2009年1月5日
しぇるぱ単独
山域:広島県竹原市

竹原のワイルドな山、朝日山

 

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朝日山が見える以前、吉名鷹の巣山に登ったことがあります。
その時、登る途中で朝日山に対面して、ドライブウェイが頂上まで延びている、なんだ、車道を歩くのかい、登るべき対象の山ではないな、と興味を失ったことがあります。
ネットで調べていると、朝日山には、ドライブウェイだけじゃない、もっとワイルドな他の道があるとわかりました。
それなら、行かなきゃならないな。
冬は雪山へ行くのが世間のひとのお決まりのコースだが、世間は世間、わたしは雪山は大嫌いなのだ。雪の無い山がええ。
雪の無い山を探して、朝日山に行き着いたのが真相です。
広島空港の近くをかすめて、このへんの道を自転車で漕いで一周したのだよなぁ、と感慨に耽りながら、通り抜けて竹原に到着したよ。
ショッピングモールなんですよ、主力はパルティフジ竹原、DVD/CDのTSUTAYAやホームセンターのジュンテンドーなどが相乗り出店している。
駐車場が広いので、ごめんねぇ、ここに車を置かせてちょうだいね。
道を左にショッピングモールの駐車場を突っ切って、地図によると、パルティフジ竹原の裏手に橋がある、そこから始めればええのだな。
川の名前が賀茂川、なぜ賀茂の名前を名乗っているか。
調べてみると、竹原周辺はもともと賀茂郡に属していたんですよ。1956年に賀茂郡豊田郡で町村の入れ替え調整があって、竹原は賀茂郡から豊田郡に移籍させられてしまったんだそうな。
それなのに、昔々から川の名前は賀茂川、豊田郡なのに賀茂川とは変、変でもしょうがないのだ、時の流れで名前が噛み合わなくなってしまったのだ。
橋の名前が朝日橋、朝日山の麓だからピッタリの名前だねぇ。
橋を渡れば、竹原中学校、学校のテーマが掲げてある、「困難に負けるな逃げるな立ち向かえ」
むちゃくちゃ煽っているよ、中学生でも、イジメ、成績、異性関係、困難が山ほどあるのにね。
社会人向けに言い換えようか、「困難はちから加減が重要で 勝てる時にはガチンコ対決」
もう中学生じゃないのだからね、社会人なら、ちからを入れたり抜いたり、身を
わしながら勝ちに持って行くんだよ。
意味不明の石垣中学校の前に上水道の成井浄水場がある。
浄水場の前で道は左右に分かれるが、左の道、細い道を行くのだよ。
分岐に、朝日山と、大きな道標があるから間違えることはないだろう。
ここからは、要所要所に道標があって誘導してくれる。おおむね、集落の中を突っ切って、最終民家を目指せばええのだ。
畑には網が張ってある、高さ2メートルを越えている。鹿が作物を荒らすのを防いでいるのだねぇ。
最後の民家、納屋と母屋との間の隙間に道がある
谷沿いに進むか、橋を渡るか、ここで悩む。真っ直ぐだろうと判断して進む、それが正解、橋は墓参りのためのものだった。
篠竹の密集を刳り抜いてトンネルになっている。凄い道だなぁ、こりゃぁ、この先が思いやられるね。
涸れ谷の真ん中を歩くことになる。雨が降ったら面倒なことになるだろうね。
谷には石垣がへばりついている。今は荒れ果てているが、もともとはたんぼか畑だったんだろうね。
砂防ダムをみっつ越えたろうか。
山の中の溜め池このあたりでやっと水が伏流から表に顔を出す。ここまで黒いゴムホースを引っ張っている。水を取るためなんだね。その先、また水は伏流水となって、すっかり涸れ谷となるのだよ。
谷をかなり高く登り詰めたのに、まだ石垣が続いている。石垣で区切られた面積は大したことはないのにね。
通常の田や畑ではなく、みかんなのだろうか。
放置されたみかん畑を見たことがあるが、その場合はたいていジャングル化しているものだ。みかん畑とは違う気がする。
どうして、これほどの労力をかけて石垣を築いたのか、わけが判らない。
竹林の中を進む。竹林っちゅうものは、密集していて、折れたり腐ったり、乱雑で無秩序で、好きになれない風景だね。
石垣が進路を塞いでいる。石垣に沿って曲がれば、樋のように半割りの筒の石組みになっている。
とにかくこの上に登っていかなきゃならない。
ため池になっている。石垣は池の堤の基礎部分だった。溢れた水が石垣の放水路を流れていくのだ。
この先、踏み跡は自由にあちこちにある。歩き易いところを踏んで、池の頭まで歩いて行く。
朝日山頂上ロープが設置されている。ロープの付け根を見ると、ええ道がある。あっちから来れば良かったのか。
池の右の山肌を進んだのだが、ほんとは、池の堤を歩けば池の左に道があったものらしい。
尾根に登ると、道標がある。成井、頂上、成井は中学校近くの集落、頂上へ道標の矢印に従って進むのだ。
ふたたび、竹林の中を進む。このへんは竹も樹も黄色く染まっている。黄色いカビ菌でも繁殖しているのかしら。
尾根に出て、道標に出会う。大井、頂上。大井とは成井の南の集落、そんなコースもあるのだろうねぇ。頂上を目指す。
すぐに舗装路と合流する。
合流したところに洗濯機が2台捨ててある。こっそりとここまで持って来て捨てるとは最低だね。
舗装路を歩いて、次の曲がり角、赤いテープもあるし、遊歩道があるようだ。
遊歩道に入って、すぐに反転して、丸太階段の道がある。こりゃぁええ、舗装路を歩くよりなんぼかええ。
歩いて行くうち、石仏が並んでいるのが見える。石仏の向こうに通信鉄塔、建設省朝日山無線中継所とある。
その向こうに頂上広場、ここが朝日山の頂上なのだ。
送電線鉄塔展望台に3人の先客がいて、突然大声で叫びだしてびっくりしたぞ。
竹原高校相撲部、何のなにがしぃ、全国大会で一勝するぞぉ。
おなじく、何のなにがしぃ、なにがなんでも、勝ち抜くぞぉ。
顧問の先生と部員2名、新年の決意を頂上から竹原の街じゅうに宣言した、こういうことなんだろうね。
相撲は5人いなけりゃ団体戦が戦えないのじゃないかい、他の3人はどうしたのだろうね。
相撲の体型じゃないぞ、ごく普通の高校生だ、こりゃぁ勝つのは並大抵のことじゃないよ。
彼らが帰ったあと、ゆっくりと竹原の市街を眺める。出発地のショッピングモールは山に隠れて見えないのだ。
陸の方に体を向けると、広島空港が見える。標高ではこっちのほうが高くて、見下ろしているのだ。
石仏が頂上を取り巻いて点在している。お堂があって観音堂、千手観音と刻んであるが、手は二本だよ。
さて、山を下りようか。
駐車場のほうへ向かって進むと、サザンカの並木がある、その中を進む。
要注意の難所サザンカの並木の最初の木に、黄色いビニール短冊に火の用心、これは中国電力の送電線巡視路に必ずあるシルシです。
急な丸太階段を降りて、送電線鉄塔の付け根に進む。
竹原火力線25とある。忠海と竹原の中間に巨大な火力発電所があるのだよ。
この送電線を利用しようと考えたのですよ。
登りは、さっきのワイルドな道、下りは、舗装路を歩くのでは面白くない。
大容量の送電線には必ず保安路が完備しているはずだ、その道をたどって降りれば面白いだろう、と計画したわけです。
鉄塔から下への道を降りると、四差路になっている。右の谷への道を行けばええ。
思ったとおり、道は広幅で笹や木立は切り開いてある。
篠竹のジャングルはトンネル状に切り開いてある
左へ山腹を進んで左の尾根道へ移る。
次の鉄塔が迫ってくる。鉄塔の根元から尾根へ進む。
尾根を歩いて鉄塔へ開放的な斜面なんだよ、つまり、つまずいたら谷底へ転げ落ちる斜面で、支えがない斜面なんですよ。
足許は落ち葉が積もっていて、橇のようなコロのような、摩擦を殺してむちゃくちゃ滑り易い。
ダブルストックが絶対条件だよ。三点確保では足りない、四足歩行でないと足許が滑るのを止められない。
必ず、進路の先のテープ、短冊を確認すること、下るに任せて闇雲に降りると、進退窮まってしまうことになるからね。
送電線の向こうに出発地のショッピングモールが見えている。あそこに帰るのだよぉ。
尾根道は快調に進んで、3番目の鉄塔までたどりついた。
落ち葉で滑って、何度も転んだのだよ。危険な個所ではないので転んでもダイジョウブなんだが、難所では絶対転ばないようにね。
突然、尾根道から山腹の道へ反転する。そのまま尾根道を進むのが正しいように見えるから始末が悪い。
黄色い短冊を絶対に追いかけるのだよ。左右に目を走らせて見つけて歩くのだよ。
時々、欠けてしまうことがある。風で飛ばされて、針金だけが残っている場合がある。その針金にも目を留めること。
次の鉄塔が見えてくる、鉄塔の頭に22とある。25が最初だから、24、23、22、ここでよっつめ、これでええのだ。
橋からショッピングモールを鉄塔の手前で反転して篠竹のトンネルに入って行く。
倒木があって、笹がかぶさって、道はぐちゃぐちゃになるが、なんとかコースを拾って、廃工場の裏手に抜け出した。
廃工場から表に出てみると、正しい道はあそこに見えるあの道かい。
賀茂川に沿って歩いて行く。最初の橋を渡ってもええし、次の橋を渡ってもええ。
ほとんど車が通らないからこのまま歩いて、次の橋を渡ろうか。最初の橋を渡ると国道沿いの道だからうるさいものね。
橋を渡って、堤防から下りて、ショッピングモールに近づいて、TSUTAYAとジュンテンドーの間を抜けて、もとの駐車場所まで戻ったぞ。あぁ、やれやれ。
登りの道は古道だが、靴跡を見かけなかったな。ヒヅメの跡ばっかりで、ひとよりもケモノの利用のほうが多いのじゃなかろうか。
下りの道はまだ新しい道、巡視の作業者だけでは足りないぞ、協力して、登山道として使い込んで、歩き易い道に仕立てて行かなきゃね。

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。
でも軌跡を示しています、高低を示す断面図も表示できます


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