2005年4月26日
しぇるぱ単独
山域:島根鳥取県境

さすがの展望、安田要害山

 

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長台寺の山門今、中国観音を巡っております。遠くまで出かけて、お寺だけで帰るのはもったいない、どこか山に寄って帰ろうよ。
島根県安来市の雲樹寺清水寺の参拝が終わったところです。安来市内でどこかええところがないものだろうか。
あった、県境に要害山という名前のすごい山がある、この山は、島根県では安田要害山、鳥取県では、新山要害山と呼ばれているのだそうな。
それぞれの麓の集落名を主張して止まない、今日は、島根県側を登るから、安田要害山で決まりだね。
清水寺から雲樹寺までもう一回引き返す、今日は何度もこのふたつの寺を行ったり来たりしているよ。
地図によると、おおむねこっちでええはずなんだが、あ、おばちゃんがいた、聞いてみよう。
この道を真っ直ぐどうたらこうたらで、長台寺という寺がなんたらかんたらで、看板が出てくるから間違いない、んだってさ。
タブノキが多く見えるたくさんしゃべってくれたんだが、もひとつ理解しにくかったな、間違いない、という太鼓判が何より安心なアドバイスだね。
おっと、長台寺前というバス停の標識がある、ここから入って行くのかな。すみませぇん、道をお尋ねしますが。
長台寺へ行くんですか。この道は狭いですよ。この先に広い道がある、角に看板があるから安心して進めばよろしいよ。
あぁそう、要害山へ登りんさるの。きつい道ですよ、気をつけて行きんさいよ。 はぁい、ありがとうございまぁす。
ほんとだ、長台寺の看板がある、誰の話しでも、キーポイントはこの看板のことだったんだな。
境内の前に駐車場がある、ここへ駐車させてもらおう。
福寿山長台寺、この寺は出雲札所20番で、高名な寺なんだそうだ。
低い場所での石地蔵山門をくぐって石段を進む、本堂の前に出て、これからどっちに行けばええのだろう。右に説明看板があるな。
寺の創建縁起が書いてあるが、はいはい、そういうことですか、と受け流してちょうどええよ。要害山に城があったと書いてある、尼子時代の城なんだね。
看板の後ろに石段があるからにはここから入るんだろうな。鳥居があって、権現の社がある、尼子時代の守将、福山氏を祀ってあるのだそうな。
ほほぅ、道は広い幅じゃないか。これなら、この先、草に埋もれて悩むことはなさそうだ。
森は巨木で埋まっていて、タブノキ(椨の木)が優先しているんだと思うよ。ほとんど純林に近いなぁ。
今、中国観音を巡っているんだが、浜田の多陀寺あたりで気がついた。日本海の海辺の山はどこも常緑樹の枝葉が盛り上がっている、それがタブノキ、タブノキがこの土地に合っているみたい。
高い場所での石地蔵道にはずっと石地蔵が続いている。四国八十八箇所のレプリカなんだよね。
巡ったシルシに、石地蔵に紙を貼って残してある。真ん中に、南無地蔵大菩薩、両脇に、○軒○○○居士、茂之83才、と名乗りがある。
戒名にある何々院とか何々院殿は知っているが、軒は始めてだな。極楽の不動産の権利書なんだそうだが、軒となると、掘っ立て小屋程度の物件でしかなさそうだね。
古い札には81才とある、古い札の上に、次々と札を貼っていくのがこの地の慣わしのようだよ。
さっき、道を聞いたおじさんがきつい道と言っていたが、自分で登って感じたものじゃないだろう。
巡礼はみんな年寄りだよねぇ。登った年寄りの話しではきつかった、そりゃそうさ、年寄りにはきついだろう、そのお話をそのまま繰り返したんだろうね。
稜線に出て、いったん道が下がって行く箇所がある。どうも、ここが巡礼のレベルが変わるポイントなんじゃないかな。
安田要害山から海が見えるここからはお札が赤い紙に変わるんですよ。同じ文句が書いてあっても、色が違う。赤い色に変わると、願いの深さがより増すように感じられるもんだね。
要害山の頂上はS字カーブの向こうに見える。いったん、道をちょっと下がってもう一度登って行くことになるね。
ここにも工事現場用のポータブルトイレを設置してある。運んでくるのに、さぞ大変だろうと思うのだが、山陰ではあちこちに普通にあるよな、あれは案外軽いのではなかろうか。
今まではタブノキの森の中だったが、頂上手前の稜線はむきだしで陽射しが暑い。
さぁ、頂上に到着したぞ。要害山だ、安田要害山だ、新山要害山だ。
山頂は伐採してあって展望がよく効くな。あれが米子の市街、弓ケ浜の半島が見える、日本海と中海を分けているのだな。
安来の市街地は判然としないね。松江の方向は木の枝が邪魔でよく判らない。
大山が真正面に見える振り向くと、おぅ、大山だ、正面に屹立して真向かいに見える。谷筋に雪の筋が見えるが、ほぼ雪は消えていると見たね。
なるほどなぁ、ここに尼子が城を作ったのもうなずける、どこまでもどこまでも展望が効くものね。見張りの城にはもってこいだね。
要害山が山陰の平野部にはあちこちにあるんですよ。脊梁山脈に毛無山がいっぱいあるのと同様のことだね。
いくさでは要害なんだろうが、城が破却されたあとは、地蔵が据えられて、四国八十八箇所巡りの気分を味わうためのものに変わってしまったよ。
あっという間に登れてしまった、さっさと降りて、帰るとしようか。
しまったな、振り返り振り返りしながら山を確認しとくんだったな。うかうかしていたので、山に溶け込んでしまって、どれが安田要害山か区別がつかなくなってしまったぞ。

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


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