2004年7月2日
しぇるぱぁに、しぇるぱ
山域:韓国ソウル郊外

アンニョンハセヨ、北漢山ブッカンサン

 

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北漢山国立公園入場料詰所台風7号が近づいているんだよね。天気予報には気を揉むもんですよ。とりわけ、ハングルで案内される天気予報はまるで見当が付かないよ。
ホテルのTVではNHKの衛星放送が受信できる。判断したところ、明日はビミョウ、雨が降るかどうかは夜が明けてみなけりゃわからないぞ。
夜が明けたぞぃ、この様子なら、大丈夫のようだぜ。明日に延ばすほうが台風の影響を受けるかもしれない。今日は決行しようぜ。
ホテルのすぐ前にセブンイレブンがある、ここで昼食にコンビニおにぎり巻き寿司を仕入れておこうよ。
タクシー、ブッカンザンまで行ってちょうだい。
着きました、20、000ウォンとちょっとなんだね。
実はね、日本でネット検索したところでは、登山口は東にも西にもあるんですよ。どっちから登るべきかわからない、タクシーに任せてしまえ、黙っていればどちらかに連れて行ってくれるだろう、その結果が、西側だったというわけです。
最初の関門札の最低が1000ウォン、ほぼ100円と等しいんですよ。硬貨の最低が10ウォン、ま、これは1円と同等かね、コンビニでレジ袋が20ウォン、10ウォン玉を使うのはこんな場合しかなかったな。
ついつい1000ウォン札を1000円札と錯覚して、値段を勘違いしてしまう。お札一枚持っていればとりあえず大丈夫、これは日本の場合。ここは韓国なので、100円玉たった一個持って町を歩いているのと同じことなんだね。
買い物するのかい、それならウォンを全部持っていきな、札を1枚か2枚残しておいてくれればええよ。
あとであわてるんですよ、しまったぁ、これじゃぁコーヒーショップにも入れない。翌日には、こんなこともあったものね。
北漢山国立公園があって、これから行こうというのはその核心部分なんですよ。
白雲台(ベグンデ)836.5m仁寿峰(インスボン)810.5m万景台(マンギョデ)799.5m、これが核心部分で、このあたり一帯を北漢山と総称するようです。
無量寺タクシーから降りたところに詰所がある、公園の入場料を払って入る、と聞いていたが、ここで支払いするんだね。一人1600ウォン。
持ってる地図が極めて怪しいシロモノなんですよ、インタネットでダウンロードした概念図しか持っていない。
プリーズ・テル・ミー、ウェア・ウィ・アァ・オン・ジス・マップ?
係りのひとも言葉がおぼつかないんだよ、公園のガイドマップをくれたんだが、あいまいな地図でハングルしか書いてないのだよ。
両方のつたない言葉のやりとりの末、ま、行けばなんとかなるだろう、と出発しました。
ここはどこ、発音を捉えるのが難しい、帰りの空港で買った地図で判断するとだね、ダエセムンというところだと思うよ、たぶん。
車道を歩いていくんだがね、ゴミのトラックは走るは、登山の団体バスが走るは、排気ガスがたいへん、それでも歩かなきゃしょうがないものね。
城壁と門が出てきたよ、大西門というんだとさ。もらったガイドマップと首っ引き、ははぁん、このへんなのかい。
整備された登山道ものすごい岩山がそびえているよ。あれが核心の部分の山々なのかしらね。
谷に沿って車道は続く、そのまま道をたどろうかい。名前が無量寺、いかにもアジアン・テイストの寺が現れたぞ。青丹に塗り分けた建物と、塗りが剥げて古色の味がある建物のお寺だよ。
茶店がどこまでも続くね、ここから先は車道が尽きたよ、歩くしかない。頭上には電線が続く、この先まだまだ施設があるのだな。
また、城門が現れたよ。城壁はない、城門の名前は?しまった、メモしてない、何という名前なんだろうね。
ここから岩山の眺めがすごいね、霧に包まれて神秘的だよ。
道が別れている、橋を渡ろうか、谷沿いにそのまま行こうか。橋を渡るひとの後ろについて歩いてしまったよ。
ほほぅ、この道は寺へ導く道なんだ、梵鐘には漢字で露積寺とある、本堂で、いや、ここの名前では大雄殿で、五体投地の礼拝をしているよ。
ここのお寺があるから、ここまで延々と電気電話の電線を引いているんだ。
関門からノジェクボン寺の後ろには岩山がそびえる、すごいなぁ、あれはベグンデだろうか、マンギョデだろうか。
あとでわかったこと、ベグンデでもマンギョデでもなかったよ、その前山のノジェクボンなんだそうだ。露積寺(ノジェクジ)の後ろの山なので、ノジェクボン、ボンは山という意味で、日本にも一徳坊(いっとくぼん)という名前の山があるんだね。
寺の後ろに道は無いのだそうな、そのまま横歩きで谷の道と合流しようね。
寺があって、また寺があって、道は自然とその奥へと誘導していくね。
道は二つに別れている、ハングル文字なんですよ、どっちへ行けばええんだろう。判断が着かない。
あんた、もう、帰ろうよ。解らないまま進んで行っても面白くもなんともないよ。そうだなぁ、帰ろうか。
こんにちわぁ。
おや、日本のかたですか。どうしました、道に迷ってぇ、引き返すぅ?折角の韓国の山なのに、それは残念なことです、一緒に行きましょう、一緒に行きましょう。
ノジュクジの後ろにノジェクボンわたしはね、もう、年金の暮らしに入っているんですよ、65歳まで働いて今67歳、山に入っては翌日は休み、山に入っては翌日は休みの暮らしを繰り返しています。
そうそう、韓国でも年金が心配なんですよ。少子化は韓国でも顕われています、息子夫婦に子供が一人、せめて二人は産むように説得しています。
日本語は一生懸命勉強しました、大学で日本語を学びました。映画、勉強しましたよ、片岡千恵蔵、中村錦之助、大川橋蔵、そうですそうです、1950年代、朝鮮戦争の休戦が1953年です。そのころに大学に入りました。
わたしはね、地下鉄がタダなんですよ、いやいや、老人のパス券とは違う、ベトナム戦争の英雄なんです。勲章もあります。指揮官でした、軍の偉いさんなんですよ、あはははは、飛行機の料金も半額になります。
あとで聞いたところでは、名前が洪新植さん。
東関で洪さん夫妻とこれはご本人にはお話ししてはいないが、50年代で日本語を学ぶとはたいしたものだよ、最近でこそ日韓の関係は融和しているが、その当時は、反日感情が溢れていて、日本語を学ぶとは、とんでもないことだったはずだよ。
そうなのか、ベトナム戦争世代はもう年金生活の環境なのか、ブッシュがベトナムへ行くのを逃れたとか、ケリーがベトナム戦争の英雄だとか、そんなやりとりがあったよね、韓国でも、一般軍人年代は退役世代で年金生活してるのか。
奥さんとふたりで山歩きか、ええなぁ、北漢山一帯へは何十回も通って隅々まで歩いているんだそうな、理想的な暮らしだね。
谷の山腹を登って、もうすぐ稜線だということだよ。
ここから先、ベグンデを眺めるポイントに出ます。しかし、今日は霧の中ですし、眺望は効かないと思います。岩は濡れていて滑って危険です。ベグンデと反対の方向へ向かうほうが面白いからお勧めします。
稜線を歩いていると城壁に出会ったよ。万里の長城と似ていますねぇ。
昼食をとった関門スケールは、そこまで大きくはないね。新羅、百済、高句麗の三国時代を知っていますか、この城壁、城門はそのころの指揮所・狼煙台と伝えられています。
東関と書いてある、これはまったく中国のスタイルと同じ様式だなぁ。古くからあるままなのか、再建したものなのか、ハングルが読めないので定かではないよ。
城壁伝いに歩けば、さらに次の城門が現れる、この名前は何だったかな、メモなし、不明。
城門の屋根の下で昼食を取るとは、文化財だよ、ええのかしら、と躊躇するんだが、誰も当たり前に弁当を広げている、ま、ええか、文化財も使い勝手のええ道具というわけだ。
この先へは、城門を潜って行くとばかり思い込んでいたよ。城壁から離れて谷への斜面を降りて行くんだとさ。
やっとこれで、歩いているコースのイメージが把握できたよ。北の谷を東に登る、主稜線を南下する、南の谷を西に降りる、いずれは三角形にコースが交わるということか。
駐車場から北漢山を谷を下りて、谷を下りて、見覚えのある登りのポイントに出てきたよ。
あ、ここに見覚えがあります、黙っていても、登山口からここへは自然に誘導されますよね、この先は、あの幅広の登り道ですよね。急に道幅が狭くなって、あの道の先でコースに迷ったんです。
なるほど、その通りですね。何度も通うと安心なんですがね。この下で、寺の境内に出て行き止まりになったんですって、露積寺、それはノジェクジでしょうよ。
洪さんに教えてもらって、ここでやっと寺の名前、後ろの山の名前がわかったんですよ。
今ならね、数日経過した今ならね、地図を見ると現在地がここと指摘できる。その時はどこを歩いているのか、わけも解らないまま歩いていたんだよねぇ。
聞いたままの発音を咀嚼して、地図の英語読みと対照して確定するのはすぐには出来るもんじゃないよ。まして、ハングルを図形として把握して、道標の文字を比較してみる、こんなことは出来るもんかい。それでも、その時は必死にトライしてみたんだよ。
北漢山から派生した岩山下りて行く道、無量寺あたり。わたしはいつも、ここで舗装路から離れて谷筋の道を行くんですよ。舗装路歩きは草臥れる、谷道があるんですよ。こっちへ行きましょうか。
ほぅ、谷が素晴らしいな、岩が露出して累々と重なって、流れが滝になっている。
もとの公園詰所まで帰ってきました。ここからは、タクシーではなく、バスと地下鉄で帰りましょう。
朝のタクシーの料金が20、000ウオンでしたか、あなたがたにしたら、たいした金額ではないでしょう、韓国では20、000ウォンというと、もっともっと重みのある金額なんです。公定レートの他に体感レート、感覚としてははるかに値打ちがあるんです。
すこし歩いてバス道まで出ましょう、ここからバス、下りたところがグパバル、地下鉄3号線の駅、ここからウンチロ4ガ、ここで地下鉄2号線に乗り換えて、ウンチロ3ガ、地下鉄を地上に出ると、ミョンドンのロイヤルホテルの近くです。
ありがとうございます、親切な案内がなければあのまま山を下りていたと思います、おかげで韓国の山を堪能できました。

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アルバムに、韓国ソウル、北漢山 を編集しています
アンニョンハセヨ、北漢山ブッカンサン、アゲイン 2005年11月7日

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