2004年1月29日
しぇるぱ単独
山域:広島市内

恐竜の背中、鎌倉寺山

 

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林道から、登山口標識白木山の近所を通る度に鎌倉寺山をながめていたんですよ。(参考・白木山白木山2
鉄道沿線から東に岩ばっかりの豪快な山が見える、名前は鎌倉寺山というそうな。いつかは行ってみなくちゃな。
行こうとしたらマツタケの時期で、立入り禁止の看板が出ていたので、入るのを止めたこともあったよな。
寒気も緩んだことだし、そのいつかとは今日のことだね。出かけることにしよう。
JR志和口駅近くの交差点、ここから東広島の方向へ曲がるんだよ。ほら、屏風のように立ってる山が見える、これがそう。
稜線の鎌倉寺山への分岐この道は、県道東広島白木線なんだが、駐車するには場所をチョイスしなきゃ。
歩道部分が車道に拡幅されている箇所がたった一箇所あるんですよ、迷惑にならない場所はここしかない。
ちいさな橋を越えるんだが、この橋が真っ青に塗ってある、なんとか橋と名前を言うより、橋の特徴を言ったほうが解りやすいでしょ。
橋から進むと、ガードレールに小さく東山ハイツと名前が入っている、ははぁ、このことかい。
ガイドブックに団地の入り口を入る、と書いてあって、よっぽど大きな団地がある、と思っていたんですよ。
なんだい、こじんまりした団地じゃないか。ええと、ここは道なりに通り過ぎればええんだろうね。
鎌倉寺山頂上小さな墓地や松林を越えて、ボーイスカウトの野営場にさしかかったよ、鎌倉寺山夜営場と名前がある。
おっ、ここが入り口かい。標識が出てなきゃ通り過ぎてしまうとこだぜ。小さな案内だね。
暗い谷なんですよ、倒木で荒れ放題、道が細いんで木立を縫って歩かなきゃならない。
ずいぶんとエネルギーを節約した道だね、仕事道ならもっと左右の山腹を渡る道にするさ、谷沿いぴったりの道ということは山遊びの連中の踏み重ねが道になったということなんだろうな。
青空が透けて見える、稜線に出るぞ。この稜線は、鎌倉寺山連山の支尾根なんだな。
こっちは北向き斜面だから雪が残っている、靴跡があるが、今日の跡かしら、昨日までの跡なんだろうか。
これは梅の花の模様だから犬の足跡だなぁ、あれ、ふたつに割れてる足跡もある、イノシシの足跡なんだ。同時にぶつからなくて幸いだったね、出会えばさぞ大騒動だったことだろうね。
白木山が見える稜線も近いぞ、あれ、二人ほど稜線を横切って行った。誰かがそんなに近くを歩いていたとは思えないのだがね。
稜線に出ると、鎌倉寺山を指す矢印が左を指示している。そうか、さっきの二人は山頂から戻って来たんだ。その時間差かい。
とんとんとんと進んで、鎌倉寺山山頂。ここは木立の中、展望はありませんな。
展望を求めるなら、引き返すことだね。頂上の肩から透けて見えるところがある。
白木山が見える、鎌倉寺山連山がこぶのように隆起していて、その先に安駄山、安い駄馬の意味だろうと軽んじたら、あみだ山を言い換えした名前なんだとさ、ま、こんな山が目に付くよね。
最初の恐竜の背中を見るさっき登ってきた分岐から反対に行ってみようぜ。
まず最初のこぶ、ここから鎌倉寺山連山の激しい波が見えてくる、岩と雪じゃないか、行けるのかしら。
ま、行って見ようぜ。どんな程度か、踏み込んでみなくちゃ判断が付かないものね。
雪が残っている、新鮮な足跡は無いぞ。さっきの二人はそのまま引き返したんだ。わたしが頂上に登っている間に下りてしまったんだ。
最初の恐竜の背中を越える、ふむふむ、岩場の渡りもそれほど恐くはないぞ、今までの岩場の経験の範囲内だ。
ほんとは、こんな岩場の道はひとりで行っちゃいけない、転落怪我したら救援を求める相棒が必要なんだがね。
中間の岩場雪の岩場を越えるのは恐いもんですよ。滑るんだ、雪に手を突き膝を突いて、滑りを止めながら乗り越えなきゃ。そりゃ、えいよっと。
ここの恐竜の背中は広い岩場、ここなら安心して食事が出来るね。下を見ると空撮風景、道端に駐車してあるわたしの車も見えるよ。
地図必携が基本、なんてことを言うもんだが、そうでもないよ。
地図は抽象、眼に見えるのは現実、岩場を下りるのはどんな順序か、踏み跡擦れ跡はどうか、道を探すセンスのほうが重要だと思うよ。
ほぅら、気を付けていても難しいコースを選んでしまった、無理に岩を抱きながら下りたんだが、岩の横手に簡単な道があるじゃないか。センスが悪いね。
さらに続く恐竜の背中この先、みっつほど恐竜の背中が見える、うんざりするな、全部の背中を忠実に登り降りしなきゃいけないのかしら。
横に逃げる道がないかと探してみるんだが、どうも稜線沿いに行かなきゃならないみたい。
振り返ると、稜線にはびっしりと岩が列を成して並んでいるんだね。へぇぇ、あんなところを降りて来たのかい。
何度目の恐竜の背中だろう、ここが南峰474mと札が架かっている、もうこれで堪忍してほしいもんだね。
たはは、まだあったよ、その先には恐ろしい岩峰が待っている。これは尖った鉛筆じゃないか。
下りて岩峰の付け根から見上げると、こりゃぁ駄目だよ、気持ちが挫けた、あの岩場はよう登れん。もう嫌じゃ。
今まで経験した範囲内とは言ったけどさ、これほど長距離で岩場が続くのは始めての経験なんですよ。
最後の恐竜の背中岩場の前にも後ろにも迂回した踏み跡が見える、そうかい、ギブアップしたのはわたしだけじゃないんだ。大勢いるんだ。
なんとなく道が見える、道と言うより踏み跡なんだけどね、それが数重なると、コースとなって誘導してくれるんだね。
ここは彷徨いびとの道、左右を点検しながら、ただただ踏み跡に従って、真っ直ぐ真っ直ぐに降りていくしかしょうがないね。
赤い屋根がだんだんと近づいてくる、関川荘というのだそうだが、それが何かはわからない。
最後のやぶをかきわけて舗装路に出た。ふぅ、やれやれ、もう道を探す心配はいらないぞ。
ほんの数10メートル先に、本来の登山路出入り口があった。もう一息頑張れば、ちゃんとここに出たはずなんだがね。それが出来なかった、腕が未熟だった。
そこから鎌倉寺山連山の本来の出口ほんのわずかで県道に出る。さて、この県道が大変な道なんですよ。
産業道路で交通が頻繁、それなのに、道が狭くて待ち合わせしないとお互いに通り抜けできない道なんだよ。
大型トラック・ダンプが傍を通るたびに、立ち止まって避けなければこっちの体が危ない。
川沿いの1キロを辛抱したら広い道になる、あぁ、やれやれだね。これで安心して歩けるぞ。
ここが朝別れた場所、東山ハイツの入り口、振り返ると鎌倉寺山の連山がそびえている。
ここから見る限り、稜線にあれほどのアップダウンがあるとは想像もできないよ。穏やかな山の様子に見える、ところが違うんだよね。低い山なんだが、気を引き締めて取り掛からないと危険な山なんですよ。

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


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