神石・福山の境界、猿鳴峡・山野峡

10年5月31日

9時の位置から時計回り、12時から4時の位置は谷沿い、他は山岳道
でも軌跡を示しています、高低を示す断面図も表示できます
前に、馬乗山に登ったことがあって、山野峡、猿鳴峡は車で通り抜けたことがあります。
思い出すと、あの道はドライブには向いていないね、自転車ならぴったりの道じゃないか、と思い付きました。
よし、行こう。上下町から東へ、東へ、神石高原町の旧三和町の区域に入ります。
ここが道の駅、さんわ182ステーションという名前なんだよね。国道182号線沿いの三和町の道の駅、という意味なんですよ。
ここに自動車を置いて、北へ出発、すぐに県道418号線が竜頭の滝へと誘導するが、そっちへは行かない。
県道の両脇からススキが道の真ん中へせりだして、道幅がわからないまま車を走らせた怖い経験がある。
この道は二度と走らないぞ、と決心したことがあるので、あの道はパスする。
次の県道は21号線なんだが、分岐の手前が下井関という集落、ここから川に沿って町道がある。この道でショートカットしよう。
県道21号線に合流するが、この先が狭い道になるんですよ。
この先大型車通行困難、と看板があって、ほんまにすれ違う余地などない道になるのですよ。
川は爽やかに、瀬と淵を繰り返して流れている。
渓谷は深く刻み込んでいて、空を見上げても見える範囲は狭い。
中国脊梁山脈でもこんなに深い谷はなかなかないよ。吉備高原が終わりに近いあたりはこんな風景なんですね。
ここが福山市と神石高原町との境界、このへんは早い時期に福山市と合併したんですよ。
1975年の合併だから、平成の大合併以前のことだね。馴染みも深かろうというもんです。
紅葉橋を渡って、橋を渡りながら、上流下流を眺めると、渓谷の刻みが深くて、このあたりから猿鳴峡なんだろうなぁ。
次の橋が猿鳴橋えんめいきょうと平仮名の名盤があって、そうか、そうすると、猿鳴峡えんめいきょうと読むのかと類推できる。
橋を渡ると、すぐにトンネルで、岩盤を刳り抜いたままセメントを吹き付けて補強してある。
この下流は山野峡で、やまのきょうと読む。山野という地名から来ているのですよ。
やまのきょうは固有名詞だが、えんめいきょうは修辞詞だ。修辞詞の場合、読み方がひとつとは限らないから難儀だよね。
大きな駐車場があって、民家が現れてくる。
通るのを嫌ってパスした竜頭峡からの道が合流してくる。
そのまま下流に進むと、川は道から離れて東へ向かって行く。道は山の方向への登りになる。
さっきまで沿っていた川の名前が小田川、これから岡山県に入って、倉敷市で高梁川と合流する。
地図で探して、小田川の小田の名前を探してみた。ない。
ないのも当たり前、岡山県の流域の矢掛町、そこの郡名が小田郡で、小田川の名前はそこから来ているのだそうな。
岡山の名前が神石郡の奥地まで浸透している。つまり、文化的、経済的に上流は下流の下位にあった、文化風土は岡山に依存していた、ということを示す証拠だろうね。
バス停の標識には、井笠バス北振バス、北振バスとは何だとWikipediaで調べてみると、井笠バスの子会社だった。
このへんは交通手段も岡山県の支配下にあるのですよ。
新七曲トンネルを抜けて、いよいよ芦田川流域に移る。これからやっと備後の風土が開けるのですよ。
串刺しに県道が分岐している。標識は県道418号線広瀬、となっている。
急な坂に入ってみたが、前から後ろからダンプが押し寄せる。土砂捨て街道なのだ、廃棄物運搬街道なのだ。
たくさんのダンプが谷の奥に入って行く、その分岐でダンプの少ない道を選んで登って行く。
それでもこっちの道もやはりダンプの群れが走るのは避けられないようだね。擦れ違うときは必ず自転車から降りることにする。
ここから山の中を彷徨うことになります。
山の中では交通標識があまりないのですよ。わずかな数の標識から全体を想像しなきゃならない。
帰ってから、GPSに軌跡をパソコンに落として、ははぁ、ここで間違ったのか、とわかる。直進すると馬乗観音ということなので、直進せずに左折したのですよ。
山越えして集落に出て、小学校、保育園があるのだが、ドライブマップには集落名が載っていない。
広瀬小学校、ひろせほいくえんとわかりました。下の県道から分岐したとき、交通標識に広瀬とあったのはここのことだったのか。
住民のひとに、ここから抜け出す道を聞くと、姫谷を目指すのが一番わかりやすいだろうとのこと。
姫谷を目指すのだが、だいたいの方角を見定めて近寄っていけばなんとかなるだろう。
分岐で、登りの道と下りの道に分かれている。姫谷というからには下りの道だろう。
下っているうち、中国自然歩道の標柱が現れた。見ると、←大谷池、姫谷→、これはいかん、さっきの分岐は登りの道が正解だったのだ。
ほどなく国道182号線が見えてきて、そこが姫谷、やれやれ、これで安心して道に沿って進むことができる。
意図しないコースだったが、姫谷に抜け出したということはヨシとせにゃならんだろうね。
わかりやすい地図を貼り付けておきます
県道21号線から山の中に入りました。谷の中央で県道418号線は反転して広瀬に向かいます。わたしはそのまま谷を直進して登っていった。広瀬から北1キロのあたりで反転して広瀬に向かった。ここで現在位置がわからなくなったのです。
仮に、広瀬の手前で間違わずに道を進んだとしても、これからの山の中にはほとんど交通標識がないのですよ。
いま、どこにいるのか判断できず、どう進めばええのかわからないと、ほんまに立ち往生することになる。
国道182号線は福山市と神石高原町の境界を過ぎて、ゆるい登り下りの坂を繰り返して、道の駅まで戻って行った。
土地鑑のあるところならへっちゃらだが、始めての道はわけがわからないね。
これからは、GPSにウェイポイントを仕込んでおいて、要所要所で位置確認する、次からはこれを心がけよう。
道の駅さんわ182ステーション 町道から県道に合流すると、その先は狭隘な道
小田川の清流、倉敷で高梁川に合流する ここから福山市
猿鳴橋(えんめいきょう)、岩を刳り抜いたトンネル 新七曲トンネル、トンネルの上に七曲集落がある
県道418号線、広瀬への標識に従ってダンプ街道を登る ここが間違えたポイント、直進すべき、左折してしまった
広瀬小学校、住所町名は加茂町、広瀬地区は通称か 間違いを教えてくれた標識、姫谷を目指すのだ
国道182号線に合流、ここは姫谷 福山市と神石高原町との境界
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