2005年4月29日
しぇるぱ単独
山域:広島島根県境

出雲、石見、備後の国境、三国山

 

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林道から岡三淵の集落を3週間前の4月7日、広島島根県境の女亀山に登ったんですよ
まだまだ雪が残っていて、島根県側ではえらく難儀して、通り抜けるのをあきらめたことがあります。
もうええだろ、30度を超える気温だもの、なんぼなんでも、雪は融けてしまっているだろうぜ。
国道54号線の赤名トンネル手前、ここから作木へ向かいます。前回は車に出会わなかったが、今日は出会ってしまった。
狭い道だから交わすにはバックしなきゃ、とろとろとろとろ、バックバック、どう、この位の道幅があれば余裕で交わせるでしょ。
作木の岡三淵に到着、岡三淵についての講釈は、前回の女亀山篇で展開してるから読んでみて、異説怪説だから、何度も繰り返すことはしないさ。
女亀山神社の鳥居前回は、様子が判らないので街道に駐車したが、今日は様子がよく判っている、行けるところまで車を進めて行こう。
街道に女亀山登山口の看板が大きく建っている、たんぼの間を抜けて、集落の裏の森を抜ける、舗装路と地道が分岐しているところに車を置こうかね。
この先、林道に車を乗り入れられるかもしれない。前回は、倒木が多くて通れなかった。その後、倒木を排除してくれたかもしれない、でも、当てには出来ないしね。
さぁ、歩こう。ゆるゆると山の襞々に沿って歩く、谷向こうに女亀山が見える、広島県側と島根県側、どっちのほうが集落に近いか、そりゃ広島県側だよ。
広島側が圧倒的に近い。山頂の女亀山神社を祭るのが広島県側なのは当然のことと言えるかもしれないね。
その女亀神社の鳥居のところまで到着しました。
林道の草刈りはここまでここまでの道は、倒木も片付けてあったし、道の穴もブルで削って塞いであるし、ほんとはここまで車で来られたね。田植えが始まるので、雨乞い祈願でここまでひとが来る、それで、道をちゃんとしていたのじゃなかろうか。
さぁ、ここから先は始めての道だよ。鳥居を過ぎてからは、車の往来がうんと減ってしまったね、草が延びほうだいだよ。
鳥居の前では、女亀山は前山に隠れて姿が見えない、林道を奥に入るにつれて、頂上と前山が離れて別々に見えてくる。
この谷の奥の全貌が見えたぞ、道は正面の壁にぶつかって、壁沿いに渡って行って、右手の峠へと進んで行くんだろうね。
ありゃ、道が草刈りしてあるのもここまでだ。この先は深い笹ヤブを漕がなくちゃならない。
休眠中の林道水が滲み出て、道は湿地帯だね。笹やススキがかぶさって、両手で分けなくちゃならないし、頭の上からは木の枝が垂れ下がって避けるのもうっとおしい。
もともと、ここに道があるのを知ったのも、自転車のページからなんですよ、広島MTBコースガイド
そこに、女亀山女亀山&赤名峠というのを見つけて、へぇ、歩けるのかい、と判ったからなんですよ。
でもね、自転車で入ったのも、’98年、’99年のことだもの、あれから何にも道の手入れはしていないみたいだよ。
歩くのでさえ難儀しているんだもの、読んでその気になって、自転車を持ち込んでも、からまってからまって、立ち往生すると思うよ。
谷あいも上のほうまで入ると木立が繁ってくる、道は木陰になって、どうやら笹原の背丈も低くなってきた。
三国山への取り付きの合図おおむね、このあたりが峠のてっぺんだな。三国山への入り口の合図がどこかにありそうなもんだがな。
これかな、休猟区広島県の看板、赤いテープ、缶ビールをぶらさげて目印にしてある。ここが入り口と教えてくれているんじゃないだろうか。
入っていきなり、猛烈な急傾斜だぞ、なんのこれしき、えいえいえい。
ははぁ、右は植林地、左は自然のまま、その境い目を自然にたどるようになるね。区分がはっきりしているから、帰りの道も心配はないね。
その稜線が繁って、どうにも通れないところがある、植林の中へ逃げようよ。忠実に稜線を踏むのが目的じゃないもの、楽な道を進めばええさ。
古いテープを見つけたぞ。色素が抜けて色あせている、大昔のテープなんだろうな。
始めての矢印標識最初のコブを越えてから、だらだらと撓んだ稜線が続いていく、道の選択に迷うことはないさ、笹原のどこを通れば楽に行けるか、これが難しいね。
尾根の分岐で、矢印の標識があった。三国山、出雲国、広島やまびこ会、こう書いてある。はっきりした案内なのでこれで元気になったぞ。
植林地の道を行くときは、見通しが効かないまま進まなきゃならないので嫌いだが、ここは片方が開いているので進む見当が付けやすい。
ここはどう進めばええのだろう。目指す山は谷向こうにあるのは見えている。右の尾根を進むべきか、左の尾根にすべきだろうか。
じっと笹原を眺めていると、左のほうに踏み荒らした気配があるように思えてくる、よし、決定、左に行くべい。
どうやら決断は正解だったみたい、先にコブがあって、その先の稜線は三国山目指して続いている。
三国山頂上このあたりから、笹の背丈が高くなって来た。足許で笹がからんで、足の捌きが思うようにいかない。腕で道を開いて体ごと前倒ししないと進めなくなった。
登り斜面になると、笹がこっちへ倒れてくる、逆毛になっているのと同じことだな。逆に、帰りは順毛で楽に歩けたがね。
なるほどね、残雪のころに登るべし、その通りだね。雪が踏みつけていると楽に登れる、今はまだ楽なほうだと思うよ。夏の草の繁るころにはとても入れるもんじゃないね。
笹原の中に三角点があった。山名標識は無いな。木の枝に赤ペンキを塗ってあるのが、ここが頂上だよ、との合図なんだろうな。
尾根が三方から集中している、それぞれ、出雲、石見、備後の領域になるわけだ。ここが三国山、三つの国の山なんですね。
なんとなく、三国山コレクションをしたいな、と思っているんですよ。岡山鳥取広島の三国山を手始めに、次はどこにしようかな。
女亀山、神戸川源流の碑三国山ピークハンターならぜひともここに登りなさいな、とお勧めするのだが、そうでないひとには、どこが面白い、と反撃をくらうことだろうね。
さぁ、笹を押し分けてもとの峠まで戻るとしようか。
やっと帰ったぜ。腕がずいぶん汚れているね、ズボンをまくってみると、膝から腿までえらく汚れているじゃないか。
笹を押し分けたので、笹ゴミ笹ほこりが手足にくっついてしまったのだ。笹の葉っぱがお互いにこすれて、ゴミほこりが溜まってくるんだろうな。
峠を越えて、島根県側の林道に出てきた。こっちの林道は現役の道だね。もう笹やススキに悩まされることはないね。
林道をたどって谷底まで降りて行く、ここで女亀山の登山道と合流したわけだ。前に、島根県側から登った道なんだね。
女亀山頂上
神戸川かんどがわ源流の石碑が建っている、崖地から水が湧き出している、ボトルの水を捨てて、ここで汲んで行こうぜ、うまい。
3週間前、この先で残雪に阻まれて、進むのを諦めたのだが、あれから気温は上がっている、もうすっかり雪の姿などどこにもないね。
延々と続く木の階段、これが嫌なんだよね、稜線の岩場を越えれば、もうすぐ広島県側からの出入り口に到着するよ。
さぁ、女亀山の頂上に着いた。
赤名峠を振り分けに、島根県側、広島県側、それぞれに54号線を車が往来するのが見える。今だから見えるのだね、葉が繁ると隠れて見えなくなる。
さ、降りるとしようかね。南斜面でも残雪が前にはあった、当然今は雪はないさ。道に悩むなどということはないよ。
とっとっとと、鳥居の前まで降りて行く、ここからは林道で、そのままたどれば駐車した場所までそんなに時間はかからないさ。

参考
2002年10月27日 岡山、鳥取、広島県境、三国山
2006年12月24日 島根、鳥取、広島県境、三国山
2012年 4月 2日 石見安芸備後の三国山

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