2009年1月14日
しぇるぱ単独
山域:広島県竹原市

またも竹原の中電道、歓喜山かんぎやま

 

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忠海の港から黒滝山をここんとこ、竹原ばっかりに行っているが、もういっちょ。
海岸沿いに目を走らせていると、竹原の忠海に
歓喜山かんぎやまというのをみつけました。
忠海というと、白滝山、黒滝山、03年12月に行って、05年1月に行っている。
思い出すと、黒滝山の西に岩だらけの潅木の山があったよな。あの山を
歓喜山かんぎやまと言うんじゃなかろうか。
どこの山に行くかを決めるのに、早合点と錯覚・思い込みというのは後押しする絶好の焚き付けです。
歓喜山かんぎやまに出かけることに決定しました。
忠海というと、三原から行くべきか、空港街道から行くべきか、どっちから行ったほうが早くて便利なんだろう。
判らない場合は、この前登った山を眺めながら走るほうが気持ちがええじゃないか。
竹原の市街地の西に聳える朝日山、竹原火力発電所の前に平家山、烏帽子形山、この山に登ったんだよね。
竹原市街地の北に城山というのがあるが、ここへは食指が動かない。その気になれないのですよ。
なぁんでか、それはね、城山には送電線が通っていないからですよ。
登山路があるかどうか不明なのに、何が何でもとチャレンジする気にはなれないものね。楽しいかどうかだよね。
朝日山、平家山、烏帽子形山、登った日は天気がもひとつだった。
歓喜山へ右の谷道を行く今日は絶好の日和だよ。太陽は降り注いでいるのだが、風は冷気を含んで凛と冷たい。
忠海の市街地に到着、駐車する場所はフェリーの岸壁にしよう。
あれぇ、フェリー近辺の岸壁には誰も駐車していない。
大久野島に海底を渡る水道設備の工事をするのだ。それで規制していて岸壁には駐車できないのか。
ゆるゆると走って、アヲハタのジャム工場の前に車がたくさん駐車している、ここに止めればええのだな。
ネットで調べてみると、ここがアヲハタの本社で工場で、キユーピーと兄弟会社で、キユーピーアヲハタグループと言うのだそうな。
ちょっと脱線、正しい社名は、キューピーではないよ、キユーピーと書くのだそうな、ユは大文字で書く、、小文字ではないのだそうな。
発音は、当然、キュー・ピー、書いてある通り、キ・ユー・ピーとは発音しないのだそうな。
港から黒滝山が見える。
あんな岩山に滝なんかないよ。黒岳山と最初は言っていたと思うよ。いつのまにか黒滝山と言うようになったのだと思うよ。
クロタケヤマ、言いにくい、クロタキヤマ、言い易く変えたのに合わせて、漢字も変わったんじゃなかろうか。
西の山を見ると、あれが歓喜山だろうね。思った位置と違うがな。
黒滝山のすぐ隣りの山が岩だらけの山だ。その印象が強くて、その山を
歓喜山かんぎやまと思い込んでしまったのだ。
最後の民家から中電道へ今見ると、しっかり樹木に覆われた山だよ。予想とは大違い。
アヲハタの工場に沿ってぐるっと回って踏切に出る。
JR忠海駅はすぐそこだし、踏切を越えると国道なんだよ。踏切で地図を見ていたら、遮断機が降りて、竿が頭を打ってしまった。
国道はじわっと高度を上げている。JR呉線を立体交差(オーバーパス)で乗り越えるからだよ。
一番登り詰めたあたりで国道を離れる、山側に道があるからそっちへ進もう。
山の中腹で、送電線の南北線と東西線が交差している、どっちの中電道を歩くべきか、どうしたもんだろう。
送電線が目の前に見えて、中電道はどの道を進めばええか判断に迷うよね。
判断に迷うときは、なるべく舗装路をとことん歩いて使おう。谷の真ん中の道を歩けるだけ歩いてから決めよう。
溜め池の脇を通って、犬に猛烈に吠えられながら通り抜けて、最後の民家の真上を東西に通う送電線が走っている。
あった、最後の民家の納屋の前に中国電力の送電線案内道標が立っている。ここを曲がればええのだ。
道はみかん畑の中で、ここまでは健在な果樹園だが、この奥は耕作放棄してみかんの樹がジャングル化している。
普通、ジャングル化するもんだよ。和歌山や大阪のみかん畑でもひどいジャングルを見たことがある。
朝日山や平家山で、石垣があるから畑だったのだろうな、瀬戸内海の場所がらで、みかん畑だろうなと思うよね。
中電道分岐みかんの樹を全部伐採して草だけの畑地なんですよ。そんな手間をかけるかなぁ。
山の中に裸地の畑の跡地があって、予想と現実と噛み合わなくて、不思議な思いがしたもんだよ。
つるつるてかてかの通い慣れた道と、草に覆われた道と、道が二分している。
さぁ、どっちだ、どっちの道が正しい道だと思うかい?
つるつるてかてかは獣の通い道なんだよ。いかにも踏まれているが方向が怪しい、ひとはそんな道を付けないぞ。
仕事道としてなら、ゆるゆると草臥れない道を歩くもんだよね。
谷沿いに道は進んでいるが、ここで中電道の分岐の道標がある。
←No.36 No.37→ ここは37番の方向に進んで行く。つまり、山道を登る方向をチョイスするのだよ。
火の用心の黄色い短冊がある、中電道である証拠で、みつければ安心、頼もしいものだよ。
そんなに傾斜のある道ではない。ただね、落ち葉が積もった道なんですよ、葉っぱで滑るから、踏ん張りをかけなきゃならない。
稜線に出た。今までは谷道・山腹の道を歩いていたのだね。
ここからは稜線の道、今までと違うのは道の幅がうんと広くなること。
足許には切って捨てたサルトリイバラが絡みついてくる、枯れていてもトゲがあるから始末が悪いよね。
稜線は歩き易い道サルトリイバラより柏餅の葉っぱと言ったほうが通用し易いかな。
この竹原の山では異常に成長していて、太いし長い、オニサルトリイバラと命名し直したくなるほどだよ。
始めて送電線の鉄塔に出会った。
鉄塔の付け根からは展望が効く、効く。
山裾に包まれて港に開いている忠海の市街地が見える。ほんま、そこだけで完結した世界のように見えるよね。
黒滝山に登るのに人家の側を通るのだが、狭い道に下水道のマンホールが続いていたよ。
早くから下水道を整備していたものと見える。道が狭いから汲み取りの車が入れないのも、推進した理由かもしれないね。
台形に見える山が黒滝山、手前の三角錐の山の奥に白滝山、岩の姿、ポールの姿からして白滝山に間違いない。
島と島の間に橋が見えるが、生口島と大三島を結ぶ多々羅大橋に違いない。意外に近く見えるのだね。
この送電線は、平家山に登ったとき、最初に出会った送電線で、平家山の麓をかすめて、時計で言えば10時から4時への方向へ走っている、と表現した。
その送電線と出会ったわけで、大三島、大島を経て、四国の今治へ繋がっているのだよ。
さて、再び歩き出そうか。
鉄塔から黒滝山、白滝山稜線には、間違えるはずもない太い道が続いている。単純にそのまま進めばええ。
おっと、ここで稜線から外れて、山腹を巻く道に変わった。
普通に考えると、このまま稜線を進めば山頂のはずだよね。
念のため、山腹を巻く道をたどってみようか。歩き易い道があるかもしれない。
だめだ、山腹を巻く道は下へ降りて行っている。中電道なのだ、送電線に沿っているのだ。
この道はここで切り上げて、上へ上へと登って行こう。
道はあるような無いような、疎林だから木の間を縫って歩けば問題ない。
着いたぞ、ここが
歓喜山かんぎやまの頂上なんだね。
石標があるが、国土地理院のものではない。広83と彫ってある、地方自治体の補助標識なんだね。
誰か登ったひとがいる。2007.4.1吉田兄弟と小さなこんちわプレートが架けてある。
踊躍歓喜ゆやくかんぎ歓喜天かんぎてん、仏典では歓喜をかんぎと読むのだね。
念のため普通の読み方を、欣喜雀躍はきんきじゃくやく、きんぎじゃくやくとは読まないのだよ。
歓喜山頂上で、ここが
歓喜山かんぎやま、仏典に則った名前ちゅうことは何か謂われがあるのかしら。
山頂に石が点在して
岩座いわくらの雰囲気があると言えなくもない。
しかし、
岩座いわくらと言うには岩が小ぶりだよねぇ。岩座いわくらを却下したら、歓喜山かんぎやまと呼ぶ謂われが消えてしまった。
山頂は、小判形や楕円の形状ではなく、くっきりとした円座なので、独立峰を寿いで
歓喜山かんぎやまと命名したのかもしれない。
麓に
歓喜天かんぎてんを本尊とする寺があったのかもしれない。
名前の謂われは不明のままだがね。樹に包まれて展望もないことだし、降りることにしようか。
登った道を引き返して、鉄塔まで降りてくる。展望が効くからここで食事にしようか。
故郷ふるさとの岸を 離れて
なれはそも 波に幾月いくつき
役場支所の正午のサイレン、オルゴールの音色なんだがね、「椰子の実」の途中のフレーズから始まるんですよ。
名も知らぬ 遠き島より
流れ寄る 椰子の実一つ
大三島への送電線鉄塔続いて、歌の最初のフレーズが続くのだが、これが一番
もとの木は いや茂れる
枝はなお 影をやなせる
これは歌の二番なんだが、どう繋げればええのか戸惑っているうち、オルゴールは終わってしまう。歌の順序を引っくり返されると消化不良な感じが残るもんだねぇ。
やはり食事は見晴らしのええところで食べたいよね。鉄塔下は条件ぴったりだよね。
送電線を目で追って行くと、大久野島は小さくて、島を送電線の鉄塔基部に使って、さらに大三島へと延びている。
食事が終わったら続いて降りていこうか。
←No.36 No.37→ の分岐まで戻って、今度は36番のほうへ歩いてみようか。
道は登りの方向、谷で反転して山腹を渡って行く。稜線に出て、送電線鉄塔に出た。
谷底へ道が続いているので、疑わずに進んだが、この先でえらい目にあった。
この道はあまり手をかけていないのですよ。雑草が繁るに任せてある。
困るのは、ひっつき虫が待ち構えていること。
草の実が次々とひっついて、トゲトゲの実は痛いし、合戦の矢を受けたようにハリネズミに似た姿になってしまう。
草の実で迷惑な道なんぼ畑の放棄地でも、畑は畑なんだから、無闇に刈るわけにもいかないのかしらね。送電線を見回るひとも迷惑していることだろうね。
やっと現役の畑まで抜け出せた。ここまで来ればやれやれで、ひっついた草の実をむしり取らなきゃね。
どうも中電道のコース取りを誤ったみたい。他にもっと楽な道があったに違いない。
やっと舗装路まで出てきた。この道は登りに歩いた道でちゃんと戻れたわけだ。
あとは来た道を引き返す。踏切からJR忠海駅を眺めると、駅の出口は北側しかないのだ。アヲハタ側に出口はないのだ。
さぁて、港の駐車場所まで戻ったぞ。
今度は、三原経由で帰ることにしよう。

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。
でも軌跡を示しています、高低を示す断面図も表示できます


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