案外、短時間、三瓶山麓一周
10年11月18日
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三瓶山麓、北の原から時計回り |
三瓶山麓を自転車で周回するぞ、と宣言して、もう半年以上経っているのじゃなかろうか。
まごまごすると雪に閉ざされてしまう。雪の季節の前に行ってこよう。
県境の赤名峠を越えたあたりからの川が神戸川、この神戸川の河口に前回の「出雲大社、出雲平野、ぶらぶらと」で行ったわけです。
その神戸川を越えて行く。川底が深い谷底にあるのを高い橋でまたいで越えて行く。
神戸川を渡るまでは山深いところを走っている気がしたが、橋を渡ると、高原の風景で、山が低くて、遠くまで見渡せるようになる。
三瓶山麓の周回道路に出会って、道は北に向かう。北に向って、真北の位置に青少年交流の家がある。
入口の標石によると、独立行政法人国立青少年教育振興機構国立三瓶青少年交流の家、長い名前だね、これが正式な名前なのだそうな。
駐車場に車を止めて、腹が差し込んできたのでトイレを借りることにする。
事務室を横目でみると、20人前後のスタッフがいる。作業者ではなく、事務職だけでこの人数、収入と支出は引き合っているのかしらね。
独立行政法人というのは、売上高だけでなく、売上高+補助金で収支計算するものなのだろうね。
行財政仕分けを受けたら、その存立基盤・存在意義・収支計算をきちんと説明できるのかしらね。
出発しよう。男三瓶山への登山口から入り、すぐに自転車道路が横切っている。ここから進んで行こう。
舗装路は落ち葉に覆われて、風情がええのはともかくも、落ち葉の下に何が潜んでいるかわからないので、スピードは出せない。
きけん、下り坂、急カーブ、と看板があるが、濡れた落ち葉で滑るし、落ち葉の下が怪しいので、ゆっくり行かざるをえない。
舗装路の平らな道から急な登り坂に変わった。階段とスロープの併用だよ。
えいえいと漕いで登る。これ以上急な坂道だったら降りて押さなきゃならない、かつかつ限界のところで登りきった。
急な坂を登ったら舗装路だろうと思うでしょ、違うのだよ、砕石を敷きつめた地道なんですよ。
地道が終わって、舗装路に変わり、山に登るリフトが見えてきた。太平山までリフトが通じ、女三瓶山へは自分の足で歩いて行くことになる。
ここが東の原なんだね。
ここからは自転車道はなくなって、普通の道を進むことになる。
山麓に沿って、東の原から真南の位置に進む。本来、ここは南の原というべきだが、早くから開拓が進んで、原と呼ぶべきものはない。
このあたりがコースの最低位置、南からの県道が合流する、その分岐点・接点のあたりなんですよ。
霧の海展望所というのがあって、山間に霧の海がたなびいているのが見える。
駐車場から下に見えている屋根は三瓶温泉の旅館なのだ。
南側は標高が下がっているのだが、その中でも部分的に登り坂がある。ここがそのポイント、国民宿舎さんべ荘の手前あたりなのだ。
ここまでの南側では山の姿は前山に隠れて全然見えなかったが、時計でいうと、7時の位置か8時の位置、子三瓶山と孫三瓶山が見えてくる。
このあたりから西の原が広がっている。原っぱは電気柵で仕切られて、牛が放牧されている。
脱柵した迷い牛を見かけたら知らせてください、そんな看板があって、牛が脱走するのはちょいちょいあることなんだろうね。
片腕の松というバス停がある。そんな松は見当たらないが、昔は片腕の松があったのだろうね。
不思議なのは、周囲に人家が全然見えないのにバス停があること、観光用としても乗り降りするひとがいるのだろうか。
定めの松があるあたりが西の原の中心地、レストハウス西の原があって、ここならバス停の乗降客があるかもしれない。
大田市中心部へ向かう幹線道路から離れて三瓶山外周道路に沿って進む。
道は登り坂になって、S字カーブしてさらにS字カーブ、Wカーブを横置きにしたようなカーブで、曲がり曲がって登って行く。
ふたたび三瓶の山々が見えるが、正面に見えるのは男三瓶山、北の原まで戻ってきたんですよ。
島根県立三瓶自然館の前まで戻って、愛称がサヒメル、さひめが三瓶山の神社の祭神だったり、石見銀山の鉱夫の守り神だったり、そのあたりから命名したのでしょうね。
三瓶自然館の前にSANBEBUEGER、あとでハンバーガーを食べてみたが、うまかったよ。
最後の坂道を登って、青少年交流の家の駐車場まで戻りました。
一周16キロを2時間40分、案外簡単に短時間で回れて拍子ぬけです。
実は、外周の距離はもっと大きいと思っていた。あらためて地図を眺めると、そんなに大きな円じゃないよね。
ついでに言い添えるとね、出雲の国と石見の国の境界に三瓶山があるんですよ。
国境は、時計の5時の位置から、女三瓶山、男三瓶山に線を引き、12時の位置に抜けている。
国境の始まりは、広島県境の女亀山の隣に三国山がある。三国とは出雲石見備後のみっつの国なんですよ。
飯南町内で、昔々の町村合併で、石見部分が繰り込まれているが、生活圏の問題だもの、国の境界が壊れるのはしょうがないことだよ。
三瓶山から北は、さっきとは逆に、出雲の部分が繰り込まれている。その先は、出雲市と大田市の境界に沿って、出雲と石見が分かれているのですよ。
石見の人にとっては自分たちの山、親しむ山だろうが、出雲の人にとってはどうなんだろう、神戸川を越えた向こうの山、もひとつ親しみの温度が下がるのではなかろうか。
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国立三瓶青少年交流の家 |
ここから自転車道 |
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突然、自転車道に急な坂 |
東の原、リフト、女三瓶山 |
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南への県道への分岐、コース中でここが最低地点 |
霧の海展望所 |
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三瓶温泉の外れ、南側での最高地点 |
子三瓶山、孫三瓶山 |
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西の原、男三瓶山、子三瓶山 |
北の原、男三瓶山 |
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島根県立三瓶自然館 |
サンベバーガー |