2010年3月22日
しぇるぱ単独
山域:広島県東広島市

東広島、志和の八世以山やよいやま

 

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八世以山と東への尾根次の山の候補に八世以山を載せてからだいぶ経つな。そろそろ行かなくちゃならないね。
JR芸備線に志和口という駅があります。駅から志和まで遠いのだよ。それでも志和のひとは志和口という駅名を望んだんだね。
今となっては、志和の住民がこの駅から乗車するだろうか、だぁれも乗らないと思うよ。
そんな無理を重ねた志和口駅から谷をさかのぼって、志和の区域に入って行く。
志和中央の志和堀の交差点から西に向かう。
この道は安駄山、高鉢山に登るとき、何度も通った道なんですよ。離れた遠くから八世以山の全貌を眺めてみる。
八世以山に近づくには、高速道路山陽道の側道で、まずは奥屋PAを探すのだよ。そこからゆるゆると高速道路の側道を進めばええ。
このあたりまで近づくと、予定した地点まで来た、と思うのだが、路上駐車するのに適当なところが見当たらない。
歩道がぐんと膨れたところがあった、ここには何台も駐車しているし、わたしもその仲間に加わろう。
歩き始めて、地元のひとがいる、八世以山に行くにはこの道でええんですかね。
そこのトンネルを行くとのぉ、平原さんがおってじゃけぇ、平原さんなら山の世話役じゃけぇ教えてくれるよぉね。
伏附峠高速道路の下に抜け道・通路に穴が開いているでしょ、あの構造物をカルバートと言うのだよ。
そのカルバートに名前が付いている、志和12、世間で言ってるトンネルとはカルバートのことなんですよ。
倉庫があると言うていたな、これこれ、これだ、トラックがいっぱい出入りしている。
民家の車庫前でなにやらペンキ塗りのひとがいる。こんにちわぁ、八世以山へ行くのはこの道でええのでしょうか。
八世以山はの、やよいやまと読むんよの、やせいざんとは言わんよ。谷奥の牛舎から入ればいけるけぇ。
来週のぉ、子供会が三本山に登るんよね、それで標識を準備しとるんよね。標識にペンキで文字を入れたりしてのぉ。
あの、ひょっとして、平原さんじゃありませんか、下の道で、山のことなら平原さんに聞くとええ、と教えてもらいました。
「奥屋の里山を守る会」の世話をしとるんですよ。そこに地図の看板を立てての、要所要所に標識を立てるよう、準備しとります。
あれが
八世以山やよいやま、峠を挟んで、こっちが三本山、三本山からは志和の町が全部見えますけぇの。
ええことですね、平原さん、ページで紹介したいので、写真を撮らせてもろうてもええですか
山裾をぐるっと回って、振り返ると、生城山が見える、背後に金明山、野路山が見える、目を移すと、安駄山、高鉢山も見える。
三本山登った山が全部見える、なるほど、志和町は盆地の地形なんだね、皿の縁が山になっているわけだ。
牛舎が見えてきて、牛舎から谷に入って行くのだね。
入った道は間違いだった、行き止まり。
引き返して、牛糞を集めた建物沿いに進んで、屋内の牛糞溜めに落ちないように、屋外の水溜りに落ちないように、糞尿だらけの水溜りだからねぇ、気をつけて乗り越えて行く。
しまったな、速まったよ。間違えた道と牛糞舎の中間に、草に埋もれた道があったのだ。
糞尿におびえるコースを行かずともよかった、そこを進めば正解だったのだ。
谷沿いの道で、最初は竹やぶの中を進む、竹やぶの中には段々の石垣があって、昔々はたんぼだったのだ。
この道は中電道なんですよ。送電線鉄塔の見廻りの道なんだね。火の用心のビニール短冊には中国電力と書いてあるのだよ。
道の幅はあります。幅はあっても、倒木があったりで道が塞がって、素直には通れないよ。
空が明るくなって、峠に到着、標識を見ると伏附峠となっている。
八世以山ええと、平原さんはてんぷく峠と言ったんだったかな、てんつく峠と言ったんだったかな。
わたしはねぇ、耳で聞く聞き取りがいまいち弱いのですよ。耳で聞くより目で見るものほうが脳みそに刻み込みやすい。
世間には聞いたものをどんどん吸収するひとがいる、耳学問の達人と言うべきだろうね。
後日、伏附峠、ふいつく峠と読むのだと、平原さんが掲示板に書いて教えてくれました。
てんぷく峠、てんつく峠と聞こえたのはわたしの空耳でした。
この峠から、東に登れば八世以山、西に登れば三本山、峠の標識には三本山との標示はないよね。
山の北側の東広島市志和町ではなじみの山だが、南側の広島市安芸区瀬野町では、前山が隠して無名の山なのかもしれないね。
で、この三本山の登りだが、傾斜が只事じゃなくキツイ、棒登りというやつで、途中、トラロープで手助けしてくれている。
登ったところは尾根の集合場所、南からの尾根にはトラロープが設置されて、道の周囲は伐採してある。
最低鞍部ははぁ、これが「奥屋の里山を守る会」の仕事で、平原さんたちの労力の結集なのだろうね。
来週を過ぎれば、標識看板も設置されているだろうし、牛舎からの谷の道を行かずとも、ええ道に誘導されることだと思うよ。
ほぼ水平な道が西に延びていて、この先はどんと切れ落ちている。切れ落ちた向こうに峰が見える。
三本山とはピークが三本の意味なんだろうが、一本目のピークはここなんだろうな、二本目、三本目はもうええわ、踏まなくても大よその概要はわかったぞ。
平原さんは、三本山からの展望はええよ、と言っていた。ここまでの展望は梢に邪魔されてそんなに豊かではない、二本目、三本目の峰からなら見晴らしが効くのかもしれないね。
ふたたび急な坂を下りて、伏附峠から八世以山に登り始める。
三本山の坂道ほど急ではないが、こっちもかなりの急な坂なんだよ。
高鉢山、安駄山も急な稜線だった。志和の山は里山だろうとなめてかかったら、意外にも手ごわくて驚いたね。
登り詰めて、ここが
八世以山やよいやま、地名のデータベースでは<やせいざん>となっているのですよ。
東の尾根の最高地点国土地理院の基準点を調べると、八清山となっている。これが<やせいざん>の根拠なんだろうな。
データベースが正しいか、地元の呼び名が正しいか。言うまでもなく、地元の呼び名が優先されるべきだと思うよ。
山頂から南に尾根道があって、眼下に谷が見える。その谷に、JR山陽線、国道2号線が走っている。
南の一角が伐採されていて、その方向に透けて見えるのは瀬野川公園で、スポーツ公園なんですね。
南への尾根道を行ってはいけない。頂上から、来た道を引き返すのだよ。
ほんの数メートルで、道が分岐している。分岐には、六条・桜河内と行く先が明示してある。
東へ延びる尾根の上を進むわけで、昔は頻繁な仕事道だったらしく幅広な道が続いている。
歩いているうち、中電道が合流してきて、昔道に重ねて、今も現役の道を歩いている、という安心感が湧いてくる。
最低鞍部に出て、置き石の表面に赤いペンキが塗ってあって、重要ポイントを示してある。
北への道、左の道には六条と案内があって、出発地点への道へ進む。
南への道、右の道には桜河内と案内があってスポーツ公園へ向かう道なのだ。
高速山陽道が見えるどっちにも向かわず、ここから登りの道をたどって、送電線鉄塔に出て来た。
鉄塔周辺は伐採してあって、送電線の方向を眺めると、あれは三本山だろうな。一本、二本、三本と山容が見えている。
北には、安駄山・高鉢山の連山が見えていて、志和の盆地が梢越しに見えている。
幅広で気持ちのええ道を進んで、登りの坂道になってくる。
岩にペンキで↑とマークしてある。道は山腹を巻きながら横道があるのに不思議なことだ。
ペンキの印に従って山の中のヤブに入って行く。道はあるような無いような、それぞれが自由に歩いて、まとまった道になっていないのだよ。
横目で見ると、赤い鉄塔が見えている。鉄塔の背後に道はないし、とりあえずコブの頂上まで登ろう。
柱石があるが、赤いペンキで塗ってある。赤く塗った石標は自治体標示のものなのだ。国土地理院の標石ではない。
コブを越えて向こう側に出ると、ふたたび幅広の道が現れた。中電道の標示も現れて、ふたたび気持ちのええ道が続いている。
ほとんど尾根伝いの道で、あれ、尾根を外れて山腹を行っている、中電道なので送電線鉄塔へ道を誘導しているのだ。
林道へ出るふたたび尾根道に戻って、ぐんぐん坂道を登って行く。
登った上には三角点があった。△449.1、国土地理院の基準点の呼び名では南泉寺山となっている。
この山から北の麓に南泉寺という寺があるのだよ。呼び名の根拠はそこから由来してるのだろうね。
ぐっと90度曲がって、次の鉄塔まで道を誘導して行く。この道は中電道で巡視のための道なんだよ。
送電線鉄塔からは高速の山陽道と虚空蔵山が見えている。
送電線の行く先は、虚空蔵山の麓に新広島変電所があって、変電所から各地への送電線が集中している。
市街地の背後に虚空蔵山、その後ろの山は、鷹ノ巣山、カンノキ山。
ここからの道は悪い。ずり落ちそうな道を谷に落ちないように踏み締めて、やっと谷の出口までたどりついた。
出たところが林道で、林道入野線と名前があるのだそうな。
市道に合流して、ほどなく高速道路の山陽道、カルバートの志和3番を潜って、里の道をたどって歩くのですよ。
予定では、山陽道沿いに側道があるだろう、それを辿れば最短で戻れるだろうと見込んでいたが、間違いでした。道がないのだ。
山陽道の下を潜るこっちは方角が違うのにな、とは思いながら、北向きに歩き出して、南泉寺の前を通って、広い立派な道路に出会って、左折する。
北に向かいながらも、基準は南に見える八世以山、三本山なんですよ。離れて歩きながらも、どこで曲がるか、そのポイントを探りながら行けばええのだ。
スタンレー電気の工場の前を通って、八世以山、三本山が近づいてくるからもう直ぐだろ、はい、帰ってきました。
これで、志和の盆地の外周部の山でめぼしい山はどれも登ったことになるのかなぁ。

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。
でも軌跡を示しています、高低を示す断面図も表示できます


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