2006年1月17日
しぇるぱ単独
山域:広島県広島市

予想以上にええがな、神ノ倉山

 

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高瀬橋から神ノ倉山を行こうかな、と思いながらも、あんな山など値打ちがないよ、と抑制が働くものがあります。
それはね、昔のガイドブックには載っているが今は外されてしまっている、ネットで検索しても、ほとんどレポートがない、無視されている山だからなんですよ。
山頂は公園化されているということだし、ハンググライダーの山として特化しているし、車で登れる山だから、登山の対象ではないかもしれない。
ま、ええがな。雪の積もらない山を目指すのだったら、こんなところでも行かなきゃしょうがないさ。
県道広島三次線を走って、JRいばらいち駅付近まで進む。広島市の東北方向、ぎりぎりで広島市というあたりなんですがね。
以前、セブンイレブンのおねえちゃんに、稜線で輝いているもの、あれはなぁに、ハンググライダーのスタート地点です、へぇぇ、そうなの。
そこで、神ノ倉山とは、ハンググライダーの山で、山頂にアンテナが林立する山として印象づけられたもんですよ。
その時、登ってみようとは思ったが、あいにく下水道工事で、麓の集落ではどこも道を掘り返していたので、近づくことも出来なかった。
西の裾野の登山口機は熟したし、その気も湧いてきたぞ。
県道沿いのどの橋を渡ろうか。よし、ここで渡ろう。この橋の名前は高瀬橋という名前だった。
渡った理由は、そこがハンググライダーの着地地点で、吹流しがあるし、プレハブの休憩小屋もある、ここなら駐車しても許してもらえそうだな。
土日祝日は彼らも集まるだろうから遠慮するけど、今日はウィークデイだ、誰もいない、邪魔にはならないだろう。
山への取り付きはどこを見ても書いてなかったよ。まずは山の麓に近づいていこう。道が延びていくそのままに歩こう。
寺があるな、ふむふむ、地図とマッチしているぞ。道の最高地点、この先、舗装路は下っていくぞ。ここから山道に入れというシグナルじゃないかしら。
吉田家の墓と墓地があって、その脇に奥に入る道があるぞ。
道は休耕田に沿って進んで行く、篠竹が林立しているが、踏み跡ははっきりしていて奥へ奥へと誘導して行くよ。
鍋谷城址林の中を、歩いた気配をたどりながら進んで行くが、踏み跡が消えてしまった。こりゃぁダメだぜ、もう、この先はヤブが濃くて進む気になれない。
引き返すことにするが、こっちへ入ってはいけないよ、ということがはっきりしたから、ま、ええじゃないか。
舗装路を下へ進む、下から登ってくる道と合流して、谷の集落を通り過ぎて、次の集落の方へとぼとぼ進む。これは、道を間違えたんじゃなかろうか。
あった、案内標識が始めて出てきた。竹やぶの方向へ道は誘導している。墓地の手前で山道は始まるのだ。
鍋谷城址、神之倉山公園を標識は指している。
竹やぶの中に石垣が見えるが、城址なんだろうか、民家の廃墟なんだろうか。
城址のシルシが出現してきたぞ。馬場跡、狭いねぇ、馬屋だけでいっぱいだよ。調練のスペースなどとても無理だぞ。
あっち鍋谷城址こっち涼み堂、涼み堂とは何だろうか、礎石が残って祠が祭ってある、鎮魂が必要なのかい、これはすぐ退散したほうがよさそうだ。
鍋谷城址から麓を引き返して、鍋谷城址の方向へ、
おどりの段、ずいぶん広いぜ、ここでおどれば何百人でもおどれるよ。
谷を渡って、ここから本格的に登りの道が始まるね。
林道が出てきて、舗装路を横切る、反対側ののり面を登って山道を歩き続ける。
竪堀たてぼりというのが出てきた、山肌を上から下まで直線で掘り込んで、敵が横へ迂回するのを歩き難くする仕掛けなのだね。
堀切というのもある、稜線を途中で突き崩して凸凹にしたもののこと、稜線を大規模な洗濯板のように掘り込んだ堀切を見たこともあるよ。
稜線に出た、あんのじょう、堀切があります、こんな凸凹地形が守備の助けになるのかねぇ、なるんだろうねぇ。
尾根の突き出し部分を城郭に仕立てたものだね。見晴らしが効いて、車を停めた橋も見える、白木山の麓の谷も見える、見える範囲が城主の勢力範囲だったんだろうな。
看板の案内によると、城主は足利幕府の地頭、井原姓を名乗り、やがては、毛利に属し、関ヶ原敗戦後は長州に移った、とある。
ハンググライダーのスタート地点へぇぇ、土豪は土豪でも、筋目の通った武士のあるじだったのかい。
引き返して、稜線を進もう。
道の真ん中にタヌキの溜め糞がてんこもりになっている。こんな大量の溜め糞を見たのは始めてだ。
写真は? しまった、ぴょんと飛び越えるのに集中して、写真に撮るのを忘れてしまったよ。ま、見ないほうがええかもしれないね。
シダの中を踏み分けて進む、ここ数日でシダを踏みにじった形跡はあるが、踏みにじるよりシダの成長のほうが勝っている、この道を歩くひとの数はそんなに多くないと判断したよ。
この道を数日前に、ひとが歩いた気配が残っているのだが、悪い癖を持っているのだよ。
木の枝を折る癖がある、とりわけ、若い木のてっぺんの成長点を折ってしまう癖がある。そのひとは、暮らしの中で、何か気に入らないことがあるんだろうね。
神ノ倉山三角点コブのてっぺんに出たぞ。梢の向こうに頂上が見える。振り向けば、鍋谷城址の突き出した尾根が見える。
いったん下って登り直す、いまいましいけど、これに従わなければ先へ進めないものね。
坂道の先に空が見える、てっぺんが近いということだ。へぇ、自動車が道を塞いでいるよ。
自動車は廃車だった、ハンググライダーの連中が、雨避け、休憩、小屋がわりに使っているのだろうな。
ハンググライダーのスタート地点は切り開いてあるんだが、地面むき出しではなく、なんと、カーペットを敷き詰めてあるんだよ。
庄原・高野の毛無山、ここにもハンググライダーのスタート地点があったが、ここはテントを敷き詰めてあったな、ほら、こんな風に
パッチワークのような模様と違って、単一の色合いだから、麓から見ても見苦しくないのだね。
テイクオフポイントも、ランディングポイントも、ハンググライダー仲間がちからを合わせて、規則に従って、運営しているんだろうな。
神ノ倉山頂上広場ここからの稜線は舗装路だ。電波塔が並んでいるが、そっちのほうへ歩いて行かなきゃ。振り向くと、テイクオフポイントが見える。
三角点はどこだろ、最高地点を探せばあるだろう、DoCoMoの塔があることろ、藤棚の広場に登ってきたぞ。ええと、どこだろ。
石垣の上、その真ん中にあったぞ。山頂を広場にするのでブルで平らに均したので、三角点が取り残されたのだ。古墳か塚のように見えるぞ。
というよりも、三角点さえなければ、均一に均せたのに、この邪魔者め、そんな雰囲気だね。よくまぁ無事だったもんだよ。
ここから先の稜線は、一個人が公園にしようと、ブルを入れ、石を組んで、奮闘したものだそうな。
宝塚に桜の園がありますがね、そこも個人が始めたもの、今は市が収容して運営してます。ここは、まだまだ個人でがんばっております。
稜線を舗装路があるんだが、この道はどこへ続く道なんだろう。不安だけど、進んで行くしか方法がないよね。
朱の橋を潜って北側斜面に道は進む、これなら間違いはないだろうと安心感が湧いてくる。
舗装路と下山歩道の分岐舗装路をショートカットするように、遊歩道を誘導して行く、道の両側には、なんとかの園、かんとかの広場、というのがあるが、気持ちの上では無視しながら進んで行っているんですよ。
宇宙広場というのが出てきた。勘弁して欲しい、もうイメージによぅついていけません、とギブアップ、それでも、どうやらここで楽園は終わりらしい。
舗装路は南側に降りて行く、峠を越えて北側斜面への歩道があるようだ、これで安心、もう大丈夫だろう。
道は単純に降りて行く、迷うような箇所はどこにもないね。
林道に出て、そのまま突っ切って歩道を進む。また林道と出合って、そのまま突っ切って歩道を進む。
谷の流れを渡って、そこからは水平な道が長く続く、このあたりはええ雰囲気だね。一転、下り坂になって進むと休耕田、もう人家がすぐ下に見えるよ。
舗装路に出ると、北田城址へと誘う案内がある、どうする、寄ってみようか。
北田城址北田城址とは、看板によると、要するに山城なんだとさ、城主は不明、鍋谷城の出城かもしれないね。
あとは、道が案内するがままに進めば間違いはないさ。
途中に、案内がある「車では登れません、この先は行き止まりで、駐車場所方転場所なし」そうだよ、この先には停められない。
川の堤防は広くて、どこに停めても邪魔になるとは思えない、そっちに停めたほうがええと思うよ。
道は、普通に進んで行くと、井原大橋へと誘導される。橋を渡ればJR井原市駅が間近なんですよ。
わたしは堤防をとろとろ歩いて、神ノ倉山の稜線を眺めながら、朝の駐車場所へと戻って行くんですよ。
なんにも期待せずに山に入ったが、良かったよ。自然は蹂躙されているだろうと思い込んでいたが、それは大間違い。
一部公園化されているのがどうのこうのと意見があるだろうが、個人の山だもの、他人がつべこべ言うことはないさ。開放して呼び込んでくれているのに感謝しなくちゃ。
登り道、下り道、どっちの山道にも案内が整備されている、最近の新しい標識でしたよ。努力を買ってあげたいねぇ。

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


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