2007年5月18日
しぇるぱ単独
山域:山口県秋芳町

秋吉台の最高地点、龍護峰

 

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龍護峰 旧道 登山口中国薬師の巡拝で山口まで来ております。28番の常福寺の参拝が終わりました。
山口市内から北に向かうと鳳翩山の山塊が特徴的です。アンテナの群れで、あれは西鳳翩山と判りますし、目を延ばすと、東鳳翩山が尖って見えます。
常福寺は美東町にあるが、秋吉台は美東町と秋芳町の両方にまたがっています。でも、見所の大部分は秋芳町にあります。
秋吉台の中心は秋芳洞です。広範囲の名前は秋吉台なのだが、小範囲の名前が秋芳洞、だがしかし、広範囲の町の名前は秋芳町なんです。
これはテストに出るからね。ご当地物知りクイズの絶好の問題だからね f^^;)
今日は洞窟の中はパスするよ。秋芳洞の前から秋吉台家族旅行村目指して進むのだよ。
家族旅行村に到着して、広い駐車場があるが、今はガラガラだね。料金が500円、管理棟まで払いに来てくれと貼り紙があるよ。
西の西山料金を払って、地図をもらって、そう、この地図が欲しかったんですよ、地図が欲しいから駐車料を払ったようなもんだ。
家族旅行村の外周道路で登山口の標識を見たよね。そこから始めることにしようか。
山道に自動車を隠して、駐車料金を節約するヤカラがいる。道を塞いで邪魔になる、ちゃんと料金を払って駐車場に止めぇよ。
歩く用意が出来たらしく、後ろからついて歩き始めた。うっとうしいな、来るな、来るな、キミとは話したくない。
ここは谷底の部類だから森の中、草原と森とがはっきり分かれているんですよ。
ぱっと視界が開けて草原、カルスト地形が視野に入る。道標があって、西の西山登山口頂上まで20分、と書いてある。行ってみよう。
谷向こうの斜面には、羊の群れのように石灰岩が点在している。草原で見晴らしがええからどこまででも見えるよ。
西の西山、山頂手前振り返ると、駐車料金500円さえ払えないあのビンボウ人がこっちへついてくる。
キミは軽トラを見なかったのかい。バックに家族旅行村、ドアにカルスト森林組合と名前の入った軽トラが何台も動いていたじゃないか。
家族旅行村はカルスト森林組合が経営しているのか、運営委託でやっているのか、料金を払うことで秋吉台の維持管理に協力貢献しているのだと思わないのかね。
森林組合の名前として、地区名、町名、郡県名を使わずに、カルストを名乗っている、他に類例がない、センスがあるね。
キミね、これは節約とは言わないよ。心根の貧しいやつは嫌いだ。
来るな、来るな、と視線にちからを込めて、オマエナンカキライダ光線を存分に照射した。光線の効果があったのか、立ち止まった。
ヒバリが空高くでさえずっている。カラスが何羽も草原の一箇所に集まっている。ヒバリの卵か雛かを襲っているのじゃなかろうか。
西の西山、頂上そういえばヒバリを見るのは久しぶりだなぁ。山里のわたしのとこでも、ヒバリなど見たこともないよねぇ。
茎の先端が黒く焼け焦げている。そうか、野焼きをやったのか、新しい新芽が出て、緑の草原になっているのだね。
たらたらと登って、ここが西の西山、ここから秋吉台の西の端、南の端から、北の方向、東の方向を眺めることになるのだね。
間に谷があるので、反対斜面がずぅっと見える
振り返ると、これから登る龍護峰の方向がよく見える。真ん丸い山がおはち山なんだろうな、龍護峰は後ろの山がそうなんだろうな。
歩けば、このまま龍護峰まで行けるとは思うが、やはり道を正しく踏んで歩くのが正解なんだろうな。来た道を引き返すことにしよう。
あいつとすれ違うことになるが、こんちわ、なんぞ言わないぞ。そっぽ向こうぜ、むこうも無言ですれ違った。
ドリーネ、ぼこぼこの穴ノットウェルカムの意思は伝わるものらしい。これでええのだ、ルール破りは居心地が悪いと感じてくれれば、それでええ。
地面がぼこぼこ凹んでいる。
これを、大きさが小さいのから順に、ドリーネ、ウバーレ、ポリエ、こんな地形一帯を、カレン、カレンフェルトと言うのだそうだ。
地図で見ると、同心円がぼこぼこ連なっている、普通は、同心円はこぶを示すものだが、ここでは凹みを示すのだ。
図上演習で地図を見るとき、どうしてもこぶにしか見えなかった。たくさんの穴を見ながら地図と照合して、感覚の修正をはかったものです。
もとの分岐点に戻ったぞ。分岐点から真っ直ぐ上への山が西の西山だったんだ。
道が真横に向かうので、どこの山まで行くのかといぶかったが、ただ単に迂回して進んだだけ、ごく単純なことだった。
おはち山と並んで龍護峰これからは、山稜と並行して、森林限界と並行しながら歩く道、ほんま、森林限界なんだよねぇ。
高山ではくっきりと森林限界が出現するが、ここでも植生の違いがはっきりするものね。
ドリーネの中には、イガ線で囲まれて進入禁止と宣言されているものもある。底が抜けているのだろうね。落ちたら出られないぞ。
もらった地図では採石場と書かれているが、見当たらない。もう操業停止して長いのだろうね。大理石を採掘していたのだそうな。
おはち山の斜面を登り始める。ほんまに丸い山だね。龍護峰より特徴がはっきりしているから目に付き易い山だね。
おはち山の頂上、振り返ると、西の西山からこっちまで、谷で切り離されて、独立の塊りになっているのだとよく判る。
進む方向、龍護峰の方へはいったん下がって登り返すことになるのだね。
おはち山から振り返るおはち山と龍護峰の間の鞍部に分かれ道がある。三方に分かれている、残る一方は家族旅行村への道だね。
龍護峰へは簡単に登れてここが頂上。ここが秋吉台の最高地点なのかい。
おはち山が視野を塞いで、東の方向の展望はあまりよろしくないね。最高地点の貫禄を味わおうとしても、それがちょいと損なっている。
西の方向を見て驚いたよ。山の斜面がごっそり削られている。セメントの原料の石灰石の採掘場なんですよ。
地図を見ると、ここからベルトコンベヤが北の仙崎港まで繋がっている。船積みして運ぶんだね。
滋賀県の伊吹山でも石灰石の採掘場を見たよなぁ。伊吹山の採掘露頭は高いところにあるから、遠くからでもよく見えたよねぇ。
休憩しながら石灰岩を見ていると、石灰石とは、傷だらけ、穴だらけだな。
龍護峰何万年、何十万年、雨に打たれて溶け出すのだろうが、穴、傷、こんなことでは石材としては用途は限られるねぇ。
最近の酸性雨で、一挙に穴や傷が増えたのだろうか。まさかね。
地面には貝殻が転がっている。石灰岩は珊瑚が石化したものというが、貝殻も石灰岩の成り立ちの材料なんだろうか。
よく観察すると、岩のかけらだ。穴や傷がもろくなって欠けたものだった。そうだろうな、化石化せずに太古のまんま貝殻が残るのは不自然だものね。
おはち山下の分岐点まで戻る。ここからは家族旅行村へのショートカット道だ。
キジの雄がケーンケーンと鳴きながらばたばたと飛び出した。ヒバリはいるし、キジもいるし、これほどまで野性豊かとは思わなかったぞ。
龍護峰を振り返り、振り返りながら森林限界まで戻る。
家族旅行村への道森を抜けると、眼の前に家族旅行村が見えている。道は右でも左でもどっちでもええみたい。左に進んだほうが短いコースだろう。
テニスコートの前に出て、フェンスに沿って進めば管理棟の前、駐車場へは真っ直ぐで、帰ってきたぞ。
秋吉台の全貌を知るため、中央の県道を走り抜けてみた。
長者が森まで進んだが、ドライブするだけでも全体の姿は判るもんだね。
いいや、ほんとに判るのは、歩くのが一番。だよねぇ。

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


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