2007年8月20日
しぇるぱ単独
山域:鳥取県倉吉市

伯耆ほうきの国府、四王寺山

 

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国分寺跡中国薬師を巡拝しております。さっきまで倉吉郊外の大日寺へ巡拝しておりました。
予定ではそのまま四王寺山へ向かうつもりでしたが、コンビニお握りを求めて倉吉中心部へ引き返さなきゃならない。さて、もう一度四王寺山へ。
大日寺への往復で、国分寺跡の標識を見たもんだよ。四王寺山へは国府、国分寺跡から行けば、それが案内のキーになる。
ここが国分寺跡、国分寺と国分尼寺があって、国の政庁の近くにしかなかったものだそうな。
ここの地名は
国府こう、奈良朝の政庁の名が集落の名前に変わって、今でも残っているのですよ。
府中と言う場合もある。広島県の安芸の府中、備後の府中、東京にも府中はあって、武蔵の国の府中なんだよね。
甲斐の国では甲府、駿河の国では駿府、今の静岡の古い名前なんですよ。
国分寺から四王寺山を
伯耆ほうきの国ではここが国府だったのだよ。
今は歴史公園で整備されているので、国分寺はカタチになっている。跡地は芝生に覆われている。ここが講堂跡、金堂跡、塔の跡なのかい。
国府跡はナシ畑に変わって、有為転変、とても、昔の栄華を示すものとは思えない。
備後府中の国分寺は中国薬師で巡拝したことがある。周囲を見渡しても、ここに政庁があったとは信じられない鄙びた風景なんですよ。
そういえば、大阪の国分寺を参拝したことがある。近畿三十六不動で第7番の寺だった。
天六のあたり、創建当時から場所を動いていないのなら、奈良朝の頃から、そこは陸地だったのだ。で、どこの国の国分寺?
海と島が入り組んでいる難波の津だから、そこは摂津なのか河内なのか和泉なのか、その時々で、境界は動いているから定かではないよね。
北面バス停から北面集落を国分寺の歴史公園を抜けて北に山を見る田園地帯に出る。あれが四王寺山なんだろうな。
ひっくい山だね。ニキビがぽつんと突き出した程度の山だ。
大日寺を中心に地図を見渡して、ここが良さそうと選んだ山だが、耕地から取り残された丘陵といった感じの山だね。
今は山を南から見ている。南からも道はあるのだそうな。そりゃそうだろ、通信アンテナが見えるもの、建設道路が整備されているに違いないよ。
ガイドブックでは、北からの道となっている。そっちから登ることにしようね。
国府こう不入岡ふにおか上神かずわ北面きたも、難読地名が並んでいるが、この順番で進んで行くんですよ。
四王寺山を中心に、ぐるっと半円を描いて北側に到着、ここが
北面きたものバス停。
集会所から四王寺山をバス停から眺めると、
北面きたもの集落が固まっている。この集落に入るんだね。
集落の入口に人家案内地図がある。四王寺山登山口の表示もあるし、この集落の中に入って行くのだ。
道は狭いよ。何度も角々を曲がって路地を進んで行く。集会所がある。ここに駐車させていただこう。
あのね、しぇるぱさん、質問、民家の間を抜けて進むのに、民家と集会所の区別がつかないのですが。
そんなことはない、生活の臭いのしない建物は解るもんです。
我々は、ずかずかと集落の中に乗り込んでいくよそ者なんだよ。神経を立てて、間違いがないように気を配らなくてどうする。
駐車場所は広いから安心して置くことができる。
四王寺山の登山路駐車場から真っ直ぐに山の方向に向かおう。
民家から離れて四王寺山を案内する大きな樹の柱がある。四王寺山とある。他に立て札も。ここから山に入って行くのだ。
畑の傍を通るが、ついつい畑への道に誘導されて畑の奥に行ってはいけない。行き止まりだ。
わたしも、うかうかと間違えて引き返した。
畑から植林が続いている。植林のほうへ向かうのだ。標識もテープもありません。合図はないが、草深い道のように見えても、そっちへ進むのだ。
植林の中に入ると、道はちゃんとした道になって、幅広の道だし、木の階段は整備されているし、なんの心配もないよ。
ただ、蚊が多い。いっせいにたかってくる。叩いても叩いても、なんぼでも集まってくる。タオルを振り回して、牛のシッポの使い方と同じ、払って払って歩いて行く。
護国山四王寺階段があるだけじゃなく、手すりまでついているよ。それだけ傾斜が強いということなんだが、ずいぶん念入りな道の作りだよねぇ。
ジグザグな道は、いつのまにか稜線が見えるほどにまで登って行った。
稜線に出ると、へぇ、舗装路だよ。尾根筋に沿って、あっちへもそっちへも道が伸びている。
北への道を透かして見るに、建物があるのが見える。とりあえずはこっちへ進むとするかね。
尾根の突き出しの部分で、建物がある。地図を見ると神社のマークがある。そうか、神社なのか。
神社の後ろには展望台の塔がある。展望が効いて、海岸が見える、発電の風車が見える。
北面きたもの集落が足許で、駐車場の車も見える。
西を眺めると、あの山の形は、孝霊山だろう。他に、大山から裾の山が見えているのだろうな。大山は繁みに隠されて見えない。
展望塔四王寺山山頂展望台と看板があるが、ここが山頂ではないだろう。南へ歩いて、本来の頂上を探すとしようか。
さっきの分岐に帰って南へ進む。鎖で封鎖してあって、南から北への道は通せんぼにしてある。
看板があって、伯耆国護国山四王寺はあと150メートル先です、へぇぇ、さっきの建物は神社ではないのだ、寺だった。
なんぼ地形図に神社のマークがあっても、地元の呼び名が正しいよね。
北面きたもからの丹念な道は寺参りの道だったのだろうね。
名前が凄いな、国府があって、護国山四王寺、由緒謂われがあるのだろうが、看板がないもの、故事来歴はどういうことなんだろうな。
道はたらたらと、登るような下るような、あいまいな傾斜で、いつのまにか下がり勾配になってしまっている。
これはいかんな。このまま進めば頂上がどこか見つからないまま終わってしまう。この付近の最高地点は?
行き過ぎて南斜面へ全体がのぺっと平らだから候補はなんぼでもある。ここの松の樹に大きな×印が付いている。さては、こっちは最高地ではないという意味か。
それでは、次の候補、盛り上がったところを目指して山の中をさまよう。
塚のように盛り上がっている箇所がある。登ってみると三角点の杭がある。ここが四王寺山の頂上と決定しよう。
山の中から林道に出る。林道のそばに航空測量用の補助マークがある。これを目当てにすればええのだ。
もっと簡単な目当てがある。林道整備の会社の白い杭がある。その後ろに行けば、三角点に達するのは簡単です。
ただね、三角点を踏んでも、なんの面白みもないよ。展望はないし、ひっくい山の三角点をコレクションしても満足感が湧くかねぇ。
松の樹の×印、さっきは適当な解釈をしたが、あちこちに×印があるんですよ。あれは間違い。マツクイムシの病気が出て伐採予定ということなんだろうな。
四王寺山三角点思えば、寺の後ろに展望台を整備したのは正解だったね。
見渡してなんぼ、見晴らして満足、の世界ですよ。予算執行のモデルケースだね。尾根の突き出しだから、木々が成長して展望を邪魔するまでにはまだまだ年月がかかると思うよ。
さぁ、降りよう。蚊のいっぱいいる道をさっさと突き抜けて降りて行こう。

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


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