渡船を二回重ねて、松永湾一周

11年3月23日

福山市松永から尾道市浦崎、渡しで向島、渡しで尾道、松永へ
でも軌跡を示しています、高低を示す断面図も表示できます
尾道から松永湾の半分ほどを自転車で漕ぎ、その南の福山市沼隈町内海町の田島、横島を自転車で走りました。
鞆には二度ほど自転車を走らせている、「福山の鞆・沼隈を周回」、「福山の鞆の浦とグリーンライン」、この区域は馴染みが深い。
集中的に踏破するなら、近所で空白なところを探してみよう。あった。松永湾が一周できる。二回ほど海を渡るのだが、そうすれば一周できる。
尾道インターから尾道市内を経由せずに、直接松永に向って、ええと、どこに車を止めておこうか。
ナフコが開店していたので、広い駐車場の片隅を拝借しよう。ごめん、かんにん。止めさせてね。
県道47号線を進むのだが、この道は産業道路で、大型トラックが連なって走っていて、怖い、怖い。
ある交差点でピンときた、ここではないか。電柱に389号線の標示がある。ここで大動脈から離れるのだ。
言っときますがね、この交差点、信号もありません、方向案内もありません。ドライブマップと比較して、ここで曲がるべきだろうと判断するわけです。
しばらく進むと、尾道市の看板がある。ここは海を越えた飛び地なんですよ。
沼隈郡浦崎村が尾道と合併したのは1957年、55年前だからけっこう早い時期だよね。
陸続きの隣りと合併せずに、海の向こうの尾道を選んだとは、尾道とはそうとう深い関係、親近感があったのだろうね。
道がよく判らないので、戸崎フェリー乗り場、この案内看板を頼りにする。ポイント毎に案内があるから、それに従えばええ。
ちょっとした峠を越えて、下り坂からは海が見える。松永湾を南から眺めているのだ。
ここは串の浜、そんな地名がどうして判るの、ごみ集積所に小字・地積の名前が書いてあるから、それと判るのだよ。
浦崎とは島ではないのだね、名前の通り、岬です。陸に近い団子と海に突き出した団子、ふたつの団子が串刺しになっているのだね。
その二つの団子の間に水路があるのですよ。川とも言えない、非常に狭くて、溝の状態の水路なんですよ。
今は干潮だからはっきりしないが、満潮時には海水はひたひたと押し寄せて、たぷたぷの水路になるのだろうね。
地図には満越の瀬戸の名前があるが、この水路の名前だと思うよ。
海側の団子を進むと、対岸には造船所が見えている。尾道、山波町の尾道造船だ。
坂道を下ると、道の終点で、桟橋に鉄橋のタラップが渡してある。ここが戸崎のフェリー乗り場なのだ。
対岸の向島の港が歌、目と鼻ほども近いので、桟橋にいると即座に迎えに来てくれるのだ。
ダイヤなどは、ないのだそうな。客がいれば運ぶ、そういうシステムなんだそうな。
わたしひとりを運んで運賃が200円、大人料金が170円、自転車に乗っていたら200円なのだそうな。すると、自転車料金は30円ちゅうわけだね。
船の燃料を焚いて、200円の売り上げ、これじゃぁ赤字だよねぇ。明らかに経費倒れだと心配になるね。
歌の埠頭からどっちへ進もう。
居合わせたひとに聞いたのだが、案内が詳しすぎる、ズバリ、あっち、こう教えてくれれば一番ええのだがね。
どうやら間違えた。教えてくれた方向と反対の方へ向かったらしい。
間違えてもなんとかなるもんだよ。それなら中央突破、山を登ってその向こうに進めば、島の反対側に抜け出せるはずだ。抜け出せました。
大きな街道に沿って進んで、しまなみ海道の下を潜って、川というのか掘り割りというのか、堤防に沿って進んで行けばええ。
水路の出口が渡船乗り場で、この渡船は尾道渡船と言うのだそうな。
渡船は休むことなく行ったり来たりで、料金は大人100円、自転車と一緒なら110円、なんとも申し訳ないような料金だね。
向島(兼吉)、尾道(土堂)の間の渡船なんだが、向島と尾道の間には、全部で4本の渡船があるのだそうな。
尾道駅前から渡って、向島の陸地深くに運河が掘り込まれている、その渡船には乗ったことがあるから、これで2本の渡船に乗ったわけだよ。
土堂というと千光寺の麓で、ここは国道沿いに行かずに海岸沿いの道を進んで行く。
尾道市役所の前を通り過ぎ、尾道大橋が近づいてくる。
手前の橋が新尾道大橋、しまなみ海道、奥の橋が尾道大橋、県道で有料道路になっているのだよ。
ここから先は山波町、交通頻繁なので自転車は歩道を進むしかない。その歩道が狭いので、おっとっと、通りにくいのなんの。
尾道造船の前を通って、道から見えているドックの船と浦崎から見た船とがぴたり一致して、ははぁ、浦崎からは尾道造船の方向はこっちだったのか、と納得する。
国道は線路を跨いで坂道を登って行くが、そっちへは向かいません。ベイタウン尾道の方向へ進んで行く。
ベイタウン尾道とは、物流基地、卸センターなんですよ。埋立地で東尾道の地名をもらっている。
東尾道から陸側の町名が、東新涯しんがい、西新涯しんがい、新しいひがしのはて、にしのはて、本来、ここで埋め立ては終わる予定だったのだよ。
はての先の埋め立てだから、新々涯と命名するのも気が進まず、東尾道という平凡な名前を与えたのだろうね。
埋立地の先に橋があって、松永みなと大橋、橋の手前が尾道と福山の境界だが、なんにも境界の看板は設置してない。
標識では、松永の南に延びた埋立地の先に松永港があるとなっている。埋立地の突端に行ってみよう。
埋立地の突端に行くのはねぇ、浦崎の全貌を眺めるため、戸崎と歌の海峡・瀬戸を眺めるため。
帰ってから、カシミールで確認したところでは、海峡・瀬戸のその向こうに見える島は因島らしい。伸び上っている山は、奥山(観音山)だと思うよ。
埋立地を付け根まで戻って、貯木場水面の先に浦崎を眺める。浦崎の後ろの山は、横島の王城、田島の高山だと思う。
そのふたつの山、登れる道があるかどうか、一度調べてみなきゃならないね。
さぁ、ナフコの駐車場まで戻ってきたぞ。案外、短時間で一周できた。もっと時間がかかるだろうと覚悟していたのに。
ナフコ松永店の駐車場 県道47号線から県道389号線へ
尾道市境界、海を隔てて尾道の飛び地がある 松永湾、船舶クレーンは尾道造船
戸崎⇔歌 渡船 しまなみ海道
尾道渡船 尾道市役所
手前、新尾道大橋(しまなみ海道)、奥、尾道大橋(県道) 松永みなと大橋
松永港から戸崎・歌の瀬戸を 松永貯木場(福山市)、向こうは浦崎(尾道市)
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