2000年6月3日
しぇるぱとよめさん
山域:奈良

芳山うろうろ、ヒルも出る

 

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誓多林、茶畑の中の石仏ここが誓多林、集落のはずれに車を置こうか。
ここの風景は覚えているよ、PTAのともだちと来たことがあるの。山の中にムラがあって、お茶畑をバックに写真を撮った場所だよ。
お茶畑の石仏はみたかい。こっちだよ。
すみませぇん、作業中お邪魔しまぁす。
お茶を摘むのに最近ではバリカンを使うんだね。おぅおぅ、茶畑がまるごときれいに散髪してもらって。
大きな石仏ね、道から遠く眺めるだけで近くまで寄ってはみなかったな。古いお地蔵なんでしょうね。
この先、峠の茶屋なんだがね、集落が終わるころ、鎮守の森の道をここで右折するんだよ。標識はないが、ここからが芳山への道なのさ、ホザンと読むようだよ。
あれ、フェンスがある、ゲートが閉まっているよ。
ここを右折、右の鎮守の森が目標 これで芳山は3度目なんだがね、今までこんな門は無かったぞ。錠前はかけていない、そのまま通ろうよ。
道はくだっているけど、これで間違いはないのね。
そうそう、くだり道で正しい、この先で谷を暗渠で埋めて道は山に向かうのさ、ほらね。
なるほど、これで山に登っている気分になってきた。
道はよく踏まれているやろ、笹を分けると、芳山の石仏も近いよ。
出た、ここなのか。ほほぅ、巨石に2面の石仏があるのね。当尾の石仏で、カラスノツボも、同じように2面の仏像だったよね。
ちょっと樹を切って透かせたな。前はもっと鬱蒼とした森でね、陰々滅々としていて、長くは居たくない雰囲気だったんだよ。
それは霊気と言うのかな、さっきの標識に芳山の頂上が書いてあったわね、そこへ行こうか。
そうするか、芳山の頂上はまだわたしも踏んだことがない。
道の真ん中にフェンスゲートしまった、弁当を車の中へ置いたままだった。
ええよええよ、たちまち帰ってこれる、帰ってから食べよう。
とんとんとんと頂上へ来たね、ほんとにここが頂上なんだろうか、山名標識もなにもないよ。
ポストがあるよ、なんだろ、開けてみよう。へぇぇ、奈良公園巡回簿とある。ここは奈良公園の範囲内なんだと。
これで納得、さっきのフェンスは鹿のためなんだ。春日奥山の鹿が出て茶畑野菜畑を荒らすからその防備なんだ。
みたとこ、ここより高いところは無いし、三角点もあるからここが頂上なんだろね。
山伝いに峠の茶屋まで行くことにするか。
タワまで降りた、下への道かな。行ってみようか。
あんた、おかしいよ、この先は倒木がいっぱいでとても通れないよ。
芳山の石仏ヘンだね。引き返そう。
タワの先の高みをめざすのが本当かな。
この先で、道が二つに分かれてる、どっちだろ。
こっちの道はテープがあるな、こっちだろうな。
ねぇねぇ、どんどん降りていったが、道はいつのまにか消えてしまったよ。
うぅむ、この先はヤブを突破することになりそうだな。
引き返しましょう。
そうするか。
カシミールの軌跡を後で見るのが楽しみだな。いったいどんな迷い道をしていたんだろ。
芳山の頂上見てみると、やれやれ、ミスしたコースがそのまま出て来る、思い込みや勘違いがそのまんま丸出し、弁解の余地もない失態、深く反省しなきゃならんね。
さぁ、弁当、弁当。
ありゃ、足が血だらけ。ヒルだ。小さなナメクジに似ている、ピシッ、弾き飛ばしてやった。
あれ、わたしも!ヒルはいないけど、血が出てる。
わたしが2箇所、きみが1箇所。後遺症でなかなか出血が止まらないね。
さんざん迷ったでしょ、あのあたりでヒルに食いつかれたのね。
ヒルに出会ったのは初めてだよ。芳山は低いけど侮れないね。
そうよね、芳山は登った道をそのまま引き返すことね。


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詳細地図

カシミール展望図をつけました。


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