1999年4月25日
しぇるぱ単独
山域:丹波

白髪岳、松尾山、尖がりの山

高速舞鶴道の脇道から
左が白髪岳、右が松尾山
涸れ滝わき、林床の道
ほら、ロープがこんなに食い込んで
長い年月、耐えに耐えてます
今日は白髪岳に行って来るか。シラカミダケ、シラガダケ、どう読むんだろ。
麓の篠山市の(今月から町村合併で市に昇格、前は丹南町)住山集落の看板に「しらがだけ」と案内があり、あっさりと解決。
今日は白髪岳から松尾山をこなすぞ、住山の奥まで林道が続いているが、奥の車止めまで持っていっては後が不便、集落内に駐車場があるじゃないか、ここに止めよう。

林道をしばらく歩くけど、ま、20分というところかね、この程度なら歩いたところでしれたもの、準備運動だね。
白髪岳にはこれで何回目かな、前に車を奥まで持ちこんだ時はボディがこすれるか、というひどい道だったが、ずいぶん良くなっているじゃないか。
車止め到着、あれぇ、大工事の真っ最中だ、砂防ダムをつけるのだ。そうかい、この工事のおかげで道が良くなったのかい。
ええと、工事現場に入ってしまった、なるほど、登山路はトラロープで誘導されるのか。ここは立ち入り禁止の意味だね、ここは方向を示す誘導ラインの意味だな。
銀山跡についた、穴が三つということだが、ほかの二つはどこにあるんだろね。
看板によると、明治年間に掘ったのかい、猪名川町の多田銀山は豊臣秀吉の時代だから時間差があるね。
猪名川からここまで銀脈が続いているのかな。
谷は涸れ滝でせき止められてる、思い出した、わたしはここが三回目だ、はるかな昔、最初ここに来たとき、道は涸れ滝の真ん中にあった、染み出した水で靴がすべりそうでこわい思いをしたもんだ。
二回目のとき、滝の道はいやだな、と思いながらたどりつき、道が林のなかに変わってる、助かったぁ、とバンザイしたもんだよ。
さてと、道は涸れ滝のわきの林床のなかだが、滝の直登となにほども変わらんね、ロープをつかみ、木の枝をつかんでせっせせっせと登るしかないね。
あれ、木の幹、ロープが肌に食い込んでる、ここまでの年月が経ったんだ、痛ましいね、ロープの食い込み、世のため人のためにがんばってね。
♪えいこーら、えいこーら、もぉひぃとぉつ、えいこーらぁ、この登りはロシヤ民謡がリズムにあうね、なんで山の中でボルガの舟歌を歌うかね、えいこーらぁ。
尾根に出たけど、まだまだきついよ、やっと稜線、ここは樹木が透き刈りしてあってよく見える、大休止。
こぶをいくつか越えると岩場が見える、笑い声が聞こえるな、今日はお客さんが多いようだね、さて、岩場。
最初の岩場は岩場直登、迂回コース、どっちでもチョイスできますよ、わたしは岩場、こっちをチョイス。
この岩場から振り返ると、眼下に林道車止めが見える、あそこから来たのだよ、エレベータをよじ登ったようなもんだ。
山波は虚空蔵山に続いている、ここの黄葉は絶景ですよ。
岩場を過ぎると恐竜の背中、ここでさっきの迂回ルートと合流。
二度目の岩場がやってくる、ここは迂回コースはない、岩にとりつくしかないね。さぁ、がんばろう。
頂上到着、風が強くて寒い、大勢登って行ったはずだが、先へ行ったようだね。
さて、昼食。
白髪岳山頂
卵塔婆、墓石は三列に及びます。
住職僧侶の歴代の墓ですが
これほどの数はみたことがない。
累代、歴史を重ねたことがうかがえます。
展望はどう、西は知らない山、東もよく解らない山、南は虚空蔵山、大船山、六甲山ならわかる。北は、篠山市街のむこうが三岳かなぁ、いずれはあそこも。
地図と照合、あれ、ない、落とした、愛着のあるマップケースなんですよ。やたら昔風で金具が錆びて紐が汚れはててる、取りに戻ろう。
岩場までもどったところで、
地図を落としませんでしたか。
はい、茶色のマップケースですが。
これではありませんか。
有難うございます、どこにありましたか。
登山路から10分ぐらいのとこですかね。
おかげで松尾山に行けます、諦めていたんですよ。
わたしより年上のご夫婦だ、足取り確かに岩場を渡ってらっしゃる、ここまですれ違うひとに、地図は?と声をかけてくれていたんだね、感謝。

松尾山へ行くぞ、白髪岳の下りは半端じゃないよ、泥がえぐれて滑る滑る、ロープが道の両方についていて頼らなきゃどうにもならないね。
ショウジョウバカマがある、ほら、あっちにもこっちにも、うわぁ、きゃぁ。
何々、ショウジョウバカマ?ピンクのレンゲ様の花でスミレと同じ大きさか。
写真に撮りたいが、後から15人以上の軍団が押し寄せてきている、巻きこまれちゃかなわないのでとっとと行こう。
峠に降りたらあとは山腹を渡る道、文保寺にむかう道から、見つけたぞ、松尾山の標識、大昔、文保寺にむかったことがあるが松尾山の標識など無かったぞ。
登る途中、ちらと白髪岳が見えます。
尖がりの山頂でまさに尖がりそのまんまやなと納得できます。写真を撮るならそこしかないから要チェックね。覚えといて。
山頂近く、ここも尖がり山頂できついきつい、さっきの軍団に追いたてられてへろへろで到着、山頂は城跡なんだ。
すっぱり平らだから山頂のような気がしないね。
住山集落
左の道は白髪岳へ
右の道は松尾山へ
降りるかね。
やっぱりどかどかと降りるしかないよ。どっちも尖がりの山だね。
卵塔婆の墓の群に出てきたよ。卵塔婆は僧侶の墓、数があるなぁ、後で調べたらここには高仙寺があって、開基が大化というから驚きだ、大化の改新のころじゃないか。
高仙寺跡の遺跡を過ぎて、谷川に出てきた。
住山への標識が二方向もあるよ、どっちにしよう、ここはよく踏まれた道を選ぶのがベターだろうね。
この道は不動の滝を経由して降りていく道だね、滝の道は好きではないがしょうがないね。
林道まで到着、ゆるゆると林道をたどると、山際に登山口の標識、そうか、さっきの別の道はここへ出てくるのか。尾根沿いの道を選ぶべきだったかな。

白髪岳は疎林の明るい道、松尾山は自然林の湿った道、岩の山と歴史の山の違いかね。
杖を持っていくほうがいいでしょうね。


カシミール展望図をつけました。
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