江の川中流域、三次から県境まで往復

09年4月7日

三次から島根県美郷町まで、江の川を往復
でも軌跡を示しています、高低を示す断面図も表示できます
江の川も、三次からは支流に分かれるから、そこから先は上流域、三次から島根県境までが中流域、そこから海までを下流域、そんな区分に分けられるかね。
その中流域なんだけど、右岸の道は何度も通っているんですよ。
通るたび、対岸をながめるのだが、どうやらずっと道があるように思えるぞ。
これなら、江の川沿いに両岸を往復できるだろう。
というわけで、ここは三次の尾関山公園、花見の季節に駐車場を長く塞ぐのは申し訳ないけれど、勘弁してちょうだいね。
駐車場から桜土手沿いにちょっと上流へ、祝橋を対岸へ渡ろうかね。
三次の橋は美名表現で、旧三次町を中心に東から旭橋、巴橋、寿橋、祝橋、そろえた名前になっているでしょ。
祝橋を渡って、国道には行かない、橋を渡ってそのまま堤防を進む。ここは粟屋地区、そのまま川沿いに下っていくのだよ。
今は市町村合併の効果で古い国の意識は消えてしまったが、この江の川が安芸と備後を分けているのだよ。
三次は備後の国、この粟屋地区は安芸の国、さっき祝橋を渡ったとき、国境を越えていたのだよ。
江の川は瀞と瀬が繰り返し繰り返し現れるが、瀞の印象が残って、瀬の印象はそんなに残らないように思うね。
中国電力のダムがある。ダムというより堰と言ったほうがええような、こんな低い落差で発電が出来るのかしらね。
ここから安芸高田市になる。
安芸だ備後だのという区分けは近世までのもので、昔の国意識は消滅してしまったよね。
ただ、大和高田市、豊後高田市、陸前高田市、高田市(越後、合併で消滅)、旧国名を冠にして他と区別しないと、どうにもならないのですよ。
このへんからは視野は北の空しか開けず、南の空は全然見えなくなるんですよ。
これではGPSで人工衛星を捕捉しにくくなるんですよ。山蔭に邪魔されて、ロストしてしまった。
ページではちゃんと体裁を整えているでしょ。それはわたしが補綴したものです。
位置も時刻も、あるべきはずの姿に修正したものです。
川辺とは言っても、谷底と同じだから人工衛星ロストが長時間続いた、補綴の作業が大変だったよ。
対岸に作木カヌー公園が見えている。江の川ではカヌーも産業、観光資源なんですよ。
瀞が長くて、瀬もそんなに激しいわけではないから、カヌーを扱うには最適なんでしょうね。
カヌー公園を過ぎると、川幅が狭まってきて、道と三江線の鉄道とが重なり合うようになっている、このへんが県境なんだよ。
もちろん、左岸での県境、広島県安芸高田市と島根県邑南町おうなんちょうの境界なんですよ。
どことは確定できないが、このあたりだよ。
県境から下流に、作木口駅がある。駅前の橋の名前が三国橋、石見・安芸・備後、橋から眺めると三国が見えるのだよ。
作木口駅の下流で、対岸を眺めると商店が見える。川の駅、食料品店、釣り宿、地名が港というのだよ。
これだけの人口集積があると、対岸にある駅の名前をこっち側に奪って作木口駅と名付けてしまった、ちからの差だろうね。
下流に進むうち、赤い橋が見えてきた。両国橋、石見の国・邑南町おうなんちょう口羽と備後の国・作木大津を結ぶ橋なんだね。
作木側には、大津、港、香淀、こんな地名があって、いかにも船着場、集積地として発展した経過が推測できるね。
ずぅっと下って行って、宇都井駅、ここの駅は不思議な姿で空中に駅があるのだよ。
トンネルとトンネルの間に駅があるのだが、地面から高く橋脚の上に駅があって階段の塔を登るようになっている。
予定では、この宇都井で橋を渡って引き返すつもりだったのだが、橋を見落としてしまった。
自転車で先を見るには首を持ち上げていなければならない、首がくたびれて俯いて走っていた時に見逃したものだろう。
本人はそれに気がついていない。橋がないなぁ、なんぼ走らせても橋が現れないなぁ。
邑南町おうなんちょうから美郷町みさとちょうに変わってきた。
町村合併すると、美名美称の名前をつけるのが流行る、どこの自治体なのか訳が判らなくなるのだが、困ったもんだ。
橋が見えてきた。都賀大橋。やっとここで対岸に渡れる。
対岸も美郷町みさとちょう、この先に川筋から離れてショートカットするトンネルがあるんですよ。
名前が両国トンネル。県境にあるトンネルだから、近くに両国橋があるから、そう名付けたのだろうね。
トンネルに進まずに川沿いを走るのを原則としよう。
なるべく川沿いの道を進みたい、これが大原則なんだが、トンネルの中はGPSの電波がとどかない、ログの補綴が面倒だ、これもひとつの理由なんだよ。
宇都井の前を通って、こんな大きな橋があるじゃないか、この橋が目に入らぬか、ええぃ、この橋が目に入らぬか。
ずいぶん余計に走ったことを悔やんで反省して、ま、それもええか、と納得したもんだよ。
国道のポールの標示が三次市に変わった、後ろを振り返ると、「島根県」「美郷町」のウェルカム看板がある。
ここが右岸での県境なのだ。
トンネルを通らないと決心しても、道路工事で通行禁止ではしょうがない、大津トンネルを通ることにしよう。
大津で両国橋を眺めながら、石見・備後、石見・安芸の境界が食い違いになっているのはなぜだろうと考えてみる。
中国脊梁山脈がはっきりしないからだろう。
だらしなく不連続な稜線の中を江の川が突き刺して、それが明確な基準になったからだろう。
三国橋を眺めながらも、同様なことを考える。
川の右岸左岸でそれぞれ別々に国境の境界を決める、双方の行き来がなかったから干渉することもなかったのかしらね。
道は、川の駅のある港へ、カヌー公園へと続いている。
港やカヌー公園、それと都賀大橋、ここ以外は自動販売機さえないからね。商店があるのはここだけと覚えておいてね。
前にここを自転車で走ったことがあるが、そのときは、川沿いの道がむちゃくちゃ遠かった印象が残っている。
今回は、そんなに遠いとは思えない。だいぶ、自転車脚に体が変化したのだろうか。
三次市街地に近づいたあたりで、どうしてもトンネルを通らねばならない個所がある、日下わかあゆトンネル。
旧道は廃道になってもう通れない、トンネルを抜けるしか方法がないのですよ。
もうすぐ尾関山公園、ちょっとの坂道を漕いで登って、降りたところが公園駐車場、お疲れ、お疲れ、ご苦労さんでしたぁ。

尾関山公園、桜堤 江の川、瀞の流れ
江の川、瀬の流れ、これは発電所の魚道 三次市と安芸高田市の境界
対岸に作木カヌー公園 この近辺が広島県島根県の県境、左岸での境界
島根県美郷町、都賀大橋、ここで引き返す 島根県と広島県の境界、右岸での境界
作木大津と邑南口羽の間に両国橋、作木口駅前に三国橋 尾関山公園はもうすぐ
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