ先、山頂肩の道路のガードレールが見えるぞい。
おばぁさんが畑仕事している。すみませぇん、荒谷山へはこの道を行きゃぁええんですか。
ありゃぁのぉ、石碑があるけぇのぉ、そこを左に行くんよのぉ。今でも道があるかのぉ、もぉはぁ、だぁれも通っちゃぁおりゃぁせんがのぉ。
ま、行って見ます、どうもありがとぉ。
このへんの畑の柵・金網は背が高いね、鹿がやってくるのだな。このあたり、鹿が多いんだね。神ノ倉山の頂上公園で鹿の糞をいっぱい見たもの。
集落はすぐに終わり、ここからは舗装路の林道なんだね。
谷を横切る杉林を潜り、また杉林を潜って進んで行きます。その杉林と杉林の間に休耕田があります。
休耕田とはいうものの、芝がびっしり生えているよ。普通、たんぼに芝は生えないものだがねぇ。
生えてしまったのか、土木工事の芝として出荷するため栽培しているのか、さぁ、どっち。わたしは前のほうに賭けるけどね。
墓地があって、また墓地がある。昔々には、このへんにも人家があったということなんじゃなかろうか。
ふたつ目の墓地と作業小屋、ここを越えると、おばぁちゃんの言っていた石碑が出てきたよ。
武田武将之墓、と彫ってあるようだ。武田とは、毛利が勃興する前にはこのあたりを支配していたのだよ。
没落した武田武将を鎮める石碑を建てたんだもの、このへんは戦場だったんだろうな。
魂鎮たましずめしなきゃならない崇り伝説があったのかもしれないよ。
ツバキのガラガラ斜面おばぁさんは石碑の左を行きんさい、と言っていた、尾根が伸びてはいるが道や踏み跡は見当たらないぞ。
石碑の右には谷の流れがある、その谷に沿ってコンクリートの道が登っている、この道だろう、たぶん、おばぁさんの言い間違いだよ。
その道は砂防ダムで尽きてしまった。幾つかの砂防ダムを工事する取り付け道だったのだ。
道の終点で、汗を拭きながら植林の中をぼんやりと眺めていると、あれは踏み跡じゃないかい、昔道がうっすらと浮かび上がって見えてきたぞ。
行けるところまで行ってみよう。道は谷と合わさってしまった。このまま谷の本身を登るのかな。あ、対岸に道がある、谷を突っ切って反対の尾根へと登っていくのだ。
この道がなかなかに抵抗する道、倒木が累々とあって、潜ったり跨いだり、とにかく上へ上へと登って行こう。
尾根へ出たよ。おばぁさん、正しいことを言っていたのだ。石碑の左を尾根道に沿って登っていけば、この現在地と合流する、道は間違いないという確信が生まれました。
この尾根の裏側を確かに昔の作業道があるのだよ。踏み跡は続いている、ひとが歩ける幅だけずぅっと空間が開いている。
倒木で道は途切れても、バイパスした痕跡は透けて見えるよ。道を失っても、そのうち元の作業道に復帰できるもんだよ。
尾根を越えて谷に向かっている。谷の手前で赤い測量杭だか境界杭だかを見つけた。今まで、なんにもシルシが無かったので、頼りになること、ほっとすること。
谷の作業道はここまで、あとは踏み跡を拾いながら、繁みの薄いところを登っていくのだ。
石のガラガラ斜面で、中部山岳ではゴーロ帯と言うのだそうな、そのゴーロ帯、踏み損ねると石がガラガラと落ちていく、
落石らーく、と警告の叫びはあげなかったがね。
このガラガラ斜面にはツバキがびっしりと生えている、滝にはツバキが生えているもんだ、そうだよ、どこの滝でもツバキを必ず見たもんだよ。
ここでも、ツバキ。水があれば滝になっているのだがね。ま、ツバキというのは崖際の環境しか与えられていない植物なんだろうね。
神ノ倉山が正面稜線を透かせて空が見える、横へ逃げれば道は簡単なんだろうが、ここは徹底的に斜面直進の道を行ってみようぜ。
あかん、頭上には密集した潅木群がある、ここは横へ逃げなくちゃ。やっと尾根道。
あれ、眼を伸ばせば道があるように見える。なるほど、道だよ。だしぬけに舗装路の林道に飛び出したよ。
下の集落から見えたガードレールの道はこれなんだな。道の先には吹流しが見える。ハンググライダーの飛び出しポイントなのだ。
舗装路はハンググライダーの基地へ近づいて行く。振り返ると、登ってきた尾根が見える。その尾根の裏側の谷筋を詰めて来たのだ。
見下ろすと、えらい傾斜を登ったもんだな。先人のつけた踏み跡は誰のものだろう。ハンググライダーのひとのものだろうか。
涼しい顔で空を飛ぶだけじゃないかもしれない、地面を這い蹲って、えいえいと汗にまみれることもあるのかもしれないね。
ハンググライダー飛び出し場ここがハンググライダーの飛び出しポイント、こっちのほうが神ノ倉山より高いね。
谷の南北に飛び出しポイントがあるということは、風向きによって使い分けるということなのだろうか。
今日は湿気が多くて見通しが効かない。鷹の巣山・カンノキ山、ここからの姿は値打ちを落とす姿だなぁ。あの鋭鋒がべったり山にしか見えないのが残念だね。
ハンググライダー・ポイントから先は舗装もなくなって地道の林道になる、このほうがええ、好きだよ。
荒谷山に登ろうと思うが、林道を開削した時、垂直の崖にしているので、どこか取り付きのところを探さなきゃならない。
ここがええだろ。何か貼ってある、荷札の絵符だ。E 広島市の山を歩く、とある。
わたしは持っていないが、そう言えば、そんな本があったなぁ。ここは広島市のうちだ、本のガイドに書いてあるのかもしれない。
林道の向こうに荒谷山こんなところまで踏み込んで来るとは、さては、さっきの登り斜面の踏み跡はこの人々の仕業かもしれない。
ハンググライダーのひとが登ったのだろうと判断したが、間違いだろうな、訂正しよう。
ハイカーのパイオニアがいるから踏み跡は出来るのです、登山道が出来るのです。歩いてくれたから心強くここまで来れたのだ。テープやリボンを残さなかったのは推奨しかねたからだろうね。
取り付いてみると、これはヤブですね、枝葉の薄いところへ、踏み跡と離れないように、けっこうパズルを解くように進まなきゃならない。
造林地に出た、踏み跡と作業跡とごっちゃになったので、自由に歩くとしよう、とにかく高みへ。
ここがそう、テープのマークがあって、自治体だか山主だかの測量杭がある、国土地理院の標識ではないよ。もともと、荒谷山の三角点は存在しないのだ。
どこが山頂かは自分で自由に決めればええ。
実はね、眼の前にもうひとつ候補があるのですよ。植林の中を泳いであそこまで行く気になれない、もうここでええ、ここに決めよう。
戻り道、荒谷山ほんの百メートルそこそこの道なのに、えらく迷ったぞ。たぶんこっち、勘が当ってどんぴしゃりで取り付き点に戻ったが、ヤブの中は見当が付けにくいね。
さぁ、帰ろう。
さてと、さっきの尾根道ガラガラ谷道を戻ろうか、なにやら気が進まないね。
テープなどの目印がひとつもなかったぞ。ちゃんと帰れるかどうか心もとない。止めた、このまま舗装路の林道を歩こう。
天気予報の伝えた通り、雨が降ってきた。雨の中、山道で滑った転んだ怪我したとなる場合もある、大回りしたが、正解と考えることにしよう。

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


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