2011年2月21日
しぇるぱ単独
山域:広島県東広島市

天神嶽、やぶに突っ込むバリハイルート

 

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安宿小学校跡天神嶽に登ろうと思うんだが、これで4回目なんだよね。ちょっとは違ったコースで登れるかどうかトライしてみようか。
安宿あすか小学校が閉校になって、跡地を公民館として使っているみたい。ここに駐車させてもらおうか。
車を止めていてもええですか、天神嶽に登るつもりです。ええですか、ありがとうございます。
建物の中に人がいたよ、管理する人がいるからには、許可を得なきゃならないよね。
ここから山際の道へ歩き始める。左天神と石柱がある、草に隠れているが、天神嶽か天神道と彫りこんであるのだろうね。
山際の道へ到着したが、大きな扉で道は塞がれている。かんぬきが固いのですよ。揺り動かした程度では動きはしない。
これはだめだな。他の道を探そう。引き返して、すぐ下のたんぼからの道を進んでみたが、民家があって、民家の背後には背の高いフェンスがあってどうにもならない。
この道はどうにもならない。前に登った時は、八幡神社の後ろから山に入ったもんだよ。そっちから行ってみよう。
八幡神社の鳥居を潜って社殿の前まで来て、ここは左へ曲がって行く。
そこからは真っ直ぐな道が伸びている。ここにも扉があって、ここの
かんぬきはゆるゆるで助かった。ここも固かったら立ち往生するところだった。
鹿避けのフェンスと扉フェンスがむちゃくちゃ高い。こんなに高いフェンスが必要なのは鹿を防ぐためのものなんだね。
出入りの時は必ず戸締りをするように注意書きがある。きちんと
かんぬきを掛けておこうね。
天神嶽南麓のここではフェンスで鹿のガードをしているが、北麓・西麓ではフェンスは見えないがねぇ、東麓では人家がないのでそんな防御はそもそもほどこして無いのだよ。
とりあえず、集落背後のところだけ塞いでおけば、ちゃんと効果があるものなんだろうね。
前にここを通った時には細い道だったように記憶しているが、なんのなんの、れっきとした幅の広い道が伸びております。
道は真っ直ぐ伸びているが、天神道と案内があって、左に曲がるように誘導している。
巨石に漢詩が彫刻してあって、内容はたぶん、天神嶽を称え、ここを開いた天龍翁を賞賛する賀詞なんだろうと思うよ。
同じ岩に天神嶽小唄も彫刻してあるのだが、風化が進んで読みにくくなっている。
その天神嶽小唄、前に来たのは2003年、当時はちゃんと読めたのだが、今では風化し苔に覆われている。風化し磨滅するなら、そのほうがええ。
この先で林道を横切って次の山道を行く。
角休み尾根の突端で、岩場になっていて、木が成長できなくて視界が広がったところに出た。角休みという名前が付けられているのだそうな。
この先で再び林道を横切る。前に来た時には、ここまで林道は延長されていなかったように思うのだがね。
石の地蔵があって、伝票・送り状がビニル袋に包まれて松の木に結び付けられている。
簡字体で書かれている。中国の文字だ。人民共和国の文字だ。
天神道にはたくさんの石仏があるが、どれもこれも新しい。大概の石仏は中国から輸入したものなのだろうね。
台座に寄贈者の名前があるが、これだけは地元の石材屋さんで彫ったものなのだろう。
たぶん、カタログ番号があって、小の何番とか、中の何番で注文すると、輸入品の在庫が商社から出荷されるのだろうね。
山の中の道を行って、またまた林道に合流する。
麓の県道から見上げると、頂上近くに道が横切っているのが見えるが、見えているのは手前の山腹部分で、谷の奥で天神道と林道とが合流するのだ。
溜め池があって、林道は溜め池のところまででおしまい。阿弥陀堂があって、阿弥陀詣でするなら、林道が引かれたので簡単になった。
阿弥陀堂の前の溜め池ここまでは楽々な道、ちょっとバリエーションの道を進みたいもんだね。
この先、右天神嶽と案内の石柱があるが、ここから左に入ってみよう。
踏み跡はあるから、仕事道だったり山歩きの先人が歩いたり、行けない道ではないようだよ。
すぐに分岐、湿地帯を進む道が踏み跡が明確で、林の中に向かう道は細くなっている。ここは林の中に進んで行こう。
踏み跡は消えて、藪の薄い所を選んで進んで行く。今は冬だから歩くのは容易だが、夏の盛りには繁って歩けるコースではないと思うよ。
林道に出た。右に進むと、言いかえると、西に向かうと、道は下りの傾斜になっている。これは間違いだ。左へ進むべきなのだ、東へ向かうべきなのだ。
歩くうち、林道は分岐している。広幅の道は水平な道、狭い道が登りの道、ここは登りの道を選ぶべきだろう。
谷を隔てて谷向こうに高い山が見える。この段階では東天神か西天神か判別できなかった。結果を言います、あれは西天神です
林道の終点で、溜め池があった。
溜め池から先の道は、松の木にビニルテープが巻き付けてあって、こっちこっちと誘導している。
ここで見知らぬ道へ進む二番目の溜め池、双子の溜め池があるのだ。進む道は溜め池の背後の稜線を進むのだと思うよ。
稜線に登り、稜線と並行して昔の仕事道が残っているのが見つかった。昔々の道でもよく踏まれているから道は残っている。
何度かコブを越えて行くのですよ。ここで道が途絶えた。
倒木が常緑樹を巻き添えにして倒れ込み、右も左も密林状態で入り込む隙間がない。サカキとかソヨゴとか、幹の細いしなやかな木なんですよ。
完全に阻まれたので、これは仕方がない、大きく迂回して他から攻めて行こう。
だいぶ下に降りて、山肌の常緑樹が薄くなったあたりで斜面を登る。迂回したぶんだけ取り戻して元の尾根に戻る。
いつのまにか赤い測量杭があって、このまま進めばそれでええみたい。
分水嶺広島山稜会と看板があった。江の川水系と沼田川水系の分水嶺なのだ。
目の前に峰がそびえている。明らかにあれは西天神嶽と解ってくる。この周辺で西天神嶽以上に高い山はないからね。
タワに出て、そこは広場になっていた。天神嶽一帯の自然環境保全林の道に出たのだ
双子の池と出会うタイトルに掲げたバリハイとは、バリエーション・ハイキングの省略で、通常の道から外れたルートを歩くことです。
これからは、バリハイのカテゴリーから普通のハイキングに戻るのだよ。
地図の案内板があって、現在地は西天神嶽の西麓、ここにいるのだと判った。
遊歩道をたどって、西天神嶽の南麓を迂回して、稜線へと歩いて行く。
稜線に出て、ははぁ、この位置か、納得、納得、中天神嶽と西天神嶽を結ぶ、ほぼ水平の尾根の上にいるのだ。
西天神嶽はすぐで、三角点はほんの目の前なのだよ。
地形図の上では、三角点は一ヶ所しかなくて、そこを天神嶽としてあるが、一般には、ここを西天神嶽と呼んでいるのだよ。
広場からは岩場が突き出していて、岩の上からは、大土山、カンノキ山、鷹の巣山、板鍋山が見えていて、東天神嶽が谷間を隔てて見えている。
眼下には、双子の池が見えていて、あそこから藪を漕ぎながら登ったのだなぁ。
双子の池の下流には、阿弥陀堂前の池が見えている。谷の入口から登って来たのだ。
西天神嶽引き返して、吊尾根を渡って行く。見渡すと、峰の上に大きな岩があるのが見えている。
その峰を中天神嶽と呼んでいる。誰もが岩場に登ってみたくなるのだよ。
岩場の岩には忠孝と刻み込んである。時代の風潮といえ、なんともアナクロニズムそのものだよねぇ。
展望が効いて、眼下には送電線が延びているのが見える。南西方向から北東方向へ延びている。
虚空蔵山の麓、東広島市志和の新広島変電所から、新見市備中町の新岡山変電所へ、50万Vの超高圧送電線が連なっている。
これは幹線送電線で、関電・九電と連絡していて、日本全体の中枢ネットワークに組み込まれているのだよ。
山を下りて、降りたところに巨大な石地蔵がある
この山を信仰一色に開発したのは天龍夫妻なんだが、石の地蔵を設置したのは昭和59年のことのようだ。27年前のことだよ。最近のことだ。
さらに山を下りて、峠となる、安宿あすかに向かう分岐であり、東天神嶽への坂道が始まるのだよ。
ここが東天神嶽、頂上がここ、とはっきりした目印はないが、桟橋のように岩が突き出てている。三つの岩があって、三本の突き出しがあるのだ。
中天神嶽真ん中の岩から眺めると、邪魔する梢がないので、中天神嶽、西天神嶽、双子の池も見えていて、池から西天神嶽へのバリハイルートが見える。
さて、降りるかね。
安宿あすかへの分岐まで戻って、笹に覆われた道を進む。この道は来訪者が少ないようで草刈もしてない。
だいぶ降りたところで、広い道と細い道の分岐、広い道へ歩き始めたが、待て待て、登りの道で林道に出会ったよなぁ、この道はその林道ではなかろうか。
細い道を進むべきだろう。歩いているうち、天神道の看板があって、よかった、こっちの道を歩くのが正解だったのだ。
さっきの分岐に天神道の案内がないのはいかがなものか。
たぶんねぇ、林道は最近開発されたもので、標識のメンテが追いついていないのだろうよ。
ここだ、ここだ、ここからバリエーションルートの道に入って行ったのだ。ぐるっと大きく一回りしたのだよ。
阿弥陀堂の前の池まで戻り、天神道の参詣道を戻って、八幡神社まで帰って来た。
安宿あすか小学校跡、安宿あすか地区公民館まで帰ってきたよ。
バリハイルートとは言うもののね、天神嶽は浅い山だもの、道を失っても必ず麓には出られますよ。
東天神嶽極めて安全な冒険コースなんだがね、そこはそれなりにルートファインディングは必要なんですよ。
参考 2003年9月25日 広島県中央の天神嶽
    2005年1月25日 中天神嶽、西天神嶽、東天神
    2006年4月8日   中天神嶽、西天神嶽、東天神嶽2

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります



カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。
でも軌跡を示しています、高低を示す断面図も表示できます


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