2005年5月11日
しぇるぱ単独
山域:岡山県

裏山は急峻、櫃ガ山ひつがせん

 

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国道傍の登山口前回、大山に行くのに、高速の米子道を走った。そう、岡山県は久しぶりなんですよ、一番最近の岡山の山はどこだろう。
そうだ、
星山ほしがせん だ、去年の12月だからまだ半年経ってはいないが、ずいぶん昔のように思えるよ。
よぅし、
星山ほしがせんの続きを行こう。峰続きの櫃ガ山ひつがせんに行こうじゃないか。
星山に行く時は、高速代をケチって、落合インターで降りたもんだ。それからの下の道に時間がかかったね。今度はケチラズに行こう、米子道の湯原インターまで足を伸ばそう。
湯原インターの手前の山がおおごとになっているじゃないか。植林が台風で倒されてグサグサになっている、一面の倒木で、手の付けようがないね。
去年は何度も台風が襲来したが、ここでこんなに甚大被害が出ているとは知らなかった。
たんぼから見た櫃ガ山湯原インターを出て、国道を下流へ向かうんだよね。
車の流れに合わせて走っていると、櫃ガ山登山口、と大きな看板塔が見えた。
でも、トラックの軍団に包まれて流れから脱出できない、しばらくこのまま一緒に行こう、よし、ここだ、バス停の膨らみで横へ抜けよう。
で、引き返して、登山口の登山者駐車場まで戻ってきたよ。
今年の岡山国体の山岳競技の会場がここなんだとさ。そうかい、それで登山者用の駐車場を用意したりで、親切なんだ。
ここは3台程度でいっぱいだが、下手の河川敷にも広い駐車場があると書いてあるよ。
コンクリートの坂道を登ろう。民家がこの上に集中している、崖崩れ予防の工事を施してあるよ、ということは、その蓋然性も高いのかな。
ここが5合目最初の民家で、道を離れて山道に入る。いや、この方がええ。よそんちの軒下をつたわって山に入るのは気がひけるもの。
この先、道標はなんぼでも出てくる、念入りに案内してあるから間違えようもないさ。
波乗りのように尾根を渡って行くんだよ、谷を二本渡渉し、いま、三本目の尾根を登ろうとしている。
戻って、こぼれたお話を拾って行くとね、山田のたんぼで稲の苗を植えてるおじいさんに声かけたんですよ。
こんちわぁ、この先では、まむしは出ますかぁ。
このへんにまむしは居りますよの。出るか出んかはまむし次第じゃの。こっちじゃぁ決められん。  おじゃましました、どうもぉ。
おじいさん、哲学者だぞ。主体と客体の問題だ。主体のビヘイビアに従って、客体は対応を変えねばならない。
天狗の森のかつらの樹何を言っているの、ただの世間話じゃないの。それもそうだね。
近くのたんぼしか面倒を見ていないね。その奥のたんぼでは耕作放棄、植林してあるよ。
細い道しかないもの、トラクタが入れなくてはどうにもならないね。
そこから先の二本目の谷にもたんぼの跡がある、こんな谷筋の光が差さないところに、たんぼなんてあるはずがないだろ。
あ、あれかな、ワサビ田、昔はここでワサビを栽培していたんだ、結局、道が悪いんで放棄せざるを得なかったんじゃないかね。
地図を見てもらえば判るんだが、真っ直ぐに櫃ガ山の頂上を目指しているんじゃないんですよ。北に逸れている。
頂上からは、東へ尾根が伸びている、まず、その尾根を目指しているんですよ。
9合目なんだかんだと言うておりますが、尾根にさしかかってきたよ。
大きな深い谷を挟んで、水平道を、谷向こうの尾根まで渡って行くんですよ。さらに櫃ガ山から離れて行く道を進むことになる。
北側の大尾根までやって来たよ。ここからが本気の登りの道になるんだね。
あ、櫃ガ山の頂上が見える、ここまで離れて、やっと姿が見えるというもんだね。
高速の米子道の上から見ると際立った姿を示しているよ。周囲の山と違って、山頂が草原なんだよね。並みの山とは全然違うのが明らかだものね。
傾斜が増すに従って、森は疎林に変わってくる。いずれは草地になるんだよね。風が強いのだ、風衝なのだ。
風が成長点をつつくと、成長を止めて固まってしまう、ものなんだろうねぇ、ツンツン。風の衝突という意味で、風衝なんだがね、風のちからは大したもんだね。
櫃ガ山頂上5合目の看板、そうかい、やっと半分登ったのかい。
草原と疎林を繰り返しながら進んで行く、山頂を仰いだり麓を眺めたり、駐車場に置いた車も見えるぞ。6合目、7合目の標識を過ぎたよ。
ここで始めて分岐にさしかかる、真っ直ぐに登る道と横へ水平に進む道の分岐点なんだがね。
横へ進むと、天狗の森原生林と書いてある、そっちのほうが面白そうだね。
なんだい、若木ばかりじゃないか、天狗の森とは言い過ぎじゃないか、いや、待て待て、段々と森の厚みが増してきたぞ。
ほんまだ、太い樹が立ち並んでいる森の中に入って来た。建物がある、中を覗くと祭壇があって天狗を祭ってあるのだろうな。
シメナワを張った太い樹がある、天狗の森の代表選手なんだろうね、カツラの樹だ。
星山への稜線今まで見たカツラの樹は、竹ぼうきのように細木が集まっている姿のものばっかりだったんですよ。ここのは違うね。もっと密集して一体化している。
谷底をそのまま登って行こう。看板がある、あっち櫃ガ山山頂、こっち天狗様本堂、天狗様本堂とは何だろう、行ってみよう。
さっきの社務所というか拝殿というか、その真上あたりになるのかな、大きな岩塊がのしかかっている、そこに小さな祠がある、これが天狗様本堂なんだな。
うむうむ、雪崩落ちそうな岩塊だもの、精神性霊性充分の雰囲気だね、静謐を乱すことなく立ち去ろうね。
もとに帰って、そこからちょっとで稜線だよ。出合ったところが8合目、もう少し進むと9合目の道標に出会うよ。
頂上をきゅっと摘み上げた姿なんだが、そのきゅっとした持ち上げを登れば、さぁ、ここが櫃ガ山頂上だよ。
蒜山三山が真北に見える、その横に大山が大きな横顔を見せてくれる。水蒸気が多くてぼんやりとしか見えないのは残念だがね。
最低鞍部を谷の道へ山頂に樹が生えていないのでぐるり全部展望できる、米子道沿いの山々もくっきり見えるが、名前を知らないのが残念だね。
星山の方向に歩いていこうか。あれが星山、その間の峰々を繋ぐ縦走路が開かれたそうだが、それはまたいずれのことだね。
西への稜線を降りて行く、どんどん降りて最低鞍部に到着、ここで、星山への道と別れて谷への道を進んでいくのかい。
もっと悪い道を予想していたが、ええ道だよ。ただし、盛夏のころに進むなら、それなりに覚悟は必要だとは思うよ。
谷を渡渉する、流れの本身を歩く、また渡渉する。これを何度も繰り返して谷の底下流まで到達したよ。
石垣があって植林が伸びている。昔はたんぼだったんだろうね。
山道は林道に出てきたぞ。当然、林道を歩くもんだと思っていたが、違っていた、林道を横断して、そのまま谷沿いに進むのだった。
ははぁ、このあたりは集落があったんだねぇ、屋敷跡の石垣があるよ。土蔵がある。今も残っているのはこれだけしかないね。
右か左か、迷うところ大庭皿という名前の集落だったんだそうな。屋敷跡にさつきの花が咲いている、ひとの暮らしがあったシルシなんだよねぇ。
分岐だ、ええとね、右が順路、竜頭の滝へ、左がショートカットの登山口への道、ここは左のショートカットの道を選択だな。
滝の道を行くと、最後はかんかん照りの国道を歩かなきゃならないみたい、それは嫌だね。
左の道は集落を突き抜けて、駐車場まで誘導してくれました。
集落から直に登る道がなくて当然だよね。あまりに急峻すぎるもの、横に迂回しなくては登れないと、よぅく判りました。
ここでお断り
櫃ガ山と表現したけど、櫃ヶ山と表現するひとも大勢います。
しかし、現代表記では、 ヶ の表記は競り負けているように思えます。 ヶ と書いて、が、と読むんだよ、約束に無理があるので、従わないひとが出てきております。わたしもそのひとり。
最後まで残る ヶ 表記は、槍ヶ岳、これだけは ヶ 表記を守り通すことでしょうね。
参考 霧は雨に、展望を閉ざす星山(2004年12月20日)

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


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