2009年6月7日
しぇるぱ単独
山域:岡山県高梁市

高梁の愛宕山、廃道を登る

 

画像をクリックするとそのままそこだけ拡大表示されます
Microsoft Edge のユーザーは、画像・テキストにちょっと触れてください、その効果で、ポップアップページは消えます
Internet Explorer Google Chrome Mozilla Firefox のユーザーは何もしなくてもポップアップページは消えて行きます

 

高梁市役所瀬戸内観音の頼久寺を参拝して、次は山に登るぞ。
高梁の市街地背後に愛宕山がある。愛宕山を登って、足を伸ばして鶏足山にも登るつもりで鶏足山の肩に自転車をデポしてあるんですよ。
ちょっと距離があるな、愛宕山と鶏足山間の舗装路が長いよね。
これは時間が足りないと断念するかもしれないが、用意しとくことは用意しておかなきゃね。
頼久寺から市役所の駐車場に戻る。休日は開放してあって、だれでも止められる、ほら、スペースはまだ残っている。
市役所の前の信号を渡って踏み切りに進む。ここの踏み切りは高梁駅から北への最初の踏み切りなんだよ。
このあたりは風景に見覚えがある。
前に中国薬師で瑠璃山泰立寺薬師院を訪問したことがある。その道筋を覚えているのだよ。
JR踏み切り薬師院の門前に来て隣の寺が松連寺、この寺の裏から道がある、とガイドブックにそう書いてあった。
松連寺の前を通り過ぎて、道端に愛宕山への道標があるからこのまま進めばええだろうと判断したが、それは迷い道だったのだ。
どうやら、松連寺の境内を突き抜けて裏に進めば、迷いようもない道があったみたいだね。
地元のひとに聞いてみると、もうはぁヤブになってしもうとるよのぉ、どうにも通れんで。
まぁ、諦めのつくところまで行ってみますよ、この先に寺がありますが、その名前は、威徳寺、ははぁ、そういう名前なんですか。
その威徳寺の左側の道を進んで、ぶどう畑がある、それに沿って進んで行く。
民家があるが、庭先には自動車が止めてある。尾根筋に車道があるんだね。いまわたしは谷底を歩いている。
ぶどう畑は尾根筋に誘導して、へぇぇ、石の鳥居がある。松連寺から進めば真っ直ぐ鳥居へ向かったんだね。
山裾にお堂がある、観音堂か地蔵堂か、そんなもんだろうね。ここから見る高梁の市街地の眺望はええなぁ
山裾のお堂お堂の脇で道は二分している。荷物を置いて、まずは左のええ道を探索してみよう。
山裾をたどって谷に入り、お堂があるところで道が尽きた。途中で枝道があるが、山腹を巻いて頂上へ進むのかどうか定かではない。
お堂に戻って、草に覆われた悪い道を行くのが正解のようだね。尾根をたどる道だからまず間違いはない。
道は深い塹壕の中を進む。ぅむ、昔道はこんな姿をしているもんだ。ひとが歩けば雨の流路が深い溝を刻むのだ。
ここまでは尾根を正確にたどったが、ええ道が植林の中を横切っている。道は山腹を進んでいるが、待て待て、これは作業道だろう。
尾根道、稜線をたどるほうが間違いがない、ええ道は諦めて道とは言えない道のほうに進もう。
堅く踏み締めた道はあるのですよ。ただし、両側から草や潅木に覆われて掻き分け掻き分け進まなきゃならない。
わたしはウルシに強いのですよ。ウルシのジャングルを進んでもかぶれたことがない。
後追いで登ってみようというひとがいるなら、ウルシに弱いひとは止めたほうがええよ。登るなら覚悟して登ってね。
案内の丁石植林と自然林と、境界を歩いている。植林の中に道があるが、どうにも潅木がかぶさってうっとうしい。
自然林の中に古い道があるじゃないか。
こっちを歩くほうが歩き易い。潅木が垂れてくるのはしょうがない、植林の中より少ないよ。
ウルシはどこに多いのか、森林が伐採されると先にウルシが生えてくる。植生回復のパイオニアなんですよ。
古道のように植生が安定していると、日陰になってウルシは他の潅木に場所を譲ってしまう。
こことは違うお話だが、巨大なウルシの木があるのは、競争に勝って残ったのだね。
古道の中に踏み跡があるが、倒木の下を通り抜けている。ひとが歩くなら倒木は避けるのが普通だよ。
けものの踏み跡なんだよね。テープやリボンなどの痕跡は見当たらないし、空き缶などのゴミも見当たらない。
ここ数年、あるいは10年か20年、ひとが通らなくなって久しいと思うよ。
頂上のテレビ塔ガイドブックにここのコースが載っているとしても、さぁて、歩くひとは年に何人いるだろうか。
丁石、あるいは、案内石が道端にある。磨耗して彫ってある文字は読み取れない。
この先で、山腹を巻く道と尾根を登る道と二分しているが、ここも道は悪くても尾根道を進めばええのだ。
選択は間違っていなかった。また、丁石が現れた。二丁寶道と彫ってある。
道に倒木がかぶさって通れない、横手をむりやり這い登るようになっている。
ここは通信塔のすぐ下のところだった。やっと頂上部、登り切ったわけだ。
これはテレビ塔、横にもうひとつテレビ塔があって、このあたりに三角点があるのだろうが、潅木の中なので探すのを諦めた。
岩陰に地蔵の石像があって、この先には文明の道が続いている。廃道を歩いたあとは、こんな道はありがたいもんだね。
テレビ塔から近いところに神社がある。石の鳥居に額があるのだが、磨耗して読めない。
愛宕神社?山の名前が愛宕山だから愛宕神社だろうとは思うのだが、額の文字は○○宮なんですよ。
天満宮、金比羅宮など。愛宕社、祇園社など。普通、愛宕は愛宕社と呼ばれるよね。愛宕宮とは言わないもんだよ。
読めないけれども字数は4文字だから、あれに絞られる。祭神はひとつとは限らない、複数祭っているのかもしれない。
神社と反対の方向を振り返ると、法華妙典一千部読誦之塔と石塔があり、天下泰平国家安穏と日蓮立像がある。
その奥の小さなお堂が本堂らしく、長雲寺、庫裏は一段下にあるが、暮らしている気配はない。無住の寺、無住の神社のようだ。
すぐ下に民家があるが、そこへ引っ越したのだろうか。
最初のプランでは、鶏足山に向かうはずだったのだが、その気がなくなった。このまま降りよう。
登った道を引き返そうかと思ったが、ウルシの繁みを突破するのもなぁ、知ってて突っ込んで行くのはアホだぜ。
楢井坂の道を行こう。あの道は車で通ったことがある、車はめったに通らない静かな舗装路だよ。
長雲寺舗装路を歩き始めると、すぐに道標、中国自然歩道の道標なんだね。
地神を祭った広場にさしかかった。賽の神、道祖神などと同種の信仰のものなんだね。
地神は屋敷神地主神が多いもんだが、集落の外れにあるのは他で見たことがない。
道標があるからすいすいと歩ける。思いがけない道取りで、道標がなければどう進むか見当が付かなくなると思うよ。
楢井坂の道に出てきた。
道標は谷底の道を示しているが、これは無理、草に覆われているじゃないか、今でも道があるかどうかは怪しいもんだ。
無理せずに、このまま舗装路を歩こう。けっこう傾斜が急で、自然にとっととっとと体が運ばれて行く。
たんぼが出てきて、民家が見えるようになってきた。
谷向こうには建物群が見える、吉備国際大学だ
楢井坂の道この周辺にはアパートがいくつもあって、学生を受け入れるようになっている。
谷川がJRの線路と交差して踏み切りを渡る。今朝訪問した頼久寺はこの踏み切りからすぐのところにある。
市役所の駐車場まで歩きながら山々を見上げる。
高梁の市街地はほんまに丼の底にあるのですよ。丼の縁を眺めるには首をあげて見上げなくてはならない。
吉備高原では水平に眺めれば山々が似たような背丈で並んでいるのが通常です。
高梁の市街地は吉備高原世界では異常なことだよ。
愛宕山がそびえている。ここから見ても急傾斜、事実、登ってみたらなかなかに傾斜は急だったよ。
市役所の駐車場まで戻って、鶏足山の山頂の肩にデポした自転車を回収しなくちゃ。
鶏足山のこっちから愛宕山はどのように見えるか、すっかり愛宕山は周囲に溶け込んで同化しているんですよ。
愛宕山あれが愛宕山、そう指摘はできる、ただし、高梁の市街地から見上げた特徴は消えてしまっている。
周囲の山と格別に変わったところもない、ごく普通の山としか見えないのですよ。
位置関係で判断し、山頂近くに人家が見える、そう、神社と寺院が併合して祭ってあってすぐ下に人家があったものね。
さぁ、帰ろう。賀陽インターまで戻って真っ直ぐに帰ろう。

OS,プラウザの種類、ヴァージョンによっては、JavaScriptErrorと宣告され、表示されない場合があります。
その時は下の文字、数字をクリックしてみてください。
1 2 3 4 5 6 7 8 9





詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。
でも軌跡を示しています、高低を示す断面図も表示できます


前ページへ

あちこちの山へかえる

トップページへかえる

 囲炉裏へリンク