2010年4月28日
しぇるぱ単独
山域:鳥取県日南町

登山者が登らない山、鬼林山

 

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鬼林山登山口鬼林山に登るぞと予告したのが去年の秋、遅くなったが、有言実行、出かけようかね。
広島県からは、道後山の県境を越えると鳥取県なんですよ。
島根県と岡山県は接触していない、高知県と香川県も接触していない、奈良県と滋賀県も同じこと。
くっついているように思えるのは思い込みなんです、お互いに近いことは近いのだが離れております。
広島県側は急激に駆け上って、鳥取県側はゆるめに降りて行く。
おろちループ橋を使う県境は逆なんですよ、広島県側がゆるめで、島根県側は急激に落ち込んでいる。
で、お話し戻しましょうか、広島県側からゆるめに降りた谷が日野川なんですよ。この谷に沿って進んで行く。
日南町の中心は
生山しょうやまなんですよ。ここでJR伯備線に出会う。山の中で電車を見るから驚くよ。
伯備線に沿って南に向かう。
伯備線が津山を通らずに新見を経由するのは、脊梁山脈が一番低いところを選んで線路を敷いたからだよね。
未舗装林道と合流低い山に挟まれた谷で、岡山鳥取県境は小さな丘が並んでいて、その手前で西に向かうのだよ。
鬼林山の麓を走っているのだが、あまりに接近しすぎて鬼林山の姿が見えない。
このあたりか、このあたりか、と道の分岐では目を走らせるのだが、おぅ、ここだ、ここだ。
鬼林山登山道と棒杭の案内がある。ここに違いない。
道の反対側を見ると、橋の名盤に太鼓がデザインされている、橋を渡れば福栄神社なのだ。橋の名前が福栄大橋。
鬼林山登山道の案内を見落としても、橋がユニークだから、これがランドマーク・目印になるさ。
車はここに置いておこう。ちょっと車を走らせて奥に入ったが、落ち葉が積もった道で、歩いたほうがええ道だよ。
集落を抜けて、簡易水道の水源地ポンプ場があって、その先からは杉の落ち葉が舗装路に積もった道なんですよ。
往復二車線の広い道はすぐに片道の道幅しかなくなる。これが普通だよ。
杉林の中に「明治百年記念造林」と石碑がある。明治百年とはいつのことかわかりますか。
舗装林道と合流明治元年が1868年、100年プラスで1968年(昭和43年)、この植林はもう40年を超えているのだよ。
この先で、下から延びる林道と合流する。未舗装林道と名前を付けておこうかね。
次に、往復二車線の立派な舗装林道と合流する。
案内の立て札があって、読めない、おそらくは、虫まつり峠入口と書いてあるのだよ。
ヤマケイ分県登山ガイドに従っております。そこに虫まつり峠とあるが、コメントが書いてないので詳細は不明のままだね。
広幅林道から分かれて普通の車幅の林道を登って行く。
送電線が林道の上を通っているのが見えている。頂上には通信アンテナが林立するので、そこへの電力供給のためだね。
電線の下の分岐には鬼林山へと立て札がある
さっきの虫まつり峠入口の立て札とあわせて二枚、登山の案内はこれだけしかない、これから先にもない。
道端にはリボンが見えるが、これは測量のためのリボン、山の持ち主区分のリボン、植林を見分けるためのリボン、どれを見ても登山者が設置したリボンとは思えない。
造林小屋尾根を切り通して道が抜けている、すぐに反転して尾根を切り上げて登って行く。
歩く道なら直接尾根を登って行くが、自動車のエンジンは斜めの道でないと登れない。
谷の水が流れているところに出る。地下水が地表に出ているんですよ。
表層の水が地下に浸み込んで、岩盤に阻まれて、湧き出した水なんだね。
帰りに水を飲んでみたが、舌を刺す、金属の味がする。いわゆる金気臭い水なんですよ。山の水はどこでもうまい、とは限らないね。
西宮の宮水を飲んだことがある。意外にも、雑味があるのですよ。無味無臭の水とはなかなかないものだよ。
都市の水道水が磨かれたのですよ。基準値が水道水で、山の水は基準に及ばない、ということになってしまった。
ずっと植林地だったのだが、ここからは自然林の中を歩くようになった。
鬼林山の西斜面、ほぼ西の方向で、ちょっと北への位置に修正したあたりで、くっきりはっきり、ここからステージが違うと感じる場所があるのです。
始めて頂上が見える造林小屋がある。資材置き場なのか休憩所なのか、ロッジ風の小さな建物がある。
壁は金網で覆ってある。キツツキが穴を開けるのを防ぐためなのかね。
尾根が突き出していて、尾根の上は透けて見える。尾根の端で反転して付け根に戻るのだった。
付け根まで戻る途中、頂上のアンテナ群が見えてきた。始めて、頂上があそこ、と認識できたぞ。
頂上部から見ておおよそ12時の位置にいます。螺旋を描いて登って来て、ほぼ円周の半円を登って来たことになります。
このあたりで振り向くと大山が見える。
やはり県境から鳥取県に踏み込んだ位置にあるからなのだ。県境の道後山や比婆山からはなかなか見えないのにね。
頂上から2時の位置に最初の通信アンテナがある。道の下にあるのですよ。
続いて、螺旋のループはそのまま続いて行く。
鬼林山からの南麓の集落が見えて来て、東の方向に大倉山、花見山があるのが見て取れる
大山真下、真南に集落が見えるが、集落の上には巨大な砂防ダムが設置されている。あんな風景は見なかったな。
歩いてきたコースとは別の集落なんだろう。
頂上の西を回って、北から頂上部に入って行くことになる。麓から出発すると、一周と半分、螺旋を回ることになるのだよ。
頂上部は右と左に分かれている。通信アンテナの大部分は左側・東側、そっちには舗装が続いている。
頂上部を右側・西側に進もう。通信アンテナが一本あって、その後ろは伐採してあって芝生の広場になっている。
そこに三角点があるのだよ。
カシミールでは細部が見え難いだろうし、グーグルマップでは三角点の位置関係が怪しげな表現になっている。
グーグルマップはゼンリンの地図の上に展開しているんですよ。限界があるのは目をつぶってね。
ビジュアルな表現が正しい、というわけでもないのだよ。わたしの説明のほうが実態に沿っているのです。
さて、その三角点の周辺、こんちわ名札、登ったぞ短冊、世間ではあちこちの頂上にはそんなのがあるもんです。
鬼林山三角点ここにはそんなものはない。ネットで見ても、登った記録は2件しか検索にかからない。
なんでこんなに人気がないのか。山頂まで舗装路が通っていて、わざわざ登る気がしない、これが本音でしょうね。
今日も車が2台追い越していった。鬼林山はドライブの山なんですよ。
ところがね、展望はとても優れている。三角点から見てアンテナ群の背後の森が視界を塞いでいるだけで、300度ぐるりが見える。
8時の方向に稲積山、その背後には比婆山山群が見えている。
7時の方向に道後山、北から眺めても、岩樋山と道後山、南から見た風景の反転型というのはよくわかる。
6時の方向に三国山、あそこが広島県鳥取県岡山県の境界になるのですよ。
眼下の谷の向こうの山々は鳥取県岡山県の境界の山で、そこから東に目をやれば低い丘の群れが続いている。
この、脊梁山脈の一番低い部分をJR伯備線が通っているのですよ。
北側部分に目を転じよう。
道後山北東の方向に大山が見える。大山以外の山はどれがどれやら判断がつかない。
7時の方向から送電線が来ていて、電線の下を伐採しながらひとが通っている痕跡がある。
誘惑に駆られたが、待て待て、どう見ても、ひとりふたりしか通ったことがない痕跡だぜ、苦労しそうだから止めておこう。
忠実に螺旋の道を歩いて戻ります。
生山しょうやまの市街地が見えているが、木々の梢が邪魔で写真には撮れない。
ずっとアスファルトの道だもの、足の裏が痛くなってきた、足の付け根が痛くなってきた。
道の真ん中で杉の落ち葉が積もっている箇所をなるべく選んで歩くことにしようぜ。
下の送電線のところまで戻って来た。送電線の管理道など見当たらないぞ。うかうかとヤブに入らなくて良かったな。
この先で広幅の舗装路と分かれるのだが、この舗装路はどこから来ているのか。現実の道はまだ地図に収録されていないのだね。
ここからは、砂利を敷き詰めた簡易舗装のような、一部分はアスファルト舗装のような、杉の落ち葉に覆われた道なんですよ。
簡易水道のポンプ場まで戻ると、集落はもう近い。
三椏の群落戻ってきたぞ。ほとんどが舗装路を歩いたので、くたびれたなぁ。
鬼林山が登山の対象の山から外されるのは無理もない。自分で歩いてみて納得したよ。
ドライブなら鬼林山は絶好の山です。頂上の展望は豊かで存分に楽しめるでしょう。
帰りに、日野川沿いの国道から頂上のアンテナ群を見て、あれが鬼林山なのかと理解できた。
今までは、通りながらも見ているだけでどこの山かは知らなかった。やはり、自分で歩いて見るもんだねぇ。

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。
でも軌跡を示しています、高低を示す断面図も表示できます


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