2004年12月1日
しぇるぱ単独
山域:広島県沿岸

石段を行く、宮島弥山

 

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厳島神社の大鳥居もともと大聖院参拝が目的だったんですよ。今、中国観音を巡拝しています。中国地方5県の観音の名刹を訪問中なんです。そのリーグに大聖院も加盟しているんです。
宮島に来たけど、厳島神社は素通りで、神社の裏手を通って、大聖院へ参拝、そこの門前から弥山への登山道は始まっているんだよ。
大聖院へ谷を渡る橋の名前が御登山橋、御登山橋と書いてあるのに、橋を渡らずに谷沿いを歩くから妙な気分だね。
おそらくは、登山道は大聖院の境内を抜けて行くようになっていたはずだよ。ほら、境内のそこかしこに木戸がある、鹿が紛れ込むので、きっちりと閉めるように要請してあるが、ひとは通れるんだよ。
大聖院から大鳥居、対岸まで見えるほら、木戸を開けて出てきたひとがいるよ、大聖院の境内を突き抜けて行くべきだったね。
さっきから何人も下りて来るひとがいるんですよ。早い往復だなと感心していたが、ロープウェイで登って、こっちへ下りて来るひとびとなんじゃないかね、それなら納得できるさ。
この谷は白糸谷という名前だそうな、白糸の滝と分岐する地点に来たよ。滝は放っといて先へ進もうよ。
さっきからずっと道は石段だよ。石段はともかくも、セメントを塗ってあるのには参るね。土の道を歩きたいもんですよ。
待て待て、石段やセメントは何のためだと思う? 雨水で道が掘れて崩れるのを防ぐためにあるんだよ。歩きにくいと文句を言うんじゃないよ。でもね、歩幅が一定でひとさまのペース、やっぱり歩きにくいよねぇ。
ずっと石段が続く台風で樹木がなぎ倒されている、根元から倒れ、途中で折れたのが累々と転がっているぞ。
倒れたので展望が効くよ、ここからは、大聖院、厳島神社、連絡船の埠頭、本土の対岸、ずっと先まで見晴らしが広がっているじゃないか。
尾根を歩いていたはずだが、山腹を渡って谷沿いを歩いていることになる、山の割れ目が見えてくる、峠につながるんだろうが、後どれくらいなんだろう。
町石が案内してくれるんだが、こいつが当てにならない。二町、五町、とカウントアップして行くんだが、どれだけ歩いたのか判断がつかないよ。
1里が4キロ、4000メートル、36町で1里なのさ。つまり、1町は111メートル、9町で1キロ、歩いたんだと理解してね。
仁王門跡の礎石あとで、弥山頂上で二十四丁の町石を見たよ、そんなに距離はない、カシミールで見る限り大聖院から2キロというところだね。
似たような表示なんだが、合目というのは、あれはええね。10を分母にして10分の幾つ、これなら感覚的に判り易いよね。
現代版の町石もあるんですよ。案内標示の柱に鉢巻の布が巻きつけてある、それには、1500メートル、500メートル、と残りの距離が書き込んである、これは判り易いよね。
急な谷筋の道から緩やかな道に変化してきたぞ。石段は、今度は石畳に変わったよ。やはり信仰の道なんだね、手間をかけるのを惜しまないよね。
電線が頭上に見えてきた。谷筋を下から真っ直ぐに引いてきたものなのだろうか。
霊火堂ゆったりとした道を、電線を追いながら歩いて行く、やぁ、峠になったぞ。弥山は左へ曲がって行くんだね。右へ行くと駒が林、頂上の大岩が特徴的だね。
きちんと礎石が並んでいる、道は礎石の真ん中を貫いている、ははぁ、これは仁王門があった跡なんだな。
岩と岩の間に道が続く、峰の先に堂宇が見える、あそまで行けばええんだろうな。
ここがそう、弥山本堂と言うのだそうな、向かい合って霊火堂、大昔から絶えることなく火を燃し続けているのだそうな。裏に三鬼堂というのもあるよ。
掲示板に大聖院と書いてあるから、ここも大聖院のナワバリなんだろうな。当然、山頂もナワバリに含まれるわね。厳島神社が仕切っていると思っていたが、そうではなかったよ。
文殊堂を回れば山頂の岩三鬼堂からとんとんと上に道は続く。反時計方向に巻きながら登って行く。小さなお堂を過ぎてその裏へと目指す。あの岩の塊が弥山の頂上なんだね。
岩と岩の隙間に道がある、へぇ、なかなかええ姿じゃないか。岩を抜けると砂地の広場があって、そこに三角点が設置されている。
茶店があってその上が展望台なんだね、大勢が占拠して食事している、混じるスペースもないね、下のベンチで食事にしよう。
ザックを広げると、たちまち鹿が集まってくる、これはたまらんな、岩の上に逃げよう。
これは君たちにやるわけにはいかないよ。角を持った雄鹿も寄ってきた、来るな、来るな、角を振り立てるな。
岩が門になっていて潜って先へ食事がすんでザックに片付けると鹿は散っていった、そうそう、君たちは自然の食品を食べるようにしなさい。
岩から見下ろすと、向こうの峰に建物が見える、あれがロープウェイの終点、獅子岩駅だそうな。
岩を下りて、弥山本堂まで戻ってきて、反対斜面をロープウェイのほうへ向かって行こうか。
道はどんどん切り下がってくる、獅子岩駅が下に見えていたのが見上げる位置に変わってしまった。海岸が見える、島の裏側の海岸だからひっそりとしたもんだね。
ロープウェイは使わないさ。途中に分岐があって紅葉谷公園へと降りて行く道がある、ここを下りるんだよ。
弥山頂上三角点こっちの道は、大聖院からの道と違って、石段も少なくセメントで覆われているということもない、まだ自然な道だよ。
紅葉谷は砂防ダムがいくつも設置されている、下から順番に造っていって、第10砂防ダムと看板にあったように思うんだがね。
下の紅葉谷公園まで下りてきたよ。道は自然と厳島神社の裏手まで誘導される、朝歩いた道と合流する、あっちへ向かえば大聖院なんだねぇ。
ひょっとして、と期待していたが大鳥居はまだ海の中、短時間では満潮は干潮には変わらないよね。
商店街の筋を歩くのは止めて海岸の通りを桟橋に向かおうか。
紅葉谷公園トイレにも鹿垣があるんだよ、鹿が入るので入り口に垣根をしてある。ゴミ箱も厳重に蓋がしてあったなぁ、野生の動物と共生するにはけっこう面倒なルールが必要なんだよね。
さぁ、桟橋まで着いた、帰ろうかい。

参照 中国観音霊場 第14番 大聖院

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


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