2013年3月25日
しぇるぱ単独
山域:広島県庄原市

船山2、中電道でも登れない

 

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砂ヶ原橋船山に登ろうと誘われたんですよ。以前に所属していた山岳会のひとなんですがね。
前に登ったとき、猛烈なヤブで降参して退散した。それを聞いて、今度は鋸と鎌を持って入って、ヤブを伐採しながら進もうという計画なんだそうです。
いやだよ。それは労働じゃないか。気が乗らない、と断ったよ。
南から登ったコースをもう一度登るのは勘弁してほしい。可能性があるのは、北からの道、高野町から登れば道があるかもしれない。
よし、行ってみよう。
可能性があるとメッコを付けたのは中国電力の送電線なんですよ。送電線のメンテする道があって、中電道と呼んでいるんだがね。
最後の民家神野瀬川を越えて山から山へと延々と伸びている。車は県道の膨らみに、その送電線の真下に駐車する
もうちょっと下流に砂ヶ原橋があって、その橋を渡って行く。
道は舗装路のままに進んで行って、最後の民家の庭先をお邪魔しながら進んで行かなきゃならない。
普通は上空の送電線を見るのだが、山肌には幅広い道が付いている。送電線下の立木を伐採して、管理道を確保してある
へぇぇ、びっくりしたね。こんな豪快なメンテナンスの道があるものなのかね。麓から稜線のところまで巨大なバリカンで刈り上げたみたいに一直線に続いている。
これなら、さぞ歩き易いと思うでしょ。それがなかなか。何本も水の流れがあるんですよ。濡れないように渡るには場所を選ばなきゃならない。
切り開き枝木は切りっ放しではなく、まとめて積んであるので足許は軽快に歩ける。
伐採の跡地を横切って林道があった。そりゃぁ林道を歩くさ。こっちのほうがうんと歩き易いもの。
林道は基本的には地道なんだが、ここぞという箇所はセメントで舗装してある。
間伐した材木を谷底から井桁に積み上げて、骨組みを構成しながら林道を造成してある。単純にブルで切り開いただけじゃないのだよ。
谷の曲りの地点に来て、黄色い[火の用心]のビニール札を発見、中電道の見出し票なんですよ。ここで林道を離れて送電線管理道に入って行くのだ。
小尾根に出て、送電線鉄塔がある。それは小尾根の下の方向にあるから、その鉄塔は見捨ててそのまま上に登る。
林道大雑把には送電線の真下を通っているのだが、道は逸れながら右を行き左を行き、山腹には立木を伐採して笹原がずーっと下まで広がっている光景が見えている。
これで幾つ目の鉄塔になるんだろう。いちいち勘定していないから、もう何番目の鉄塔か数が判らなくなった。
ずっと尾根道を行くばかりじゃないのだよ。送電線は別の尾根筋へ移って行く。下の道を歩くには谷底へ下って梢・枝葉を避けながら歩かなきゃならない。
そうなんです。送電線下が伐採されていたのはさっきの尾根筋のところまで、このあたりは道を見定めながら進んで行かなきゃならない。
このあたりは倒木が散乱していて歩き難いのなんの。跨いだり潜ったり脇へ避けて通ったり、バラエティ豊かだねぇ。
ここからは一挙に登って行くんですよ。何年か前にこの斜面を皆伐してメンテナンスした跡がうかがえる。その後草が盛り返して競り負けているよねぇ。
中電道分岐北側斜面なので残雪がある。腐れ雪で、踏むと崩れて滑るのでえらく歩き難い。
残雪を見るとメンテの人の足跡もない。途中までは足跡はあったのですよ。地下足袋かゴム長のパターンで、登山靴の足跡ではないなと見ていたのですよ。
残雪を歩くには、ドシンドシンと足を踏み込んで靴の下に雪を固めてしまうのが一番だよね。がんばれぇ。
稜線の一番高い位置の鉄塔が見えている。ここから振り返ると、あのあたりに駐車したのだなぁ、の風景が広がっている。
送電線鉄塔からの眺望は基本的には同じなんですよ。単に見渡す風景が向こうへ向こうへと遠ざかっているだけなんだよね。
尾根から南側の風景が見えている。この稜線は旧高野町と旧口和町を分離する稜線なんだよね。南に降りる谷はそれほど深く降りるわけではない。
最高地点見かけは谷が深いが、実際の歩きはそこそこの程度で、これは降りなきゃならんなぁ、との覚悟は空振りになる。空振りでOK。
植林の四差路に差し掛かる。右に曲がって鉄塔の見晴らし地に進む。
先ほどの四差路からここの鉄塔の前後は庄原市と三次市の境界なんですよ。口和町と君田町の境界なんですよ。
前に船山に登った時、この地点の近所まで迫っていたのだ。ここから位置を推察したが、当然、そこがどこかは判りはしない。
ここから南の山は何が何だか、どれがどれだか、見当が付かない。
口和、君田、布野、この範囲を見ているのだから、どんぐりの背比べだものなぁ、山座同定の芯になる帝王の山がないから、それもしょうがないことだね。
南へ延びる送電線踏み出す稜線は笹に覆われている。笹原を漕ぐのは嫌だな。笹の葉が擦れて黒いゴミにまみれてズボンからザックまで汚れてしまうものね。
止めじゃ、ここまでにしよう。
この先、笹原の中に進んでも芳しい結果が出るとは思えない。基準は、楽しいか楽しくないか、ちゅうことですよ。
意地を張って船山に登る方法もあることでしょうよ。意地を張るというと
おとしめた言い方になるかな。言い換えよう、志あるひとは登ればええ。
わたしはここまで充分、南から登っても北から登っても、このあたりからヤブが分厚くなる、ヤブ愛好家ではないから引き返すことにするよ。
探索はここまで稜線最高位置まで戻って、送電に沿って高野町が見えている。
毛無山、大毛無山、猿政山に続いて、左に視線をずらすと大万木山が見えている
転げるほどの傾斜のだだ下りなんですよ。残雪を蹴散らして、ドシンドシンと踏み込んで降りて行く。
谷の横巻きのところまで降りてくる。尾根に至って、尾根下りの道を降りて行く。
高暮ダムの背後の県境が間近に見えている。あれが指谷山、続いて指谷奥、広島県側からの登山路はないが、島根県の県民の森から何度も登ったもんだよ。
林道に出ました。あぁ、やれやれ、最近のトラックのタイヤ跡も見えている。林道保守の作業を果たしているのだ。
林道を歩いて歩いて、さっきの送電線保守路と交差するところに戻った。
林道の分岐当然林道を歩くさ。伐採跡の枝木のデブリの間を歩く気はしない。楽な方を歩くのだが、何か文句があるかね。
林道はたんぼの際まで戻って、舗装路が集落のほうに登ったところの分岐で合流した。舗装路と地道とを比べると、そりゃぁ舗装路を進むよねぇ。
この中電道を登ったところで、ええ結果は出ないよ、と判っていても、それでも中電道を登るひとがいるなら、山の神の祠の前の地道を進めばええのだよ。
たんぼの前から船山を振り返って見る。送電線中電道から相当離れた位置に船山はある。山頂はブナの木なんだろうなぁ。
橋を渡って県道に戻る。今朝、駐車したところまで戻ってきた。
参考 2008年10月20日 三次市庄原市、境界の山、船山

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