2003年2月1日
しぇるぱ単独
山域:和歌山

紀泉国境の大福山

 

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線路沿いに引き返す今日も南を目指すんだよ。雪は嫌いや、嫌いな雪を避けるには南へ行くしかないさ。
JRの電車を下りれば、六十谷駅、ええと、駅前からどっちだったかな。線路沿いに引き返すんだったな。
川に沿って、というのがポイントなんだね。間違った道かもしれない、という疑いもあるが、とにかく進んでみようよ。当たり、川沿いの道になった。
両岸のどっちを進んでもええみたいやね。橋を渡って両方の道が一緒になったね。
舗装路は長いなぁ、川沿いにどんどん進んで行かなきゃならんね。たくさんのひととすれ違うな、後ろにもひとが続いているよ。この山域でこんなにひとがあふれることはあんまり無いことなんだがね。
井関峠行者堂分岐川と道の間が広場になって駐車場に使われている、たくさんの車が止まっているよ。ここなら止めるのに遠慮はいらないね。
たくさんの猟犬を詰め込んだ軽トラがある、やれやれ、今日も鉄砲に注意しなきゃならんね。
集落があらわれた、これまでが狭い川筋だったので、その奥に田んぼと集落があろうとは想像できなかったな。
立ち話しているひとがいる、聞いてみよう。
ずいぶん人出がありますが、何かあるんですか。
行者堂この奥に行者堂があるんですよ。その月参りやね、1日から7日まで続きますよ。今日はついたち土曜日やもんね。
そうか、信心の人出なのか、その中に信心とは無縁の輩 σ(^^) も紛れ込んだ、というわけだ。
集落のなかに大福山への分岐標識がある、どうしようか、やはり信心のひとと一緒に行こうかね。
集落が途切れると、道は地道になってきた。このほうが歩きやすい、こうでなくちゃ。
橋がある、ここで井関峠経由で大福山へ直行の道が分岐している、いやいや、初志貫徹、行者堂へ行こう。
橋からまだまだ長いね。この谷は墓の谷という名前なんだと。なんちゅう縁起の悪い名前なんだろ。
紀ノ川の向こうに熊野古道行者堂へやっと着いた。やぁ、新しく建て替えられているね。ざっと20年前はしょぼいお堂だったぜ。変わるもんだねぇ。
看板の縁起によると、ここは墓の谷山行者寺というのか、役行者と母を祀ってあるんだそうだ。
役行者の母がここで亡くなったんだね、命日が七日、墓の谷とも母の谷ともいう。そうか、これで疑問が解けた。
1日から7日までお参りが絶えないのはそういうわけか、墓の谷とはそんな命名の由来なのかい。
行者堂から山道に入るんだが、荒れた道だね。陰惨な道と言ってもええね。谷が増水する時、道を洗うんだろうね。
谷を離れて山腹についてからは踏み固められた道になったよ、やれやれ、安心したよ。
青年の森どんどん進んで、紀伊駅への分岐、今年の最初に雲山峰からそっちへ行った道なんだがね。
やっと着いたぜ、青年の森、ここの広場からは遠く見通しが効くんですよ。
紀ノ川から和歌山市街、太平洋、先週、藤白峠から熊野古道を行ったんだが、あれがそうかな。
南の峰に目をやると、滑り台のような斜面が白倉山、その下の窓が拝の峠だな、その手前が藤白峠だろう。
やはり、ここはこのあたり随一の広場だね、見晴らしが広いのがなによりだね。
雲山峰には行かない、西に送電線が見える、あの鉄塔が大福山なんだろうな。行くには山を下りなきゃね。
井関峠どんどん下りて、気がつくと道の両脇がいつもと違う、このへんの植生はやはり南の山だね。
通常なら葉っぱが落ちて梢越しに遠くが見透かせるもんだよ、ここでは冬でも緑のトンネルを行くんだよ。
ツバキ、カシ、シイ、タブの常緑樹なんだよ、照葉樹林帯なんだね。
下から発砲の音が聞こえる、離れたところで撃っているなら安全だな。
下りたところが井関峠、車止めの柵があって、尾崎と六十谷とを結ぶ峠なんだね。
道の端に雪があるわい、へぇぇ、ここでも雪が降るのかい。落ち葉が湿って道が滑るのが困りものだね。
大福山をん、なになに、籤法ケ岳、標識の誘いがあるから脇へちょっと寄ってみようか。
ははぁ、ここがクジホウガタケ、山頂から見晴らしが効くように伐採してある、阪南市から大阪まで市街地が続いて見えるね。
下りて、次に誘導されるのも籤法ケ岳、寄ってみると、センポウガタケ。
看板に、籤法ケ岳に二山あり、くじ法ケ岳にせん法ケ岳、へぇぇ、知らなかったな。
20年前にこのへんを歩いた時にはこんなものはあったかしら、覚えていないね。
大福山頂上葛城古宿に行場があって、このあたりと推定される云々、と看板は語っているね。
このへんの標識をあちこちに立てているのが井関峠地蔵尊、宗教臭のある団体が関わっているのが引っかかるね。宗教古跡を発掘したのやら創造したのやら、眉に唾して通り過ぎよう。
登りつめれば大福山、山頂には祠と古い石標が残っているよ。西に多奈川の火力発電所が見える。
隣り合って俎石山があるんだが、夕方に約束がある、もう帰らなきゃならない時間になったよ。今日はこれで止めとこう。
どう帰ろうかと地図と相談するに、井関峠まで帰るのが一番早いと決定したね。引き返そう。
青年の森を井関峠から墓の谷への道は、山道じゃなく林道なんだね。ひとなら真っ直ぐ通る道を、車のために折り曲げた道だった。
墓の谷の橋で元の道と合流、あとは来た道を戻るだけだね。
犬がはぐれて鳴きながら右往左往しているよ。首輪に発信機が着いているから猟犬だよねぇ。
往復の復路というのはつまらんもんだね、とりわけ舗装路を戻るのは面白くないね。
猟師の軽トラはもう帰ってしまっただろう、あの犬は捨てられたのかしら、お仕置きで明日まで放っとかれるのかしら。
六十谷の駅まで帰ってきた、ご苦労さん。

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カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


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