薮谷山

このところ、立て続けに登り損ねる山が増えている。里山、背戸山は大変なんですよ。取り付き周辺がヤブ化していて跳ね返されてしまう。今日の山はどうなんだろうなぁ。
君田に入って、谷底平野の中心地の手前、ＪＡ三次の君田支店の横を通る道に入って行く。神野瀬川を渡る石原橋がある。この橋を渡ると石原の集落となる。
道が分岐している。卸子へ、布野へ、とあるが、卸子への方向の道を進む。左折するのですよ。
駐車できる場所を求めてうろうろしてみた。農協支店周辺、橋の周辺、適当なところが見当たらない。
この界隈、自転車歩きで知っているんですよ。2013年_3月21日「神野瀬川、山あいを蛇行する下流域」、この時、卸子周辺、このあたり、自転車で走っておおむね知っている。
かなり交通が頻繁だよ。時間帯のせいか、老人介護のデイサービスの送迎車が多い。各施設入り乱れて競争が凄いね。
結局、卸子への道で、道の膨らみのところに駐車することにした。
人里近くに駐車するのはね、歩く距離を稼ぐためです。登山口に駐車したのでは直ぐに頂上に登れてしまう。歩く距離を伸ばすには遠くに駐車して舗装路を歩いて行きます。
この道はね、林道なんですよ。ほら、簡易林道保田卸子線とある。
林道は起伏に合わせて道が曲がっているもんだが、この道はあえて道を真っ直ぐに敷設している部分がある。
峠の上まで来た。
左側は伐採して植林が施してある。植林の苗木は獣から保護してやらねばならない。網を高く張ってある。シカはジャンプして飛び越えるので、こんなに高く網を張らなきゃならないのだ。
さっき駐車場所を探してうろうろしたのだが、この先に伐採現場への道のようなものがあった。そっちに行ってみようか。
舗装路は三叉路だが、地道がもう一本あって、四差路状態になっている。こっちへ行ってみよう。
道の真ん中に誰かが車を止めている。すみませぇん、薮谷山への道はこっちでしょうか。
この先は倒木で通れませんよ。薮谷山へはここから行って行けなくはないが、ちょっと違うでしょう。
あれ、ひょっとして、○○さんじゃない。わたし、隣りの集落の××ですよ。あんた、お父さんの仕事を継ぐ修業をしとってんの。
○○さんの家業は山師なんですよ。山師と言っても、鉱山師、詐欺師じゃないよ。山の立木を買って伐採して搬出するのが仕事、息子が山師をやれば三代続いての山師ということになる。
そうそう、山を歩いとるんよ。メジャーな山は大概登ったけぇね、今は山の落穂拾いをしとるんよ。このところ里山、背戸山ばっかり登っとるんよ。お父さんによろしゅうにね。
この道はだめだとわかった。四差路まで帰って、峠のところから登ろう。
伐採地、植林地に沿って、あの方向を進めばええのだな。
峠の上、ここから入って行く。入口は草生（くさむ）しているが、ネット沿いはそんなに繁ってはいない。
ネットに沿って歩いたり、ちょっと離れて歩いたり、植生の薄い箇所を選んで歩くのだよ。
振り返ると、林道が見える。あと５年もすると苗木が成長して視野を塞ぐ。ここ数年ならまだ視野が確保できる風景なんだよ。
ネットがガイドになるから山頂までは簡単に登れる。薮谷山に三角点はないことだし、どこが山頂とは決められない。
仮称山頂ということで、ここを山頂と呼ぶことにしよう。
仮称山頂の背後に回ってみると、別の伐採地が広がっている。東の方向へ視野が広がる。西の伐採地と東の伐採地は繋がっていないのですよ。こっちを山頂と呼んでもええよなぁ。
さて、下りるか。
ネット沿いに歩いたり、離れたところを歩いたり、自然林でもここは密林になっていないから歩き易いね。里山のカテゴリーから離れて奥山の雰囲気があるよね。
林道の舗装路が見えてきた。ここからは舗装路歩き、駐車場所まで戻って来た。

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駐車した場所	峠の手前	獣除けの網	四差路が見える

誰かいる	四差路に戻る	ここから入る	ネット際を歩く

東向きの伐採地	頂上(仮称)	舗装路に戻る	駐車場所に戻る

詳細地図、地図上のどこで撮った写真なのか解ります

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近郷近在、三次市君田の薮谷山