2007年2月11日
しぇるぱ単独
山域:広島県東広島市

古城跡、今は送電線の頭崎かしらざき

 

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道の膨らみに駐車雨が降っているのに飛び出しちゃったよ。ゆうべ、明日は出かけるぞ、と心に決めたまんま、あとさき考えずに動いてしまった。
天気予報では、降らないだろうということだったんだよ。降っても山沿い、南に行くのだから、まず影響が無いだろう、の判断だったんだよ。
しくじったなぁ、雨だ、雨だ、雨だ、やい、ばかやろめ!
悔やんで罵って車を走らせていると、それの効果があったのだろうか、だんだんと雨が小止みになってきたぞ。
東広島市の市域に入って、豊栄町福富町と越えてきて、高屋町のエリアに入って直ぐ、ここで国道375号線と別れて県道351号線を進むんだよ。
最初は広い道幅で安らかな気分で走らせていたのだが、狭くなった、対向車が来たら交わすスペースがないぞ。
曲がり角ごとに、ほら、来た、また曲がり角で、ほら、また来た。この道は嫌だね、帰りの道はこの道は使わないようにしよう。
県道と別れて市道を走っているのだが、県道より市道のほうが広幅な道なのはどういうことだい。
この先に東広島中核工業団地があるので、周辺整備して、大型トラック・トレーラーが走れる道に変えたのだろうな。
頭崎城跡登山道正面口見えてきた、今日登る
頭崎かしらざき山はあれだ。高屋町を皿にたとえると、皿の縁に相当すると表現すればええのだな。それも、ごく浅い皿だね。
低い山だもの、単純に往復するのはつまらないからね、自転車を積んできております。出発地点と到着地点とを自転車で結ぼうという作戦です。
頭崎山の看板がある、ここから峠越えの県道348号線が延びているのだが、いきなり最初から狭いので、この先ダイジョウブかなと驚かされるね。
民家があって、たんぼがあって、集落の真ん中を走っているのに、これでも県道かい、里道ではなかろうね。生活道路なのに集落のひとは毎日神経を使うことだね。
とてもじゃないが、ゆるゆると低速で走らせないと、道幅を外して脱輪してしまいそう。
広島県の県道で、もう二度と走らせたくない最悪の道はあそこ、それはね
神石高原町から福山市の竜頭の滝へ向かう418号線、ここはススキが両側から迫り出して道幅が確認できない怖さ、延々とどこまでもススキの中を行きます。
あれほどの怖さは感じないが、二番手三番手に位置しているね。自転車を置いて、元の道を戻らなきゃならんのが苦痛ですよ。
さて、峠、県道がこんなに怖かったんだ、さらに林道の奥まで入って行く勇気は無い。ここに自転車をデポしておこう。
軽トラ道から山道へ里まで下りて、どこに駐車しましょうか。集落はずれに、道路工事で道を広げてカーブが膨らんだ箇所があった、そこに止めよう。
さっきの怖い県道との交差点手前にお好み焼きの店がある、仲よし、頭崎山を検索すると、レポートに必ず出て来る有名店だね。
あのね、味で出て来るっちゅうわけじゃないよ、位置ポイントとして紹介されているんです。だれか味見して教えてちょうだいよ。
交差点には頭崎山への案内がある、案内に従って、正面道を行くとするか。
ここは地区名を貞重と言うんだね、農事組合法人さだしげの作業場があって、貞重の地区集会所がある。駐車場のスペースはあるが、無断で止めるのはまずいだろう。
頭崎城跡登山道正面口と看板がある。ここからは完全に野道地道だね。
すぐに林の中へ入って行く。最初は軽トラの幅の道だが、別れて山道へ誘導される。
雨上がりなので、滑る、粘土の露頭があるのだな、そりゃぁ滑るわ。
この道は草刈り枝打ちもじゅうぶんで、丹念に手入れしてある。地元のひとが愛情を注いでいるのがよくわかるなぁ。道がずっと先まで、邪魔物なしで見通せるのが凄いよね。
鳥居の段似たような道と合流した。逆コースで歩くと判断に迷うだろうね。
たぶん、それはね、どっちに行っても正解だと思うよ。狭い県道を行った時、登山口の案内があったからね、そこへ出るのだろうと思うよ。
このあたりから傾斜が増した。山腹へ取り付いたんだね。ずっと木立ちのトンネルの中で、こんなことしか変化が無いのですよ。
明るい空が見えている、稜線に出たぞ。
このあたり、アベマキが多いね。コルク肌の樹だから見分けは簡単だ。
あかんぼに真紀と命名するのをためらうひとがいる、姓が阿部だから、阿部真紀、小学校でからかわれやしないかしら。
ダイジョウブ、幼稚園小学校でアベマキの樹を知ってる子なんかいるもんか。ためらうことなく命名してちょうだい。
土木工事の盛り上げの崖鼻だよ。自然物ではない人工物だ。越えるとそこは鳥居の段。
城跡を歩いているうちに判ったのだが、このあたりでは、城の廓、曲輪のことを段というものらしい。
太鼓の段から市街地を最初に出会ったのは曾場ヶ城山の曾場ヶ城、確信を持てたのは、毛利元就の郡山城、あちこちに段がある。
なるほど、段だよねぇ。傾斜を切って均せば段になる。
これは広島だけの言い方なのかしら、信長・秀吉・家康・信玄・謙信のメジャーな世界では段というのは聞いたことがないぞ。
城ではないが、ほんまに最初に出会ったのは白木山、釈迦の段、天まの段、今思うと、あれは城の段を転用した表現なんだな。
当時は城の段を知らなかったので、歌舞伎の仮名手本忠臣蔵、二段目、三段目、これの応用かと錯覚したもんだよ。
しばらく登ると鳥居がある、鳥居があるから鳥居の段なのか、鳥居の段にちなんで鳥居を設置したのか、止めた、あまり考えないことにしようね。
ここの鳥居の扁額、頭崎神宮となっている。大日本帝国ではそんなに簡単には神宮を名乗らせなかったはずだよ。
皇室と関係ある神社が神宮なんですと。伊勢神宮、明治神宮、橿原神宮、平安神宮、熱田神宮、香取神宮、鹿島神宮、宇佐神宮、そのほか。
出雲のお宮は皇室と関わりが無いから出雲大社、他にも諏訪大社、住吉大社、伏見稲荷大社、ここの頭崎のお宮が皇室と関係するとは思えないがね。
甲の段、頭崎山三角点たぶん、こうだろ、山の上なのでなめてかかったのじゃないかな、ばれるもんかい、憲兵がなんじゃい、神祇官がなんぼのもんじゃい。
帝国政府を向こうに回して、ここのひとびと、ええ度胸をしているよ。
ほんとは、こんな山の上までは眼が届かなかった、密告があっても実地検分するのが面倒だった、のじゃなかろうか。
矢竹の繁みだよ、びっしりと生えている。いざ合戦、に備えて植えていたんだね。
広場に出たぞ。ここは三の丸というところだそうな。右と左に段がある、どっちの段から行こうかな。まず、右の段へ。
ここは太鼓の段、太鼓楼があったのかしらね。なかなか広い敷地だね。ここからの展望はよく効くな。西条市街がよく見える。
もとの三の丸に帰って、頭崎神宮はここにあるが、とても神宮の風格はないぞ、ちと虚勢を張りすぎたね。
木の階段を登って、二の丸、さらにその上に
つめの丸、本丸のことらしい。
段の呼び名はこの地独特だが、丸は全国共通だね。四角な敷地でも丸なんだねぇ。三角な地面でも丸というのよ。
極楽寺分岐つめの丸に頭崎山の三角点がある。まったいらな広場に三角点があるのは、他ではあまり見たことがないぞ。
もとの階段を下りて、あのね、この
つめの丸には出入口は一箇所しかない、他の道は自然に帰ってしまったのだね、階段を下りよう。
軽トラなら通れる道がある。道の下に煙硝の段、関が原の戦で負けて萩に移るまでは、この城も城主がいたのだそうな。
その当時なら、合戦の主役は鉄砲だ、当然、煙硝蔵を設けていなけりゃならないな。
その煙硝の段の後ろに明治神宮がある、岩を集積して拝む対象にしている。明治神宮から分社したとあるが、分社を許すものかしら。
知らないよぉ、頭崎神宮といい、明治神宮といい、帝国政府の権威をコケにしてるじゃないか、度胸が良過ぎるところが怖いよ。憲兵だの特高などの、ちょっと来い、は無かったのかしらね。
道を進んで下りて行こう。駐車場に出て、ここから林道が続いている。
県道の分岐、この林道の出口に、この先傾斜がきつい、と看板が出ていた。なるほど、ほんま、傾斜がきつい。
自転車デポ地点エンジンがへたるほどの傾斜ではない、通常なら登れます。ただね、落ち葉が積もり過ぎてる、タイヤが滑って空回りする恐れがある、わたしなら止めとくね。
上空には送電線が通っている、2列も通っている。さては、この林道は送電線敷設、鉄塔建設の資材運びのために新設したんじゃなかろうか。
大将陣というところ、出城部分だね、侍大将、足軽大将の陣場なんだろうか。今も昔も絶好の位置なのか、送電線鉄塔が建っている。
鉄塔の銘板を見ると、電源開発、竹原の火力発電所からの送電線だった。
極楽寺への道が分岐している、ちゃんと広い道だよ。自転車を使わずに、ここを歩くテもあったな。
だれかいる、こんにちわぁ、え、虫めがねを持っている。
いや、あのね、蝶の卵を探しているんですよ、蝶の生息調査です。
虫を見るために虫めがねを使うひとを始めて見たぞ、あれは新聞や手相を見るためだけのものじゃない、そうだね、虫を見るから虫めがねなんだよね。
さぁ、自転車をデポした地点までやってきたぞ。ここからは下りばっかりだ、ペダルを漕ぐことなく駐車場所まで帰れるぞ。
極楽寺登山口今日は軽トラ原付ではありません。登り道で苦しいと予想したらそうしますが、今日は楽々、自転車でじゅうぶん。
自転車で下りて、集落を振り返って見るに、県道なのにね、峠の部分はしょうがないとしても、集落の近くはもっと道幅を広げてあげなきゃ、気の毒だよ。
極楽寺の登山口、もひとつ別の登山口、の標示があって、もとの県道分岐へ帰る。
地元の案内は親切だね。頭崎山の城跡を自慢に思っているから、集落の後ろにそびえる里山気分だから、道の草刈も苦労じゃないのだろうね。
さて、もとの道の膨らみの駐車場所まで帰ったぞ。
朝来た狭い県道を戻るのはご免だね。
このまま進めば、中核工業団地の外周道路を進む、そのまま川べりまで下りて行けば、山陽線入野駅、ここから国道沿いに帰ることにしよう。

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


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