2009年4月30日
しぇるぱぁに、しぇるぱ
山域:広島県庄原市

急斜面、今度は快晴、猫山の道2

 

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猫山の麓の駐車場前に登ったことはあるけれど、霧の中を登ったので何にも見えない、消化不良のまま終わった山があります。それが猫山。
いつか必ず登ろうね、ちゃんとした風景を見たいもんだね、悔いを残しているのはよめさんのほうです。
わたしだけなら何度か猫山に登る機会はあったけれど、それではまずいだろう。
置き去りにして登ったのでは、これからの夫婦関係に軋みが生じる、かもしれない。
おぉい、今度の登る山は猫山にしようかぁ。長い宿題だったよねぇ。前に登ったのは3年と半年前だものね。
庄原、西城を駆け抜けて、道後山の手前、一本手前の道を猫山スキー場のほうへ曲がる。あれが猫山の全貌だよ
猫山登山口の看板があって、無料駐車場と書いてあるし、遠慮なく止めさせてもらうね。
スキー場と平行に登る別荘らしき建物のほうへ歩き始める。私有地
云々うんぬんのお断りがあるが、わかってる、近づきもしないさ。
道は草に埋もれているが、最初のこの部分だけ草が繁っているのだった。あとは快適な道だったよ。
横手に石像が二体ある、どっちの石像にも行者道と彫ってある、どちらも安永某年と彫ってある。
この道の先に役行者の岩屋があるのですよ。そこへ行く行者道ということなんだろうね。
道は雨の流路で掘られて、溝になっていて、歩き難いのなんの、塹壕の底を歩いたり、上の縁の部分を歩いたり。
スキー場の広いゲレンデが横に連なっている。
好みだから、歩きたければそっちを歩いてもええよ。木陰がないからカンカン照りでさぞかし暑いことだろうよ。
登りの道から横歩き道へ谷の沢を渡る。涸れ沢ではなく、ちゃんと水が流れているから、そんなところが嬉しいよね。
スキー場のリフトの巻上げ機が横手にあって、これがスキー場の一番上なんだね。ここからは山道だけになる。
ここからしばらくで、猫山と矢印標識があって、山腹を巻いて歩く横歩きの道に変わる。
谷を渡るが、水は流れるほどではなく岩は濡れている。なんぼ中途半端でも濡れている限りは注意しなきゃね。
杉林の中を歩いて行く。
横へ横へと歩いて行くのが心地よい。縦に登るより横歩きのほうが楽だから、そりゃまぁ、その通りだね。
この先にトタン張りの小屋が見える。瓦も落ち屋根に穴も開いているが、この小屋が篭もり堂、お堂なんだね。
山上さん岩屋が裂けて洞になっていて、その霊性に感銘を受けて役の行者を祭ったのだろうね。
役の行者も、近畿ではどこにでも出没するが、中国地方ではそんなに出番はない。
岡山県の三ヶ上では山上で役の行者像をみたことがある。
ははぁ、そういう繋がりで、ここの石像を
山上さんじょうさんと言うのだろうか、石像の分布と言葉の分布は重なりながら流布していく、仮説として提出します。
山上さんじょうさんの看板には三坂小学校と書いてある。遠足で登ったんだね。
検索で三坂小学校を調べてみたら、休校中とある。
ネットで見ると、庄原市の小学校の一覧があって、半分が休校中となっている。
横道から尾根道へ広島県の他の自治体のありようを調べると、どこでも統合・廃校とズバリ情け容赦がない。
庄原市の扱いは、温情的というか、ぬるいというか、問題を先送りしたという感があるよ、いつまで休校中にするのかしらね。
ほんとはね、財政事情からなんだそうです。
校舎建設に政府の補助金をもらっていた、廃校にすると、補助金を返さなきゃならん、返す金がない、このまま休校にしとくしかない、こういうことなんだとさ。
そうか、小学校がなくなったからには、今後はPTAの登山道整備は期待できないぞ。当てにしてはいけないよ。
大事なところだから2回言いましたよ。
道後山岩樋山さらに横道歩きは続くんだよ。ただし、折り返しの坂道があって切れ上がって行く。
梢越しにスキー場が見えていて、なかなかの傾斜のゲレンデだね。
尾根に合流して、ここからは反転して尾根道を歩いて行くのだよ。
尾根道の最初は傾斜もたいしたことはないさ。それは最初だけのこと。
目の前の坂道がぐんと立ち上がるように感じられて、ここから激登りが始まるのだよ。
曲がり角で横に踏み込んで自然に出来た展望台がある。ここから道後山、岩樋山がよく見える。
このポイントを過ぎるともう隠れてしまうから、たっぷりと眺めておくようにね。
道の両側が喬木だった風景が、この先からは喬木が姿を消し笹原とブナ林、クヌギ林に置き換わっていく。
頂上部は笹原猫山矢印三坂小学校と標識があって、矢印に従って、稜線の道から山腹の道へと移って行く。
しばらくは笹原の中の道をたどるのだよ。岩が点在するようになると頂上も近い。
こんもりとした岩に近づいて行く。あそこが頂上だったと思うよ。ほら、やっぱりそうだった。
岩の上に猫山の三角点が埋め込まれている。
たいがい三角点を設置するには岩場を避けるもんだが、ここでは岩の間に埋め込む隙間があったのだろうね。
前に来た時は、山頂で引返したもんだよ。ガスに包まれて何も見えないから戻るしかなかったのだ。
山頂からこの先に、笹原の中を行くと展望が開けているということだ。行ってみよう。
笹原の末端、岩場を越えると、わぁお、ぱっと視界が広がって、東城の小奴可のムラの風景が展開している。
猫山頂上ここから道後山は見えないのね。正面の山々はどこの山?岡山県の県境?目の前の山の背後がそうなの?
ふぅん、あっちが鳥取県なのか。
猫山に続くコブがこの先にある、行ってもええが今日のところは止めておこうか。
そこからは風景がどのように見えるか、それは次回の宿題にしておくかね。
さぁて、降りて行こうか。
どんどこどんどこ、一挙に降りて行けるね。稜線を激登りしたところは梯子を降りるような急な傾斜だったんだね。
尾根道の傾斜がふっと緩むような気がすると、あとはもう、簡単なものだ、尾根の大曲がりから横道へ、
山上さんじょうさんの小屋まで戻ったわけだ。
展望地篭もり堂とか参篭堂とかあるが、こんなところで夜明かしする気にはなれないよね。
役の行者や不動明王の前で夜を過ごすなど出来るものか、参拝するなら昼間に限るよね。
スキー場の横まで戻って、平行する山道を歩くのだが、溝状になっているので、ここが一番歩き難いね。
上の登山道は、そりゃぁ急な斜面だったよ、でも、足場は容易で、こんなに歩き難くはなかったね。
駐車場まで戻ってきたぞ。我が家目指して帰ろうかね。
2005年11月16日 急斜面、霧の山頂、猫山の道

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。
でも軌跡を示しています、高低を示す断面図も表示できます


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