2006年5月4日
しぇるぱぁに、しぇるぱ
山域:広島県三次市

広島県側から女亀山めんがめやま

 

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女亀山登山口先週の琴引山に続いて、広島島根県境の山に行きたいわね。どこがええかしら。
女亀山なんぞはどうだろ、島根県側から登るより広島県側から登るほうが、先にコースの全貌が見えるから、こっちからのほうがええだろう。
国道54号線を走る、布野の横谷集落に入る、ここで別れて、県道437号線を行くのだよ。
へぇ、これで県道なの、山の中の道で、カーブの多い道ね。すれ違うのに道幅が狭いよね、対向車が来ないことを願うしかないのね。
このへんの峠、ここが布野と作木の境界あたりだよ。ここから道が下りになる、谷底へ下りて行くと集落があるだろ、岡三淵という集落なんだよ。
これは内緒なんだがね、岡三淵は狼縁の言い換えだという説を立てているんだよ。
林道切れ目から女亀山をここまでが人間世界、ここから先は狼の世界、ここはその境界の縁にあるということなんだがね。
ほんの思いつきだからね、ひとに言ってはいけないよ。
女亀山登山道と大きな看板があるだろ、矢印方向に里道を進んで行く。たんぼの中から山の中へ、山あいを抜けると最後の民家が見えてくるだろ。
舗装路と地道の分岐、ここで車を止めようか。この先、車道があることはある、倒木で通れるかどうかが定かじゃないから、ここから歩こうか。
道の脇が開けて、スパンと展望が広がるところがあるだろ、そこから女亀山が見える、その前景に山がかぶさっているのは、そうよな、それは先のお楽しみとしておこうか。
道はええじゃないの、何台も車が通ったタイヤの跡が残っている。
女亀山神社鳥居これはね、ブルドーザなどの重機のタイヤの跡なんだよ。この先に黒くてキメの細かい土が取れるところがある、それを掘り出す重機が何度も往復した跡なんだよ。
取った土をね、稲の苗床の土に使うの。火山灰土で、
黒覆くろふくという名前の土なんだよ。均質で細粒で黒いから太陽熱をよく吸収するからね。
ほら、ここが掘り出した現場、何年も何年も同じ現場を掘るからずいぶん掘り込んでしまっている。
ここを過ぎると、ごくたまにしか車は入っていかないのね。ここからは道に草が繁っているものね。
次の曲がり角に看板が見える、その奥に鳥居が見えるだろ、頂上の女亀山神社の鳥居なんだよ。
谷を渡る丸太橋この先の林道は、もう車も通ることがない休眠中の林道なんだよ。休眠から目覚めるのは、伐採の時期が来たら、だろうね。
女亀山神社の祭り、その時なんだがね、氏子も歳取ったものね、頂上の社までは到底行けない、鳥居の前で太鼓たたいてお祭りするんだろうね。これは推測。
だから、ここまでは車が通って、タイヤが草を踏みつける、ここまでならば、自動車も乗り込める、ということなんだよ。
なるほど、今日は歩いたけど、ここまでなら車も可、ということなのね。
さ、鳥居をくぐって、道は下っているよ。道の両脇のササは刈ってある、通り易い道になっているね。
谷底に祠がある、間違えた、祠の残骸がある、去年はちゃんとあったんだがね、今年の風雪でぺしゃんこになったんだな。
谷底の道谷川を渡るんだがね、丈夫な杉の樹で丸太橋にしてくれている、去年は、丸太を踏めば朽ちて崩れるんじゃなかろうかと恐ろしい橋だった、取り替えてくれてありがたいよ。
ざっと100メートル、谷沿いに下るんだよ。ここで左の支谷に入って行く、谷の真ん中の道を進めばええよ。
流れをあっちへ渡ったり、こっちへ渡ったりの道ね、踏み跡がはっきりしているから、道を失うなどということはないわね。
杉の樹に赤いテープが巻いてあるだろ、登山道のシルシのようだ、よそでは、山の持ち主の境界目印の場合もある、どっちの意味か吟味しながら歩かなきゃね。
かなり急な道ね、ひと目でコースが見えて、短いな、と値踏みしたんだが、富士山地形だから傾斜はきついぞと覚悟していた、ここは頑張らなきゃ。
谷の流れが伏流になってきただろ、傾斜がちょっとゆるやかになってきた、もう谷は消滅して山腹を歩いていることになる。
稜線はもうすぐ尾根をまたいで次の山腹を歩く、ほら、上に見える稜線は県境なんだよ、登山道なんだよ。
倒木の門をくぐって稜線に出た、なるほど、階段の道があるのね、そうなの、この道は島根県が整備したものなの。
登山道の両脇はブナの林ね、立派なブナ、風雪に歪んで育ったブナじゃないのね、のびのびと素直に伸びたブナなのね。
階段の上が女亀山の頂上なのか。だれかいる、数組の家族グループのようだな。
こんにちわぁ、広島県側から登ってきました、あなたがたは? 赤名峠から県境沿いに、そうなんですか。
そうか、そんなコースがあるのか、次にはそのコースを行かなきゃならないな、ええこと教えてもらったぞ。
女亀山頂上これがブナの実なんですよ。食べるにはせせこましいですけどね。
え、ブナの実とは、どれ、ははぁ、このどんぐりのような中に、なるほど、菱型の実が二つ組み合わさってありますね、薄い実だぁ、これがあんな大木になるのかぁ。
熊も喜んで食べますよ、大量に食べないと腹がいっぱいになりませんがね。
ほんとだ、足許を見ると、なんぼでもブナの実が落ちている、今の時期なんで、どんぐりの鞘の中の実は、ほとんど、どれも空っぽなんだがね。
赤名峠への道へすこし下りて見るか、木立の切れ目があって、島根県側の国道54号線をトラックが走っているのが見える。
その後ろの山は、琴引山じゃなかろうか、草ノ城山列が見える、その続きは大万木山だ。県境が北東方向に伸びているのだな。先週、登ったばっかりだから、あの道この道とコースの隅々まで思い出してくるね。
女亀山から琴引山を赤名峠の反対側の谷が広島県側の布野の谷だ、女亀山の真南の稜線に邪魔されて、作木の谷は見通すことができない。見える範囲は布野と決定。
山頂の作木側斜面に女亀山神社がある、正面向かう方向に鳥居があるというわけなんだな。
さて、下りようか、広島県への分岐には道標もテープもない、倒木がアーチを描いているのでそれと判るが、倒木を整理したら、目印が無くなってしまうぞ。
急な斜面は、下りるとなったらあっという間だよ、谷を越え、鳥居をくぐり、林道を歩いて、もとの駐車場所まで戻ってきたよ。
岡三淵に殿敷という建物があるのだよ。ここまで来たんだから、寄ってみようか。
殿敷とは、庄屋屋敷だな。三上家の跡地なんだね。500年の歴史の庄屋、と案内板に書いてある。
岡三淵の殿敷萱葺き屋根で、部屋数が6部屋、これは通常の民家よりはるかに多いな。土間をのぞきこむと、駕篭があったよ、へぇぇ、たいした身分だね。
この文化財は、集落で維持しているものだそうな、管理費として喜捨を、と書いてある、そりゃそうだね、応分の寄付をいたしましょ。
チャリン。

参考 中国、雲南、女亀山(めんがめさん)
    広島県側から女亀山めんがめやま
    出雲、石見、備後の国境、三国山

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