1999年8月12,13日
しぇるぱとよめさん
山域:白山
白山、鳩ケ湯新道、三ノ峰
下小池キャンプ場の朝
ここからが登山口
六本桧までの道、こんなに広い道です


白山の南にな、刈込池というのがあるのさ、ほら、ぶなばやしさんのホームページ見てみな、こんな感じなのさ。
好いとこのようね、行こう、行こう。それで山は?そうか、そこから三ノ峰というのを目指すのか。

さてと、着いたよ。
いやもう、渋滞で参ったな、京都で全然動かなかったな。やはり、お盆は人が動くね。
そうね、ここは山の深いところね。どう来たんだっけ。
福井の大野市から越美北線沿いに勝原(かどはら)駅のところから、国道を離れて林道を谷沿いに、奥へ奥へとどんどん入って、果ての果てまで来たんだよね。
それでここが下小池キャンプ場というわけね。ええとこじゃないの、すぐそばまで車を持ち込めるから荷物を担ぐ負担はないし、芝の地面だからクッションが効いて居たくないし、まるで分譲地みたいね、ゆったりしていて、隣と充分距離があるのね。山小屋のキャンプ場とずいぶん違うね。
今日はテントを立てるだけ、明日、行動することにしようぜ。

三ノ峰山頂、ガスの中、何も見えません
避難小屋とケルン
鳩ケ湯


朝だよ。さぁ、出発。テントをたたんで、終点の上小池駐車場まで車で移動するぜ。
ここからコースの始まりね、うわ、熊出没注意、ほんまかいな、刈込池は降りてからにしようか、ここからが三ノ峰への入口か。
急な登りだな、谷川の音がはるか離れて聞こえて、また近く聞こえるようになった、ここが山腰屋敷跡かい、こんなところにも人が住んでいたんだな。キャンプ場のあたりも集落があったということだが、雪深いところだから大変だったろうね。
谷の斜面を登るのね、案外に広い道ね、もっともっとカボソイ道だと想像していたよ、昔からの道なんだねぇ。
やれやれ、稜線に出た。ここが六本桧、ここからは稜線沿いにたどるわけだ。この先はガスが出てきてよく見えないね。
とたんに道が細くなるね、うわ、道の靴の幅を踏み越すと、底がないよ、怖、ひょろひょろできないね、落ちたらえらいこと。
稜線歩きもここまでかな、この先に剣ガ岩というのが見える、そこからは尾根を登って行くようだよ。
地図によると、このへんが、観光新道の甚ノ助避難小屋と同じくらいの高度かな。
道は滑るし、急だし、大変な道ね、ダケカンバが大分低くなってきた。森林限界を越えたのかな。
山の頭が全然出てこないね、傾斜が急で、あそこが山の頭かコブだろうとがんばって登ると、先へ先へと頭が上へ移っていく、ひたすらな一本登りだなぁ。
あ、巻き道だよ、ここから道は横へ入っていくよ、大変化、まっすぐな道が始めて様子が違ってきたよ。
そうだな、凸凹の石道を踏んでいくのは、北アルプスの道によくある風景じゃないか。

お、ケルン、避難小屋、三ノ峰の避難小屋だよぅ、ここに荷物を置いて頂上まで往復しようか。
頂上はガスの中、なぁんにも見えない。あっちが白山なんだろね。別山が邪魔して見えるのか見えないのか、まるで見当がつかないね。降りよ。
ここは、南竜ケ馬場から別山を越えて来る人と、これから向かう人が交叉するところなのね。意外に人数があるね、これなら熊もいやがって顔を出さないよ。
避難小屋の前で食事にしよう、避難小屋で汗のシャツを替えてこようか、へぇ、中はあんがい広いね、綺麗に使ってあるよ。
バラバラバラ、なんだ、なんだ、雨かいな。トタンを打つ雨の音でびっくりしたよ。
たいした雨ではないようよ、ガスの雨かな、でも、いやらしいからさっさと降りようよ。
道が雨に濡れて滑って困るね、急傾斜の道だから気をつけて降りようぜ。本気の雨だな、雨具を着よう。
ここは滑るよ、気をつけて、うわ、なんでもないところで滑ってしまった。
こりゃいかん、草の露でズボンがすっかり濡れてしまったな、雨具のズボンも着たほうがええな。
気持ちが悪い、着替えるついでに濡れたズボンも脱いでしまうよ、あんた、見張っといてね。
ガスの中だ、見えやしないさ、うへぇ、パンツまるだしかいな。
あぁ、すっとした、これなら濡れた草もどうってことない、あんたは大丈夫、そうか、半ズボンだからすねが濡れてもなんてことないか。

やれやれ、やっと降りたぞ。刈込池は次ぎの機会にしようか、こんな雨の日に訪ねても面白くもなんともない。次ぎは秋にでも黄葉を見に行こうじゃないか。
そうね、そうしよう。あんたなら、三ノ峰へもう一回、行く気になる、どう。
やだね、こんな単調な棒登りの道はもういやだ。ガスに隠れて先が見えないからたどりつけたが、行く先々が全部見えたらいやになって途中で挫けていただろうね。

今夜は、鳩ケ湯温泉、ゆっくり疲れを癒そうぜ。こんにちはぁ、予約した者ですがぁ。
おぅい、そっちはひとりかい、男風呂はわたしひとりなんだよ、湯口の水を飲んでみな、しょっぱいだろう。
ほんと、塩の味が濃いね。湯がぬるぬるしていてなんか肌に良さそう、ほぉっ、疲れが抜けて行きそうよ。

初期の習作の頃に白山を訪ねています。つたないものですが、ご参考までに

カシミール展望図をつけました。

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