2006年1月9日
しぇるぱ単独
山域:岡山県笠岡市

御嶽山みたけさん@笠岡、岡山県

 

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石砂橋から御嶽山御嶽山という山がある。木曽の御岳なら知っているが、さらに強そうな名前に聞こえる、御嶽山みたけさんと読むんですよ。
それがほんの海際にある、こいつは出かけてみなくては。
山陽道の高速を、尾道インターで乗って笠岡インターで降りる。そう、岡山県に出かけました。
インターチェンジから、要するに海へ海へと進んでいけばええわけですよ。
地図で見ると、異様に大きな川幅だなと思ったが、違うた、海を埋め立てて、埋め立て残りをキープしてある姿なんだよね。
カブトガニが繁殖できるように、浅瀬、入り江を残してあるんですよ。
まずは、大島小学校を目指すんですよ。いくら今日が休日といっても、学校の門前に車を停めて置くことはできない。
間違いのもとの交差点どこか適当な空き地は、と。ここならどうだろ。
小学校から御嶽山に近づいていくんですよ。川辺に並行する道路がある。ここに大きな空き地がある。ここなら迷惑はかけないでしょう。
東に向かって歩き始める、大きな製材所があるので、それを目印にしたらええよ。地元のひとは、製材所じゃなくチップ工場と言っていた。
橋が見えてくる、川の対岸に地図がある。よし、この橋だ、石砂橋と言うのかい、この橋を渡るに違いない。
さぁ、ここから迷走が始まります。この橋の地図は自動車で登るひとが渡るポイントを示すもの、歩くのだったら別の橋を利用すべきだったんですよ。
そんなことは知らないからさ、どんどんどん歩いて行く、道の外れにお堂を見つける、これがガイドマップの南円堂と思い込む。
このお堂の横に道があると、本には書いてある。どこなんだろう、いくら探してもヤブで突っ込んで行く余地なんかないぞ。
最初の観音案内しょうがないな、舗装路を歩くとするか。誰かが道を降りてきた、あのひとに聞いてみよう。
すみませんが、おのお堂は南円堂なんでしょうか。あそこからの山道はどこから入って行くのでしょう。
ありゃぁ、まぁ、あれは南円堂じゃありませんよ。もっともっと道の下にあるんじゃけぇね。頂上へ行くのなら、車道をこのまま行きゃぁ着きますよ。
どうしても歩いて登りたいんの。観音道を歩きたいんの。主人が観音さんの世話役をしよるんよね。わたしも一緒に世話しよるんよ。
南円堂まで案内してあげましょう。ずっとずっと下の集落まで降りて行くんじゃけね。
道がカタカナのイの字のようになっとりましょうが、あんた、溝川沿いに下から歩いて来たんじゃね、真っ直ぐ行っちゃぁいけん、ここでユゥターンするように反転して進んで行くんよね。
ははぁ、なるほど、これでは間違う。ガイドブックには札場橋を渡るように書いてありました。渡るべき橋を間違えたようですね。
南円堂ちょっと進むと、ここに観音道の案内がありましょうが。雨風にさらされて読みにくいが、案内では南円堂と指しとります。
畑の背中の道じゃがね、下道へ突き出すように進んで行くんよ。ほら、ここが南円堂、お堂の前には33番の華厳寺と32番の観音正寺の石仏がおいでんさる。
わたしがお堂の掃除したり世話したりしとるんですよ。中を見てみんさる? ガラガラガラ。
観音の石仏は西国観音なんですね。  大島の観音なんですよ、大島から勧請して祭っとるんよね。
さっきの畑の背中へ帰ろうかいね。今度は登りの方向へ歩いて行くんよ。墓地があるが、そこをかすめて先へ進むんよ。
神社の祠がありますね。 カブの神さん、いやいや、野菜の蕪じゃぁない、斉藤とかそういう氏を束ねる神さん、ここにも、その次にも、この下にも、このあたりには、それぞれの姓のカブの神さんが祭ってあるんよね。
ふたつめのカブの神さん、ここから山道が始まるんじゃけぇね。
カブの神さんから山道へきつい坂道じゃけぇね、あんたひとりで登るのは心配じゃねぇ。そぉぉ、大丈夫ぅ、気ぃ着けて行きんさいよ。
ご案内がないと、とてもこの道はよぅ見つけられませんでした。どうもありがとうございました。
落ち葉が積もった坂道だね。進むにつれて道ははっきりしてきたぞ。突き出す枝葉も刈ってある。切り落とした葉がまだ枯れていない、新年を迎える準備で、年末に手入れしたんだろうね。
1番青岸渡寺、観音の石仏の始まりだね。小学生の背丈ほどもある、なかなか大きな石仏だね。
さっき、西国観音と言っても、反応しなかったな。大島から渡来したものだと言っていた、大島とはどこなんだろう、周防大島、小豆島、違うだろうな、目の前の神島を干拓して本土とくっついてしまった、その神島の別名じゃなかろうか。
神島では、四国八十八箇所のレプリカがあるが、西国観音もあるのかな、レプリカのレプリカちゅうわけかな。
だいぶ進んでから、2番紀三井寺、なるほどねぇ、忠実に順番にたどっているのだねぇ。
御嶽山三角点3番粉河寺を過ぎて、4番槙尾寺は植林の中、自然林の中へ植林がクサビ状に挟み込まれている。
自然林はカシノキと似たような葉なんだが、海岸だからタブノキなんだろうな。タブノキだとしても、伸び方がひょろひょろと貧しいね。
コルクの木肌をしたアベマキが立派に成長している。海岸ではタブノキ優勢と断定しているんだが、ここでは理論は覆されたな。
5番葛井寺、6番壷坂寺、7番岡寺を経て、8番長谷寺で山頂に到着する。
長谷寺の笠石柱石は今にも崩れそうだが、危うく崩れずに食い止まっている。
山頂の三角点には、わたしの歩いてきた
石砂いしさこからの道のほか、土生はぶからの道も集中している。
三角点から先は、水平に山道が伸びている。すこし歩くと、林道終点と合流する。広場になっているね。
林道終点から水島を林道終点は切り開かれて展望が豊かだ。東には、倉敷水島のコンビナートの工場地帯が見える。南に、島々が見える、白石島、北木島の諸島なのだろう。
この広場は、量剛寺跡、その昔の寺跡だそうな、今は小さな祠が祭ってある、祈雨神社、名前の通りの効能がある神社なんだろうね。
たらたらと舗装路を歩いていると、観音道と山道に誘い込む道標がある、なるほど、観音の石仏がある、もう、ええだろ、写真も撮らない、一々、どこどこの石仏と読み上げるのも止めにするよ。
道は大きくカーブして、突き出しが展望台になっている、名前が幻虹台。目の前が神島、干拓地の向こうに日本鋼管、今は合併してJFEスチール。
軽トラが来た。おじいさんがじっとこっちを見詰めているぞ。
あんたがしぇるぱかいね。いやぁ、山道を間違とりゃぁせんかと気になってのぅ、様子を見に来たのよのぅ。
さっき、案内してくれたおばあさんに、わたしはこういう者ですと、ネットの名刺を渡しておいたのですよ。バトンタッチして、ケアしに来てくれたんだな。
神島、干拓地、UFJあ、先ほどは奥様にとてもお世話になりました。おかげで道が判りました。山道もよぅ手入れしてあって歩き易かったです。
引退してからは石仏のお世話でのぅ、埋没した石仏を掘り出したり、どうしても見つからんのは新しく作り直したりのぅ、いろいろやっとるんよ。
ホームページを作っとりんさるんの、わしゃぁインターネットは見られんが、うまいこと紹介しといて下さいの。
わかりました。お世話になりましたぁ。
さぁ、舗装路を降りて行こう。とっとことっとこ歩いているうち、観音道、山道に入るべきを、ついつい、そのまま行き過ぎてしまった。
御瀧神社が見所だったようなのだが、どうでもええわい、舗装路を歩いてそのまま行こう。
峠に着いたよ。ここで観音道と合流する、駐車場があって、トイレがある。
もう一度、肝心の交差点ここから先は道の傾斜が強いので自動車はここに止めたほうがええと、駐車場を用意してあるんだろうね。
さっき間違えてうろうろしたあたりに戻ってきたぞ。このあたりで散々迷ったものだよ。今にして思うと、見当違いも甚だしいね。
集落に帰ると、さっきのおじいさんが待ち構えている。
観音さんの地図を作ったのよ。どこに何番があるか、全部記録したんよ。どうかね、プリントを一枚持って帰らんね。
ありがとうございます。頂きます。
ここにこそ、案内の標識が欲しいポイントに帰ったぞ。南円堂はあっち、と看板を出してくれれば間違えることはないのだがな。
石砂橋まで帰ってきた。今にして、稜線を振り返ればよく判る。山裾が集落に触れるあたりから、稜線正面の道を奥へ奥へとたどって行くのだよなぁ。

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


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