2000年12月2日
しぇるぱ単独
山域:奈良

岳山、長谷寺南の山

 

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狛の棚田、谷の上下、ことごとくが棚田どこへ行こうか。長谷寺界隈でなにかないかな。よし、ここにしよう。
長谷寺駅西の桜井東中学校、ここから道は狛の集落へ続く、どこも白壁に銀鼠の瓦で豊かな集落だな。谷を埋める棚田が目を奪うね。
集落はずれにブランコのある児童公園がある、ここに駐車しようか。
道は谷沿いと山際とふたつある、どっちなんだろ。
すみませぇん、岳山へ行こうと思うんですが、どっちに行けばええのでしょうか。
狛峠への入口、標識はここ以外には無かった岳山?聞いたことがないがね。テレビ塔の山かいな、それならここを山沿いに行けばよろしよ。峠の道はどうやろね、毎年11月には、万葉のグループが100人もここを越えていくんやがね、今年は無かったなぁ、道刈りをしたとは聞いとらんよ。道はすすんぼうだらけじゃないかね。
その頃は亡くなった犬養先生がここの広場まで来てな、大勢にお話しとったもんや。
どうもありがとう。
狛峠を登って振り返る、こっちはゆるい傾斜の田んぼ六地蔵のお堂がある、こっちから行けばええんやな。
道はあちこちに分岐しているが、峠を目指せばいいのだ、ここで田んぼが尽きたね、初めて標識があったよ、大宇陀、ここから山道に入るんだね。
あのおばちゃん、道はすすんぼうだらけと言っていたが、すすきのことなんだろね、道は綺麗なもんじゃないか。何百年も前から峠の両方の村が行き来していたんだ、しっかり踏まれていて、まだまだ人間世界のものだね、もとの自然にお返しするにはまだ余裕があるよ。
新陽明門院笠間山陵谷水でじゅくじゅくした道だったが、登りきったよ、ここが狛峠、峠を越えると峠の際まで田んぼが迫っている。
桜井市側の狛の谷は棚田だったが、峠のこっちは榛原町、ここでは平坦な田んぼが広がっている。
街道に出てきたよ、目指すは新陽明門院陵、ぶらぶら歩けば標識があるだろ。
なんにも看板がないね、地図によるとこのへんで左折しなきゃならんのだがな、えい、ここで曲がろう。
お、木立と鳥居で御陵風のものが見えてきたぞ、正解だった。
御陵南の農家、ここから竹やぶに入る新陽明門院陵とは何なんだろ、新陽明門院笠間山陵、後村上天皇の中宮なのか、南朝亡命政権だからこんなところにあるんだろね。
さてと山に入るには、御陵の後ろから取り付くらしいね。垣根を眺めて沿って行って、農家の脇から入っていくのかい。
ぐるっと御陵の後ろに回ったよ、なるほど、稜線に山道がある、NHKテレビ放送塔と杭があるからこの道で正解だ。
道は広い、植林の中を辿っていくのか。あれれ、道がふさがった、倒木で道が消滅してしまったよ。右にも左にも行きようがないね。
ここで道が不明となる、正面突破しかないね困ったときは正面突破、まっすぐ突き進めばなんとかなるさ、さいわい、植林のなかは下草がない。
稜線に出たよ、道は右かな、左かな、高みは左だからそっちへ行くか。
到着、NHK宇陀放送設備、奈良テレビと共同の施設なんだね。ただね、がっかりだ、なんにも見えないよ。
まずは昼食にするかい、あれ、しもた、コッヘルを忘れた、鍋がなくてはなんにも出来ないね。仕方が無い、ザックのなかの非常食、バナナ、レーズン、甘納豆、これで済ませるしか仕様がない。
テレビ塔、植林の中で展望は皆無さて、帰ろうか。稜線を東へ辿るとするか。道は広い、さっきキャタピラの作業車が通って行ったな、キャタピラで踏むから道は幅くっきりと確かなもんだ。でもねぇ、どこまでも植林の中、なんにも見えないので飽き飽きするな。
セメントの舗装路に出てきたぞ、逆に辿ると迷う所だね、ここに標識などは無いさ、稜線の高み高みを自分の判断で拾って行くことだね。
ここが長者屋敷なんだと。
「昔、ここに貧乏な若者が住んでいた。信心深く長谷寺の観音堂に七昼夜の断食参篭後、長井坂で薯の蔓を見つけて掘りおこしたところ、黄金のつまった壷が出てきて、大金持ちになり、ここに大きな屋敷を構えた。薯丸長者と称したが、二代で滅び、その跡に小さな祠がある」  
大和まほろばの山旅、内田嘉弘、ナカニシヤ出版から引きました。長者屋敷の分岐、右への山道をおすすめ
笹薮のなかにその祠があるようだが、濃い藪だね、入るのは止めとこう。
ここからどっちに行こうか、左のセメント道か右の山道か、当然山道を選びたくなるよね。
この道も古い道だな、踏まれて雨水で掘られて道は深い溝状になっている。
石碑がある、文政四年奉修行大峰山上五拾五乗、なるほど、古い道なんだ。
さぁて街道に出てきたぞ。あとは元の狛の集落へ戻るだけだね。

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 カシミール展望図をつけました。


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