2004年9月14日
しぇるぱ単独
山域:島根出雲

出雲、亀嵩かめだけ、玉峰山

 

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舗装路の終点稲刈りの中休みだよ。ちょっと息抜きに山へ行ってこようか。出雲の山を目指すとするかね。
54号線出雲神話街道を三刀屋まで走ってきたよ。脊梁山脈の近くは何度も行ったことがあるが、ここまで来たのは、昔は別として、最近では始めてだね。
途中、道の駅で、島根県の地図を見たが、目指す玉峰山は中国脊梁山脈からうんと離れてあるのだねぇ。ドライブマップで小間切れの地図しか見ていないので、大きな地図で見ると、ロケーションがはっきりするね。
道を進めるうち、雲南農協の看板が見える、そうかい、まだここも雲南の地域なのかい。
中国、雲南、と書き始めて、え、どこのお話、チャイナかい? と混乱させたいが、そんなに何度も同じシャレを使っては鮮度が落ちるよね。
そんなに似たような書き出しが幾つもあるの? そう、あるんですよ、しぇるぱの内部検索で調べてみて、ほほぅ、なるほど、と納得してちょうだい。
雄滝ここは仁多郡仁多町、JR木次線の亀嵩駅の前を通ります。
この駅の名前は、かめだけ、と読む。松本清張の「砂の器」でキーワードになっている名前なんですよ。
東北弁と似ているズーズー弁、亡くなった元首相の竹下登、現役政治家の青木幹雄の言葉のはしはしにその発音が現れるでしょ。
今日は駅の前に本日休業と看板が出ている、JRが休業するんじゃないよ、駅の構内のそば屋が休業なんだよ。
切符の売り上げより、そばの売り上げのほうが大きいんだもの、看板の内容はそっちを指しているんですよ。
でも、ここは亀嵩でも端っこのほう、もっと走らせて亀嵩の真ん中に行かなきゃね。
「ここはかめだけ、うさぎはいない」
湧き水スピード落とせの交通標語なんですよ。思わず笑ってしまった、ベタだけど、他所では使えないもの、ハマリの言葉だよね。
亀嵩小学校がある、亀嵩郵便局がある、警察の亀嵩駐在所がある。「砂の器」では、ここの駐在の巡査がええ味を出していた、ということだったな。もう一度、読み返してみようかな。
ここからもうちょっと進むべきなんだね。500メートルも走ると大きな看板があるよ。この谷の奥に玉峰山があるんだね。
舗装路が誘導するまんま、雌滝への看板、大型バスの駐車場、なおなお進むと、舗装路の終わり、ここで駐車するしかないね。
ふぅん、この一帯は玉峰山森林公園なのかい。地図の看板がある、よぅく眺めて全体を把握しとこうね。
石をセメントで固めて石畳にしてあるんだが、雨上がりなんですよ、滑るんだ、とりわけ丸い石に乗るのは注意しなきゃね。
雌滝への分岐すぐに、雄滝への分岐、道はこっちのほうが広い、滝への遊歩道として整備したんだろうね。
ほぅ、滝の正面に、谷川にまたがって観覧台を設けてある。そこから正面を見るとぉ・・・・
なるほどなぁ、糸のように細い滝が優雅に流れている。上品な眺めだね。これでも雄滝?男性的より女性的に思えるんだがね。
滝の脇から登る道がある、これを登ってもええのかなぁ。解らん時にはもとの道だよね、はいはい。
さっきの分岐まで帰ったぞ。ここからの道は細くて草に覆われている。昨夜、雨が降ったので、たっぷりと水滴を抱えているよ。ズボンがびちゃびちゃ、このまま歩いて行くのは気持ちが悪いね。
このあたりは滝の上あたりらしいぞ。ほらぁ、標識がある、やっぱり滝の横から登るあの道をあのまま行けば良かったんだよ。
先達はあらまおしきことなり」、原典は徒然草、兼好法師の言なんだが、そう、その通り、経験者と一緒なら迷うこともなかったんだがな。
小窓岩ここからの道は、本来、幅の広い道なんだが、広いままの姿だったり、草に覆われたり、なすがままで、草刈りなどの手入れはしてないと思うね。
お、湧き水がある。今朝はあわてたので水を持ってくるのを忘れた。駐車場のそばの谷川で水を汲んだのだが、この湧き水と入れ替えよう。
おぅ、冷たい。川の流れの水とは温度がだいぶ違うね。味もクリアーで雑味がない。
上ばくち岩と名前の岩がある、下に、下ばくち岩もあったがね。
休み岩という名前じゃないんだね。昔のひとびとは日常的にばくちに親しんでいたのだろうか。あるいは、非日常にあこがれて、あえてばくちと名前を付けたのだろうか。
麓への展望ここからは杉林の谷底をがんばって登らなきゃならんな。道はくさむしているよ。くさむすという言葉も死語になってしまったねぇ。
谷が尽きて前面が壁になってたちはだかってきた。極端に曲がって左の稜線に道を取るんだね。
さっきまでは谷底で暗かったが、ここからは、明るい松林の中を進むんだね。
始めてベンチが出てきた。ここが、山頂への道と雌滝への遊歩道との分岐なんだね。
ここから山頂への道は、稜線に沿って、思い切り切り上がった道になっている。昔々の山仕事の道を役場の工事で階段の道にやり直した跡がうかがえるね。
松林は、雑木を伐採して山掃除してある。役場の観光課からのお買い上げで、伐採して見晴らしをよくするためなんだろうな。山主のサービスにしては範囲が広すぎるものね。
玉峰山頂上はるか先に岩の塊が見える、あれが小窓岩なんだろうか。
岩の手前に板でできた桟道がある、桟道を渡って岩を曲がれば、ははぁ、これがそうなのか、小窓岩。
岩の間に通路がある、その通路を潜って先に進むという段取りなのかい。
このあたりからは麓の様子がよく見える、麓のひとびとはこの山に親しんで、玉峰山と美称を命名したんだろうね。
小窓岩を越えれば、その先に大きな岩が見えている。麓からもくっきりと見えた姿なんだよね。ふぅん、屏風岩という名前なのか。
とりあえずは、稜線の平らな部分を歩くことになる。右斜面から左斜面、山掃除の伐採は移転していくよ。おかげで麓の様子は手に取るようによく見えるよ。
三郡山屏風岩と逆の方向に道は向かっている、きっと楽なコースが開けているんだろうよ。
風岩と名前の岩がある、岩が重なって穴が開いているように見えるのだが、立ち止まって待っても、穴から風は吹いてこないよ。見立てなんだよね、ここから風が吹いたらええな。そうそう、吹けば素敵だよね。
ここからはぐいぐいと登らなきゃならない稜線だよ。傾斜は急でも、透かせば先が見えるから程度は知れているよ。
ぽっちりと頂上らしきものが見える、あともう一頑張りだよ。
いったん、こぶを下がって、そんなに苦しくない稜線を登ったら、そこは頂上だった。
四本の松の木がある。そのほかは何もない頂上だよ。頂上一帯は風衝の影響で、木は育たずみんな矮小な姿のままなんだね。
この玉峰山からは北にも南にも田んぼが見える、里山で際立っているので、周囲からの尊崇を受け、親しまれているんだね。
麓から仰ぐ玉峰山方向盤がある、日本海も大山も見えるはずなんだ、三瓶山も見えるはず、中国脊梁山脈の山々は見えるんだろうが、山か、雲か、判然としないんだよね。近くに、船通山があるんだが、木立の方向なので、見えるとも見えないともなんとも言えないね。北の真向かいにしっかり見えるのは三郡山なんだな、いずれは訪問するからね。
さぁ、降りるとするか。
コウモリ岩や窓岩、雌滝への道の分岐まで降りて来たんだが、気が乗らないなぁ。
雨上がりで草は露を含んでびしょびしょなんだよ、ズボンが濡れてまとわりつくので、うっとうしい気分、このまま来た道を降りることにしようぜ。
今日は誰とも会わなかった、蜘蛛の巣も無かったぞ、今朝まで雨なので蜘蛛も巣を張る余裕がなかったんだろうね。

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


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