鷲峰山、98年11月1日
しぇるぱとよめさん
山域:京都府

金胎寺山門、奥が寺務所、本堂は山の上

鷲峰山金胎寺行場で敗退


遅くなったなぁ、麓からの山道は行かずに、ドライブウェイから直行しようぜ。京都の宇治田原から和束の町境の稜線ぞいに、さぁ、ついた。
最高地点で昼食にしましょうか。ここが宝筺印塔の広場なの、あんた、前に来た時もこんなふうだった?
こんな芝の広場じゃなく、もっと荒地だったような気がするんだが、見晴らしはもっとあったような、覚えていないなぁ。

下が北です。東へ尾根沿いに行って
清水谷へまっさかさまに降りて行きます

さて、行場に行こうか。一人300円だって、お願いします。
行場の道は険しいから気をつけてください。小鐘掛で無理とわかったら引返してください。先に四人はいっていますが、足ごしらえが不安定なので途中まで、と厳重に注意してあります。
あなたがたならいけそうです、行ってらっしゃい。
では、行ってきます。

東へ尾根をだいぶたどって行くんだね。行場の辻、ここから始まってここに帰ってくるわけか、いやぁ、たいへんな下り坂だな。
東覗、西覗、がけの上ねぇ、大峰の山上ケ岳もこんなもんなの。
大峰のほうはもっともっと谷底が深いけどね。
胎内くぐり、この岩の中を潜って行かなきゃならんのか。谷に出たよ、千手の滝、五光の滝、細い滝と幅広の滝ね、谷川を渉ってまた渉りかえすのか。

東覗へ急降下していきます
西覗、ここからは危険領域
五光の滝、いったん清水谷へ降りる

シマッタ、オチタ、うっかりして水に入ってしまったよ。ううん、大丈夫、ズボンと靴下はぬれたが、靴には水は入ってないみたい。
ここから先はわたしが先に行こう、鐘掛だ、鎖があるが長いよ、こりゃ駄目だ、途中で腕がなまって続けられない、鎖は止めとこう、横に岩場の道がある、これをたどろう。
さぁ、問題の小鐘掛、立て札があるよ、右足を赤ペンキの岩穴にいれて、左足を後の岩にかけて、勢いをつけてとびついて登るように、と書いてある。
ふむふむ、右足を赤ペンキの穴へ、左足を後の岩に、股の下は空間スカスカじゃないか、ふんばって跳べと言われても、岩の右も左も切り立った断崖だぞ、えい、えい、駄目だ、ちからがはいらない。
止めよう、仮にわたしが岩を乗り越えても、きみにはちょっと無理だ、どだい足のコンパスが広すぎる。
この岩場、どうにかここまで登ったが、まずわたしが降りるよ、よう手足のかけ加減をみといてや。さぁ、降りといで。
右足はこう、左足はこうね、右手はどこの岩角をつかむの。やれやれ、降りた、腕がパンパンになってしまった。
もと来た道を帰ろうぜ。

鐘掛、鎖に頼らないほうがいい
小鐘掛、上部の岩が乗り越せない


ただいまぁ。
あ、帰ってきましたか、今迎えにいこうかと準備していたんですよ。途中で立ち往生するひとが何人もいます。
もともとこのコースは僧の行場なのです。北の大峰といわれて、短いけれど危険な行場が凝縮されています。また来てください。
ありがとうございました。

ねぇねぇ、鷲峰山金胎寺、もういっぺん読んで、なんべん聞いても覚えられない。
じゅぶせんこんたいじと読むんだよ。














_ カシミール展望図をつけました。
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