2007年7月5日
しぇるぱ単独
山域:島根県浜田市

日本海が見える浜田の漁山いさりやま

 

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十国トンネル中国薬師を巡拝しています。
浜田西駅から南へ、周布川と合流するあたりに、34番、長福寺があります。拝んだぞ、さぁ、山に登ろう。
この周布川、下流だから道と並行しているが、途中で本流は山の中へ入って行きます。支流を分け入る、ということになります。
通り道には周布川発電所があり、採石場なのだか、崩壊した斜面をセメントでパッチしているのか、荒々しい風景が続きます。
渓谷の奥に横たわる山があるが、あれが漁山なんだろうなぁ。
狭まった咽喉もとを、川の流れに沿う道は細く、支流に沿う道は幅広の道です。こんな場面では、はたしてこの道でええのか、迷うもんです。
祭りの看板県道34号線を進むはずなんだが、県道303号線と同じ道を使って走っている。
旧道の34号線は別にあるんですよ。トンネルを掘ってバイパスの34号線を作ったので、303号線の上を拝借して共通路線で走ることになった、こんな事情です。
道路標識を眺めながら、どっちへ向かって走っているんだろ、これでええんだろうな、間違ってないだろうな、不安を抱えたまま走っています。
とにかく、広幅の道を進めばええ、そういうことです。
途中で、漁山への道を訊ねたが、道が悪い、あんたの車では行けない、四駆でないと無理、とのこと。
野坂峠の鳥居こんな単純な表現ではなかったのだよ。島根弁は採録し難いなぁ、聞き取りにくいのが難点だね。次からは頑張るからね。必ず採録してみせるからね。
道は大きくぐるぐるとうねりながら登って行きます。
あ、トンネルがある。
これが十国トンネル、国境でもないのに、合併前は村境なのに、なんで十国などと豪勢な名前を名乗るんだろ。
トンネルの出口が向こうに透けて見える。地図では長いトンネルなんだが、真っ直ぐだから短く感じられるのだろうな。
広幅の道は山道にトンネルの入口の左側に舗装路がある。この道を進めばええのだろう。
大きな看板がある。7月8日浅間山神社大祭とある。そうか、次の日曜日が祭りなのだ。
民家がある。この舗装路は生活圏内なのだな。
道に沿って電線が続くよ。まだ奥に民家があるかと思ったが、この電線は旧道沿いに峠の向こうの旧弥栄村への電力線だった。
下で道を聞いたとき、道が悪い、と教えてもらったが、そんなことはない。うねうねと迂回する道だがちゃんとした舗装路で何の問題もないよ。
稜線を歩く曲がり角に鳥居がある。ここが野坂峠で、車を置いて、これからは歩きになるのだ。
祭りが近いので道の草を刈ってある。時期的に一番ええ時にやって来たようだね。
軽トラも通れる道で、ずっと幅広の道が続くのかと思っていたが、そうはいかない、やはり道幅はここから狭まってくる。
両脇の木はクヌギの木、小径木で伐採後10年というところか。植林があったり、クヌギの自然林があったり、繰り返しながら風景は移って行く。
クヌギは、しいたけの原木として出荷されるんだよね。伐採更新後、20年で再びしいたけ原木に成長する、スギヒノキの植林よりも経営効率はええのですよ。
浜田港をこの山にはタブノキが少ないよねぇ。
麓の周布川の下流では、タブノキが山を覆って葉っぱがてらてらと輝いていたのにね、植林としいたけ原木のために駆逐されてしまったみたいだね。
山腹を登る道はいつのまにか稜線を歩いている。
頂上まで400M、という看板があるが、古い看板だよ。テープなどもこれまで無かったし、この山は登山対象からは無視されているようだね。
海が見える、浜田港が見える。このように海を眺めながら歩くのは、わたしはとても好き、こういうのはええよなぁ。
林道は下へ、頂上は上へポンと広幅の道に出たよ。軽トラも通える道だよ。この広幅の道は東側から登って来ている道だった。
西の鳥居からの道と同じように草刈りしてあるから、麓の集落から楽々と登れる道に使っているのだねぇ。
その下山道とは別に、セメントを塗った道が上に延びている。これを行けばえええのだろう。
登れば、電波の反射板が見えて来た。頂上も近いのだ。
ここが頂上、鳥居があって、小屋があって、反射板があって、三角点の看板が見える。
漁山頂上看板によると、十国山、十国トンネルの名前と一致するねぇ。海岸の漁民は漁山と言うのだろう、山の民は十国山と言うのだろう。
国土地理院が地図に命名してあったりで、大勢は漁山なんだが、抵抗して十国山と宣言しているところはええね。頑張れよ。
鳥居の扁額、頂上の看板には浅間神社とある、小屋の中には木花咲耶姫、祭神が祭ってある。
三角点を掘ったり工作したりは出来ないよね。頂上を深く掘り込んで、小屋というか本殿というか、凹地にそれを建てて、塹壕の盛り土のように周囲を取り巻いている。
三角点をいじってはいないが、盛り土の続きのようで、この三角点、いかにも脇役の感じが抜きがたいよね。
周布川の渓谷と浜田港小屋の後ろは芝生になっている、ちょうど草刈りしたあとなので歩き易い。
ここからは、周布川の下流の渓谷、浜田港が見える。眼を移せば浜田市街が見えるはずなんだろうが、背後の山懐に埋まってしまって見えない。
ふぅむ、漁山は浜田市街地からは馴染みの山ではないのだ。浜田港、漁民、船乗りだけの目印の山なのだ。
山の裾に眼を移せば、民家が山の上深く開拓して登って来ている。谷底よりも山腹の民家の数のほうがはるかに多い。
そうなんです。谷底に平地は少ないが、山腹にはゆるい傾斜があって、縄文以来、山腹から定住してきた歴史があるのですよ。
西に、頂上にアンテナが刺さっている山が見える。大麻山なんだろうな。
浜田界隈で群を抜いて独立峰なんだが、建設道路が頂上まで延びている。中国自然歩道が麓にあるようだが、見るだけにしておこう、登りたい意欲は湧いてこないね。
往復するだけで元の駐車場所まで戻った。さぁ、帰ろう。

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


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