県境、広島、島根、鳥取、岡山、ひとまわり

08年9月17日

西南隅から始めて時計周りに一周しています
でも軌跡を示しています、高低を示す断面図も表示できます
自転車の長距離ツーリングとはどんなものなんだろう。
今までは、朝出ても、昼食時には帰ってくる、2時間3時間程度の自転車だったものね、どんなものか期待が膨らみます。
広島県は北東部で島根県、鳥取県、岡山県と境界を接している。ぐるっと四県を踏破したらどんなもんだろう。
道後山を中心に、もれなく四つの県を通過しよう、こんな企画なんですよ。
なるべく小さな円を描きたいね。図上演習でコースが固まった。計画を実際に行動してみようじゃないか。
帰りには疲れているだろうから、坂道を登るのは勘弁してほしいね。
ちゅうことは、出発は備後落合駅の周辺ということになるね。最低分岐点はここしかない。
ということで、備後落合駅に一番近い駐車場、冬季にはチェーン取り付け場に車を止めよう。
ここから歩き出すのだ。
ところでね、最初にお断りしておくが、上の地形図が見慣れない姿でしょ。
範囲が広範囲すぎて、今までの20万図ではカバーしきれないのですよ。
代わりに80万図の電子国土の地図を使っているのだが、出来損ないのように見えてても、これでも国土地理院の地図、概観を眺めるにはこれしかないのですよ。ほんとはわたしも抵抗があるのだがね。
まず、北の島根県境を目指す。すぐに道は分岐してこの道は国道314号線、比婆山県民の森の分岐を横目にそのまま進んで行く。
木次線と並行に進んでいるのですよ。油木と三井野原の間でディーゼルカーに出会う。運行の本数が少ないので、出会うことすらなかなかないのにね、今日はラッキー。
三井野原に入る手前に県境がある。分水嶺の手前なので、まだ広島県側かと錯覚するが、ここはもう島根県側なのだ。
トンネルを越えると、一挙に谷底へむかって橋が螺旋を描いて降りて行く。奥出雲おろちループなのだ。
出雲横田の町に入って、日南・多里への標識に従う。
出雲横田の街はしっとりした街で、そういえば、この町はそろばん製造の町だったなぁ。
出雲横田、この町は正しくは奥出雲町、この先の峠が県境で島根県・鳥取県の境界です。鳥取県の町は日南町。
ここはそんなに苦しい峠ではなかったよなぁ。らくらくと越えられた。
坂道を下れば、船通山への登山口、うんうん、ここは覚えてる。船通山へは島根県側からは長いけど鳥取県側からなら短い距離で登れるんだよ。
谷が開けて、そこは多里、ここが岡山県への分岐なんですよ。
この先の峠への道が苦しかった。あとで地図をしみじみと眺めると、道後山と稲積山に挟まれた峠なんだねぇ。
必死で自転車を漕ぎ漕ぎ登ったもんだよ。道後山がどれとは見定められないが、稲積山は出立しゅったて展望台から目の前だよ。
峠を越えて、下って行く。あとでGPSの断面図を見ると、この峠が設定コースの最高地点なんだねぇ。
そうだろう、思い切り苦しかったのだから。汗を拭くからと、自転車を止める、ブユを叩き潰すからと、自転車を止める。
なんかかんか理由を付けてサドルから降りないと体がもたないよ。
下り坂になると、谷をこのまま降りてはいけない。途中で岡山県へ向かって分岐しなければならない。
県境はさぞかしきつい峠なんだろうと覚悟していたが、あれれ、低い峠で拍子抜けしてしまうね。
脊梁山脈を抜けるのに、こんなに簡単に越えられるとは予想外だった。
この先、最短の道を行こうと、神郷第一スキー場への道を進む。この道は県道なんですよ、県道109号線。
この道が、けっこう坂道なんだよね。立ち漕ぎ立ち漕ぎでがんばるんだが、あかん、ちから尽きた。
もう午後の4時を過ぎた時刻だ。朝方なら、昼食後なら、まだパワーもあるが、もうよれよれだもの、勘弁してちょうだい。降りて自転車を押して歩くのだが、そこにメクジラ立てないでね。
道は下りになって、広島県東城を指す分岐に差し掛かった。ここを曲がるのだよ。これが最短の道なんだよ。
道が崩れて工事現場になっている。5時を過ぎたから工事の関係者は帰っている。通り抜けよう。
日も暮れてきたよ。自転車を押しながら県境の峠に差し掛かる。
この先は大一商店の所有林、このあたりの事情は「古蘇山、東城、吉野山林王?の山」に詳しいから、読んでみてね。
峠のてっぺんからからは自転車のライトを灯さなければ進めない。
ぼんやりと薄い光だが、これを頼りに漕いでいかなきゃね。
国道に出て、本来は歩道を走るべきなんだろうが、歩道は暗くてデコボコでいけない、車道を走ろうよ。白線がガイドラインになって走りやすいもの。
やっと駐車場まで戻ったぞ。
こんなに暗くなるとは思ってもみなかった。ちょっと安易にコース設定したなぁ。反省。
地図上で何キロと把握したうえで、経験で自分の平均時速はわかっている、割り算して、所要時間何時間と見積もるべきだったのだ。
実際は、97キロ、11時間、食事時以外はずっと自転車のサドルに座っていた。いやいや、ほんとは押して歩いた時間があるのだが、それはなんぼか、こいつは把握しようもないね。
家に帰ったすぐは、きんたまのふくろがこすれて痛ぁい、尻の毛がりがかかって絡み合って痛い痛いと難儀したが、夜が明けると痛みは消えた。そうなのか、そんなに続くもんじゃないのだね。
100キロ近くを自転車で漕いで走ったが、足に疲労は出ていない。やれるじゃないか。ちょっと自信が湧いてきたよ。
四つの県境を越えてみよう、というこの企画、面白いかと聞かれると、苦しいほうが多くて、もひとつだなぁ。オススメしない。
やっぱり、峠はせいぜい二つまでだね。四つも峠があると、最後は体力を出し尽くしてよれよれになってしまうよね。
備後落合の駐車場、左は島根県への道、右は鳥取県へ 木次線を走るディーゼルカー
ここが広島県島根県の県境、この先は三井野原 三井野原から出雲坂根の谷へ、奥出雲おろちループ
島根県と鳥取県の県境、この先は日南町 出立Pから稲積山を、道後山が近いので峠が高い
日南町の町内の峠、ここがコース最高地点だった 鳥取県と岡山県の県境、拍子抜けするほど峠が低い
岡山県から広島県への分岐、この道が一番近道 岡山県と広島県の県境、日が暮れて真っ暗になった
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