2006年2月13日
しぇるぱ単独
山域:広島県東広島市

見当狂ったのが悲し、蚊無奥山

 

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蚊無峠地図を見ていて、ここなら行けるだろうか、行けるさ、メイビイ、たぶん。
ガイドブックにも出て来ない山だし、ネットで探しても、もひとつ詳細が判らないなぁ。
判らん時は現場合わせ、出たとこ勝負で道を探そうよ。蚊無奥山のことなんですよ。
高速山陽道の下を潜って、西条の市街地を迂回しながら進んで行く、新幹線の東広島駅の前を通ったぞ。東広島駅とは、新幹線に乗っても通過するだけで、この駅で降りたことは無いなぁ。
この先は、県道32号線、安芸津のほうへ向かっていけばええのですよ。
安芸津町は東広島市と合併して名前が変わった、内陸部の市が海と接するようになったんですよ。
峠からの入り口両隣りが竹原市と呉市、合併するのに、海に面した隣りを選ばず、内陸の東広島を選んだのは、何が決め手だったのかしらね。
どんどん走っているうちに、おいおい、トンネルに入ってしまう、これではまずい、トンネルを通らず峠道に行かなくてはね。
引き返して、枝道を見つけたよ。標識も案内も何もないけど、この道を進めばええだろう。
トンネルが抜ける以前はね、くねくねと曲がり曲がっていく、蚊無峠への道をだれもが通っていたのだなぁ。
峠の上には、NTTの通信塔への道が分岐している。余裕がじゅうぶんにあるからここに止めることにしようか。
何も持たずに、まずは偵察、どこから入れるか点検しなくては。
尾根の鉄塔NTTの反対側にセルラーの通信塔がある、横にテープが結んであるから、ここから入るのだろうか。入ってみたがヤブになって進めないぞ。
北の斜面、西条側に引き返してみよう。20歩も歩けば、道の入り口が見える。昔々の林道で、今は倒木に覆われた道なんだがね。
ずっと進んで山腹を巻いて尾根に出る、ここで反転して、尾根道を進めばなんとかなりそうな気配だよ。
よぅし、ここは候補としてキープしとこう。引き返して、さらにええ道があるかどうか、点検してみよう。
元のNTT、セルラーの通信塔の前、峠を抜けて安芸津側に歩いて行く、自然休養林の看板があるよ。自然休養林側に歩いて、谷の反対側、蚊無奥山の方向を眺めてみよう。
お、黄色いテープが山裾に見える、道際に見える、安芸津側からも入る道があるようだぞ。よぅし、道を見つけた、そっちへ向かおう。
まるで立入禁止みたい峠から20歩程度、ここにだけ、コンクリートの大きな板が溝に渡してある。ここを渡って、山裾のテープ、おぅ、その先は踏み
れた道になっているじゃないか。
ひとが行き通っているうち、確かなものになっていったんだね。倒木があっても、ちゃんと迂回する踏み跡も出来上がっている、こっちが蚊無奥山への本コースのようだね。
道の下に山抜けがあって、展望がひろがる。ちょうど送電線の真下なんですよ。送電線の先には海が見えるよ。
山腹を渡っていくると、もっと確かな道と合流したぞ。中国電力の巡視路なんだな。これはええ、確実な道を歩けるもの。
鉄塔の真下まで登ってきた。鉄塔からは安芸津の海が見渡せるよ。
尾根を振り分けにして、この先、送電線は北の山麓に下っていっている。このまま、送電線に追随して行ってはまずいだろう。
片方の頂上鉄塔の中央に、尾根道へ誘導する小道がある。狭い道だなぁ。狭いのはここだけだからね、ここを抜けると広々とした道に変わるからね。
カシミールの軌跡と地図上の送電線位置が不満なんだがね。誤差がある、ミスがある、送電線の北側を歩いたように表現されているが、ほんとは、送電線の南側を歩いたのだよ。
添付の地図を鵜呑みにせずに、頭の中で修正を加えながら読み込んでちょうだいね。
あれれ、通行禁止かな、大きなバツ印がある。違うな、たまたま両方から倒木がクロスしたんだ、行ってはいけないの合図かと考え込んだよ。
入山禁止の札がある、テレビの同軸ケーブルの廃線で囲い込んである。これはマツタケの入札区域なんだろうな。期間が秋限定だもの。
毎年、札を釘で打ち込んでいるのだな、数えてみると、札が5枚、少なくとも5年前から入札を実施してるということだね。
蚊無奥山振り返ると、NTTの塔、セルラーの塔が木立に紛れて見えているような、姿を現しているような、あそこから登ってきたんだな。
稜線から山頂が透けて見える。ツインピークなんだ、双耳峰なんだ。頂上は手前なんだろうか、奥なんだろうか。
ずっと、足許には赤や黄色のプラ杭が打ってある、国土調査、お馴染みの杭だがね。他にもある、石の杭は珍しいよ、村と彫り込んである。
村の境界なんだろうが、明治大正昭和の始め、その頃、ここは何という名前の村だったんだろうね。
さぁ、ぐっと本気で登って行く傾斜になった、この坂道を登ればツインピークの片割れなんですよ。
ここがそう、山名標示が見当たらない、首を伸ばすと、明らかに、この先の峰のほうが高い、次へ行こう。
迷路は湿地帯へここが最高地点かな、蚊無奥山。三角点はここには無いんですよ、あるのは村の境界杭だけ。
ほんとにここが最高かな、荷物を置いて、その先を探索してみよう。道は平らなような、下り加減なような、わかった、この先もはや高地なし。
さて、もとの道を戻るのだが、そのまま引き返したのではあまりに単純だよなぁ。
峠の北側に道がありそうなのを発見していたじゃないの。そこへ道を結ぶようにコースを取ってみようよ。
北へ分岐する道は途中にはなかったな、入山禁止の札を始めて見て、同軸ケーブルで囲い込んでいた箇所、あそこが唯一の分岐だったな。
ここがそう、ここから稜線から支尾根を下りる道が出来ている。テープもあるし、赤や黄色のプラ杭も続いているよ。
林道に出るどんどん下りていって、待て待て、ここは考え物だな、分岐になっている、尾根道をそのまま行くか、支尾根を外れて谷道を選ぶか。
尾根道を来たんだからこのまま尾根道を行こうよ、この囁きに従ってしまったよ。これは保守的思考だったかなぁ。
道が消えてしまった。テープもプラ杭もどこにも見当たらない。なんとなく、下へ下へと歩き易いところを選って歩くしかないね。
地蔵の石仏なんだろうか、墓だったんだろうか、不気味な景色なんだけど、昔の暮らしの跡があるからには、この方向で間違いはなさそうだ。
谷底はえらい湿地帯だぜ。昔々はたんぼだったように思えるね。湿地帯を抜けると、やれやれ、ほっとしたよ、道がある。
この道はどこへ続く道なんだろうか。峠の北側で見た道に出るとは思えないね。下りすぎだもの、標高が合わない。
トンネルの手前に中電の巡視路の杭に出合ったよ。地図と照合して、送電線とクロスするところはと、あれれ、ずいぶん下に降りたみたい。
車の騒音が聞こえるね、稜線では車の騒音など聞こえてはこなかった。こりゃ、県道の近くまで降りて来たのだ。
舗装路に出た、横を見ると、トンネルだよ。たはは、こんなところまで降りるつもりはなかったのに。
県道を横断して、草に埋もれた林道を進む、また舗装路、これは蚊無峠に進む旧県道。さっき車で通った道だよ。
しゃぁないな、このまま舗装路を峠まで歩いて戻るしかないね。
うぅむ、見当を立てるのが間違ったなぁ。マツタケ山の囲いで曲がったのがいけなかったかな。たぶん、鉄塔まで降りて、送電線の巡視路を行けば、うまいこと目論見通りに行けたんじゃなかろうか。
見当が狂ったのが悲しいね、蚊無峠、蚊無奥山は悲しから転訛したものじゃなかろうか。蚊無しだとぉ、蚊のいないところなどあるものか、悲しい言い伝えなら、うん、そりゃぁあるだろうともさ。

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


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