蒜山へ行こう。蒜山の皆ヶ仙に登ろうと決めて、家を出ました。蒜山高原SAに着いて、あれが大山、そこから目を移すとあのあたりが皆ヶ仙だな。
蒜山の里に降りて、蒜山高原キャンプ場へ向かうのだが、道は雪で閉ざしている。通行止めでバリケードで封鎖してある。
こりゃぁあかんなぁ。どうにもならん。他の山に行こう。蒜山の東に仏ヶ仙がある。コースがあまりにも短いので気が進まないが、そこにでも行ってみよう。
蒜山の街道を走って、鳥取倉吉に向かう国道313号線を進む。犬挟トンネルを抜けるために盛土で道が高いところを走っている。
このままでは平面交差はないから道の下に降りる。立体交差のカルバートを抜ける。道路の下を抜ける箱をトンネルとは言わない、カルバートと言うのだよ。
案内標識などありはしない。適当に勘を働かせて道を進む。山に近づいていればOK、こんな基準でよろしい。
進むにつれて、水道の施設が出現する。その向こうには雪が積み重なっている、デブリになっている。
ははぁ、さては、水道の施設までは除雪車で雪を排除したのだ。除雪車が押して積み上げた雪がデブリとなって盛り上がっているのだ。
水道の施設の前の空き場所に駐車するしかしょうがないね。ここから歩き出すしかしょうがない。
デブリを踏んで、この先の道にはたんまりと雪が残っている。誰も歩いた跡がない。少なくとも、最後の雪からこっち、誰も歩いた者がいない。
ところどころ雪が融けて地面が出ている。雪が融けるとすかさずフキノトウが芽を出している。
ここが仏ヶ仙の登山口、本来ならここまで自動車が入るはずなのだ。簡単な山のはずなのに、思いがけない歩きを強いられてしまった。
ここまでの林道では雪に悩んだが、登山道を歩き出すと雪などありはしない。
南斜面だから雪は融けているだろうとここに来たのだよ。もともと、梢に遮られて雪が積もることも少ないみたい。
植林と自然林の際に道がある。草木梢の様子からして、そんなに登山者は多いとは思えないが、そこそこ絶えることなく登ってくる人があるみたい。
一本調子の登り道で、どんどん高度を稼いで行く。
最初のコブというか峰というか、そこを越えて、ちょっと下って、またコブがある。ここからは蒜山の横顔が見えている。
このコブを過ぎると、蒜山は見えなくなる。気が付きにくいが歩く方向を変えたのだ。蒜山は背後にあるのだ。
ススキが繁っている茂みを分けると、そこが仏ヶ仙三角点、看板があって
仏ヶ仙、県境の山、中央分水嶺の山、一等三角点本点の山、全国13箇所の三冠王、と掲げてある。
そうかねぇ、そんなに値打ちのあるものなのかねぇ、わたしにはそれより、展望のあるなしのほうを重視するほうなんだがね。
草がツンツンと伸びております。草木の梢に邪魔されて倉吉への方向がよく見えない。冬の今でこれだもの、夏秋には塞がって全然見えないだろう。
さて、降りようか。
とっとことっとこ降りるのだが、かなりの急傾斜なんだよ。登りには感じない急傾斜が下りには身に染みて判ってくるもんだね。
眼下に登山口、林道が見えている。林道に降りて、ここからは雪道を歩かなきゃならんのだね。
クシャ、クシャ、雪が腐って踏み抜いてしまう。だいたい、30センチから50センチ雪が積もっている。地道ではなく、舗装路だもの、連休前には融けてしまうのではなかろうか。
水道施設の前まで降りてきた。作業者数人がいて、除雪車が押したデブリをロータリー車で排除している。そうだろ、そうだろ、自分でこさえたデブリは自分で片づけなくちゃね。
林道を自動車で降りて行くのだが、案内板はないし、適当に道を縫って、蒜山の街道に出てきた。あとは、高速米子道で戻るとするかね。
前回、今回と、書き方のスタイルが大きく違うでしょ。
コースが短いと、写真と文章が寸法が合わない。文章の中に写真を貼り混ぜるやり方はとてもできない。文章と写真を分離する、自転車篇でのやり方を踏襲しました。