2009年5月14日
しぇるぱ単独
山域:広島県安芸高田市

安芸高田八千代の城址、阿賀城山

 

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基幹集落センター実はね、この山は5日前の土曜日に登ったのですよ。
パソコンが立ち上がらなくなり、再インストールしたのです。その後遺症で、GPSのデータをパソコンに転送できなくなった。
トラブルで前回の阿賀城山はページに編集するのをあきらめたのだが、記録をあきらめたわけじゃない、改めて、トライしたいもんだね。
この山は3時間もかからないショートなコースですよ。
山の上から麓が見えるのがええ。それが気に入ったわけです。
山麓での駐車場所は、国道54号線沿線だけに、田舎なんだけど無闇に駐車できそうな雰囲気じゃないんですよ。
ずっと前にロケーションを探ったとき、どこに止めるか、その場所探しをしたもんです。
みつけました、八千代町基幹集落センター、公的な施設だし、そこの駐車場は広いから、ここなら止めても問題はないだろう。
前回もここに駐車したのだよ。前回も今回も、センターのカーテンは閉まっている、常駐している管理人はいるのだろうか。
ま、ええさ、駐車場が空いているから、勝手に駐車しても気が咎めないのだよね。
登山口、南口ここからは国道54号線に沿って歩いて行くんだよ。
国道からは山が見えて、頂上を見ると、樹が透けていて、広場になっているのだろうと予想できるというもんだよ。
国道と川が交差するが、川の名前が
簸ノ川ひのかわ、江の川の支流なのだよ。
国道54号線は南西方向が高くなっているが、空は明るく、天と地の境目が突き抜けて見える。
ここは流域争奪の舞台として有名なんですよ。
大昔、ジュラ紀のころか白亜紀のころか、あるいは数千年前の新しい時代のことか、
簸ノ川ひのかわはもっと上流部を持っていたのですよ。
太田川の支流の根之谷川が源流部を崩壊させながら北上して、
簸ノ川ひのかわの上流部を奪って、谷を前進させていった、そんな経過があります。
ここの集落名は下根、この先に上根集落があります。上根の先は切り立った断崖です。
治山治水工事で抑えなければ、根之谷川は断崖を掘り崩して、どこまでも
簸ノ川ひのかわの源頭を奪って行くことでしょう。
阿賀城の看板可部の街からクサビのように根之谷が切れ込んでいるが、強引な争奪の戦利品として谷が残っているのだよ。
簸ノ川ひのかわのお話はそのくらいにして、ここは下根集会所前という交差点、信号のある交差点だよ。
ここに、阿賀城山登山道南口と案内標識がある。
この信号を左折して、たんぼの中の道を山の方向に向かう。
この道を境にして、水は右と左に分かれているように思える。ちょっと聞きますが、この道が分水嶺なんじゃないですか。
聞いてみると、水は正面の根之谷に流れるように見えるが、国道のほうに傾いていて、
簸ノ川ひのかわに集まるのだそうな。
行ってみんさい。平地の先に谷が切れ落ちて断崖になっとるけぇ。分水嶺じゃぁないよのぉ、分水平地よのぉ。
案内看板がある
阿賀氏の居城で、後世、毛利の家臣の居城になった、こんなことが書いてある。
門の扉矢印に従って歩いて行く、山際に登山口の標示があって、鹿よけの門がある。
門の扉を開けて入って、通り抜けたらもう一度きちんと扉を閉めるのだよ。
まむしに注意と警告があるが、ダイジョウブ、前回歩いてこれなら避けられると感じたもんだよ。
民家の前を歩いて通り過ぎる、縁の下から子犬が顔を出した、違った、キツネだよ、キツネの子供だった。
床下にはキツネが巣を作っているのだ、この家は無住なんだよ。廃屋なんだ。
墓地があって、墓地の手前を抜けて、林道を横断する。山頂まで800mと案内看板がある。
墓地を抜けると、八千代町阿賀配水池、コンクリートの水槽がある。
地図での地名に阿賀という名前を見なかったが、これで安心、ここの地名は阿賀というのだ。
木を並べた階段がある。いかにも素人が作った体裁で、こういうのはほのぼのとして、ええよねぇ。
看板の名前に下根振興会と名乗りがあったが、地元の社会貢献・奉仕活動なんだね。
山腹を進む道が尾根に乗った、尾根は一瞬で、ふたたび山腹の道を行く。
山頂まで300mの看板があって、ここからは尾根の道、山頂まで250m、道幅が広くなって、これは城の大手道だよ。
登城路毛利家は関ヶ原で負けて防長二国に押し込められた。この城も捨てて去らなきゃならなかったわけだ。
関ヶ原が西暦1600年、あれから400年経っても、この大手道がちゃんと存在している。これは大したことだよ。
山仕事のひとが城を尊重して、道にまで広げて植林しようとは思わなかった、広幅の道のまま手入れを続けてくれていた、そういうことなんだよ。
お、山道の交差点、南から登ってきた道、山頂へ登る道、北へ下りて行く道、三叉路なんだね。
ここは頂上へ登る道を進まなきゃね。カーブを曲がれば、ここが頂上の広場なんだね。
ここに本丸があったのだ、安芸では本丸と言わずに
つめの丸と呼ぶ、東広島の頭崎山の城ではそういうことだった。ほら、これが証拠
広場の片隅に井戸の跡がある。こんなに山の頂上でも水が出るものなのかしら。
国道から山頂の樹を切って透かせているのが見えたように、山頂からも国道がよく見える。
あそこが下根集会所前の交差点、あそこで国道から離れて山を目指したんだよ。
阿賀城山国道の先を見ると、下根上根の平地から、ごそっと根之谷川がえぐりとって行ったのが見て取れるでしょ。
送電線の鉄塔のある山は、本来なら
簸ノ川ひのかわの源流の山だったはずだ。根之谷川が侵略して、簸ノ川ひのかわは源頭部を奪われてずいぶんと後退したのが読み取れるでしょ。
頂上の広場から見下ろすと下にも広場がある。下に下りるとさらにその下に広場がある。
城の役割でこの種のものは、標準的に言うと、郭、曲輪、ところが、ここは安芸の国、当地では段と言うのだよ。
仮に命名すると、二の段、三の段、このように言えば、安芸の国の流儀に則っているのかな。
三の段からは、駐車している基幹集落センターがよく見える。あそこへ帰って行くのだね。
もとの本丸、
つめの丸に戻って城の解説看板をみてみる。
城の地形を示すだけで、説明がわかりにくい。よろしい、わたしが解説してあげよう
地形図の上から下へと、3.2.1.4と番号があって、右に5と番号がふってある。
3は三の段、2は二の段、1は
つめの丸、4は無視して、5はこれも段なんですよ。館か砦があったんでしょうね。
5と4の間に三叉路があって、案内看板を立ててあったのだよ。
二の段から三の段を1の
つめの丸には井戸の印まである。ふぅむ、ちゃんと井戸は井戸として使えていたのだろうね。
さて、山頂から降りるか。
さっきの三叉路から5の段へ向かう。なるほど、人工的な平削地だよ。ただし、樹が繁っているので写真に撮っても格好がつかないね。
斜面を降りていくと、峰続きは杉の風倒木で破壊的な被害が出ている。
尾根の上は倒木を整理してあって、問題なく通過できる。
尾根を降りて、峠状態のところはカシノキが風に押されて尾根にかぶさっている。ここが谷へ降りるポイントなのだよ。
山頂まで400m、北口まで1400m、と案内標識が立ててある。
谷がゆるやかになったところに、馬洗い淵跡、と看板がある。
ここで馬を洗ったのか洗わなかったのか、それは問題ではない、見立てですよ、見立て、いかにもそれらしいなかなかええ見立てだよ。
もうちょい降りると、ケルン、と立て札がある。
北口でたんぼに出る賽の河原が似合いそうな風景にケルンとは、えらいミスマッチで、むず痒い感覚が背中を走るよ。
滝が埋まったような風景に出た。
山腹からガレが押し出して滝を潰したものとみえる。滝の滝頭は姿を残しているが、滝壷は埋まったんだろうね。
鹿がガレ地から飛び出して、谷を渡って反対側に移って行った。3頭の群れだった。
南の入り口で鹿よけの門があったが、あれは本気の設備だったのだ。山麓はぐるっと柵で囲っているのだろうね。
だいぶ降りてきて、谷の傾斜もゆるやかになってきた。
苔むす岩海、こんな立て札がある。
適度な湿気により、崩落した岩に苔が付着いた岩の海、と説明にある。
久井の岩海を見ているので、これを岩海とは可愛いもんだが、岩の丸い頭を波頭に見立てたものだろうね。
耕作放棄地に出てきた。谷の奥なので出来が悪かったのだろうね、耕作放棄してもう何十年も経っているよ。
車の通う道に出た。北口まで800m、まむしに注意と警告があるが、ずっと草深いところを通ることがない、ダイジョウブだよ。
登山口、北口大事なところなので2回言いましたよ、警告を真に受けて、恐れて引き返すほどのもんじゃないよ。
現役のたんぼに出た。
なるほど、ここにも背の高い網を張って鹿が入らないようにしてある。鹿に困り果てているんだね。
たんぼから集落に出て、案内の看板があるが、ここは北口、南口の看板と同じことを書いてある。
国道に出て、阿賀城山登山道北口、と案内標識がある。
ここからは、基幹集落センターまで近いのだよ。

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。
でも軌跡を示しています、高低を示す断面図も表示できます


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