2009年7月18日
しぇるぱ単独
山域:広島県福山市

福山の高増山、無名だが、ええ山だよ

 

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福山SAの背後の山瀬戸内観音を巡拝しているんですよ。
福山の駅前の能満寺を参拝して、その後は山に登るのを恒例にしているんですがね。
さすがに、市内中心部から近い山となると、そんなにあるもんじゃない。
地図を眺めているうち、高速山陽道の福山サービスエリア、その背後に高増山があるのをみつけた。
今日も福山SAで車を止めて、背後の山を眺めるのだが、高増山はどこに見えているのかしら。
それはね、いや、止めた、今は言わない、最後にネタ明かしすることにしましょうね。
ネットで調べてみても、判然としないのですよ。
福山山岳会が登った記録はあるが、年次報告の一行で、年間記録の一部でしかない。
弘法さん県道や林道を踏査しているレポートに一部分あるが、道のお話しで山のお話しではない。
津之郷小学校の校区自治会がある。そこで、今年の一月に創立130年行事として総勢109名(7歳から79歳)が高増山に登った、という地区のトピックスを見つけた。
コースの詳細はわからないが、これだけで充分だ。こんなに大勢で、子供から高齢者までが登ったのなら、道に迷うことはないだろう。
国道2号線から津之郷の間にはJRの在来線新幹線が横たわっている。どこかの道を使って横切ってね。
わたしは、津之郷橋東詰の交差点で曲がった。信号が少ないのだよ、どこか信号のある交差点でしか曲がれないものね。
街道を北向きに進むと、弘法さん入口と案内の看板がある。ここを山側に曲がるのだ。
あとは道のままに進めばええ。一箇所、怪しげな分岐があるが、案内看板があるからそれに従えばええ。
不動院高速道路の高架橋を渡って、この先は参詣道になるんだね。石灯籠が並んで出迎えてくれている。
途中に、高野山福山出張所俄山不動院と看板がある。道の終点の弘法さんの看板なのか、別の拝み屋さんが看板を出しているのかわからない。
道を進むと駐車場があるので適当に場所を選んで止めておけばええだろう。
家が数軒あるけど、これは民家だな。民家の前を通り過ぎれば、石段があって寺がある
俄山不動明王院というのか、俄山弘法大師堂というのか、寺の名前を確認し損ねた。
弘法の名水が湧き出していて、有料で頒布しているのだそうな。水の売り上げで湯治場を建て替えたというから、かなり求めるひとが多いということだね。
俄峠舗装は寺の門前まで、この先は地道となる。
さっき駐車場に、これより先通行不能、と交通標識があったが、この道は県道なんだそうな。
県道463号線、峠を抜けて、駅家町に出ると、再び463号線の舗装路が通っている。建設予定線のまま放置されているんだね。
道の両側の笹を刈ってあって、この道は俄山不動院まで続いているのだよ。
ここが不動院、ひょっとして、道の草刈はここまでかもしれないと危うんでいたが、笹の刈り払いはこの奥にまで続いていた。
なにしろ県道だぜ、道の整備をしなくてどうする。でもね、予算も意気込みも尽きたのだろうね、途中で草刈を止めてしまっているよ。
こりゃぁこの先大変だなぁと案じたが、背丈を越す笹原を分けるのはそんなに続かない、植林地に入ると笹は消滅してしまうのだ。
伐採地の近辺が悪いのだね。そこだけは笹を我慢して歩かなきゃならないのだよ。
これからの進路ここまでには、福山山岳会の白いプレートがちょこちょこ案内してくれている。
峠に出てきて、ここが
にわか峠、福山山岳会のプレートでそれとわかる
この峠から北への道、駅家方向へは草が繁って足の踏み入れようもないね。
肝心なのは、ここから左へ、尾根を登る道、ちゃんと道が見えているから安心して登っていけばええ。
ここから一挙に急な傾斜を登るのだよ。補助ロープが樹に縛ってあって誘導している
赤いロープからトラロープ、ふたたび赤いロープと、何本も何本も継ぎ足して補助ロープを設置してある。
これは福山山岳会の仕事だろうか、小学校PTAの仕事だろうか。たぶん後者だろうね。
一挙に登って尾根の上は伐採されて展望がよく効く。
最低鞍部谷向こうに峰がある。先に歩くコースを伝えておくね。
迂回して吊り尾根から向かいの中央の峰に出る。そこから右の峰を目指す。高増山は右の峰の裏側、ここからは見えない。
ネットでのデータがないから事前の地図読みを一生懸命にしたんだよ。地図読みと実際とを今照合しているわけだね。
市街地を見下ろすと、福山SAが見えている。そうか、あっちからも見えているのか。
尾根道を進んで行く。尾根道は伐採してあって実に歩き易い。
ポイント325はどこだか判らないまま通り過ぎる、まぁ、このへんなんだろうな。
道を下って、コルに出る。ここが一番顕著な最低鞍部、いっぺん下ってまた登り直さなきゃならない箇所なんだね。
登り切ったところで、この先の尾根が見える。渡って行って弓状に左から右の峰へ向かうのだろうなぁ。
偽のピークここが左の尾根の高みだろう。石の点標があるが、赤く塗ってあるから自治体か私製の標石だろう。
福山山岳会のプレートがあって、俄峠30分、高増山20分、とある。まだまだけっこう先は長いね。
ゆるゆると尾根道を歩いて、ふたたび赤く塗った石の点標、さっきのプレートでは山頂まで20分ということだった、ここは山頂ではない。
今までの経験から言うと、三角点で赤く塗られたものはない。赤い石標は合併前の村界の標示だったり、山主の境界だったり、そんなものなんだよ。
いかにも山頂らしい雰囲気だが、道を下って進むと、ふたたび山は盛り上がってきて、ここが山頂なんだよ、高増山。
山頂には、津之郷小学校創立130周年記念高増山登頂のプレートがある
山頂での、こんちわ標識、登ったぞプレートは、わたしは好ましく思っているんですよ。
高増山の頂上なかには、こんなプレートや標識を嫌うひとがいて、撤去回収してしまうひとがいる。
そりゃぁ人工物には違いないが、原理主義というか教条主義というか、それはやりすぎだと思うよ。
さっきの偽の山頂、プレートがないのでここは違うと判断できた。そのように推理の手助けになるのに、取り払われては迷惑です。
道は新池の方向にええ道が続いている。地図で判断するに、そこまでは遠いなぁ、来た道を引き返したほうが距離が少ないな。
展望の方向は伐採してあるので、ありがたい。
福山中央からJFEの製鉄所まで良く見える。前の山に邪魔されて高速道路の福山SAは見えない。
福山SAから見えている山は前山(△279)で、視野を塞いでいるのだ。一部、途中の尾根がコースとして見えているわけだ。
さぁ、引き返そう。
高速道路の橋からとんとん歩いて補助ロープのある坂道、いやぁ、えらい傾斜だなぁ、山はちいさいけどなかなか骨があるぞ。
俄峠まで戻ると、あとは道は楽なもんだ。
弘法さんまで戻って、車で帰るのだが、高速道路を渡る橋で振り返ってみる。
なるほど、前の山で隠されているが、あの方向の山に登ったのだね。
地元でしか名前は知られてはいないが、山の局面がどんどん変わって、面白いよ。
もっと評価が高まって然るべきだと思うよ。なかなかええ山です。

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。
でも軌跡を示しています、高低を示す断面図も表示できます


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