中国観音霊場巡拝
第10番 大宝山権現院千光寺
平成16年11月9日巡拝
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西国寺を下りて次の千光寺へ向かうんだが、石畳の古寺めぐりの道をたどろうかね。
門前の参道の途中に、福善寺と指差す古寺めぐりの石柱がある、これをたどればその先に千光寺があるんですよ。
坂道、山の中腹で暮らすのは骨の折れることだろうね。とりわけ、郵便や配達のひとにとっては自動車が入らない路地だから、並大抵の苦労じゃないと思うよ。
工事の鉄管が延びている。 これは水道ですか、上水ですか、下水ですか。
水道じゃないよ、コンクリート工事の押し出しパイプじゃい。そうよ、水洗は完備しとるわい、下水は完全じゃぁ。消防?うん、これは難儀じゃのぅ。
こんな坂道で汲み取りの車が入るわけはないな、水洗でないと処置なしだろうね。
杖をついたおばあさんが坂道を登っているよ、毎日外へ出るには、年寄りには過酷な坂道だね。
家並みの尾根道を曲がると、向こう斜面に千光寺が見える。そこまで行くんだよ。
坂道の階段を下りて街道に出る。ここはショートカットの道はないみたい。鉄道線路際のロープウェイ駅まで歩いて行くんだね。
ここはロープウェイは使わない。艮神社の境内に入って行くんですよ。
艮( 信仰はあんがい広まっているんだね。ここの他にも、艮) ( 神社を三次で一社、庄原で一社、見たことがある。)
ロープウェイは境内の上、社殿の上をまたがって設置してあるんですよ。よくまぁ、神主氏子が承知したもんだね。
社殿の脇から細い登り道に出る、猫の小道というんだそうな。たしかに、陽だまりで猫がのんびりくつろいでいるね。
ずぅっと石段、承知の上なんだが汗を拭くのでハンカチがぐっしょり濡れてしまうね。
あともうちょっと、先に千光寺の本堂が見える。
はい、こちらが本堂ですよ、ようこそいらっしゃいました。後ろの岩の上に玉があります、この玉が千光寺のいわれの玉。はい、いらっしゃいませ。
寺で呼び込みの声がかけられるのは違和感があるのだがね、岩の下の狭いスペースに境内が押し込まれているから、呼び込みの声は響き渡っているよ。
境内の静寂に耳を傾けるという寺もあるが、ここは雑踏のひと臭さを浴びるのが趣旨のようだぜ。
ここからは尾道が一望できる、この眺めが一番だなぁ。
参考 備後西国 第7番
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