2008年5月21日
しぇるぱ単独
山域:広島県府中市

岩海、ぬすっと岩、北からの岳山

 

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水永バス停の登山道案内府中市の岳山ですがね、ガイドブックにある東からの道も行った、西からの道も行った、南から抜けて戻る道も行った。
岳山へ通う道々、ここにも登山道の案内があるなぁ、とチェックしていたポイントがあるんですよ。
今日はこの道を歩いてみよう。
上下の町から府中への県道を進みます。峠のような状態で、今までの平坦な道がここから一気に坂道になって下って行く道になります。
バス停が水永、駐車場のスペースもあって、そこに登山口の案内がある。地図の看板もあって、眺めてコースをイメージしておこうぜ。
駐車場の反対側に永遠愛という店があって、トワエと振り仮名が振ってある。うどんの旗が出ている、UCCの看板もある。位置を見当付ける目印がこれだよ。
いま考えると、あれは喫茶店の駐車場だったんだ。営業を休んでいたので、無断で止めても文句を言わなかったのだ。
駐車場から進むと平山古墳と案内があるが、まぁ、それはええとして、そのまま進んで、山の麓の民家へ進むように、案内標識がある、岳山登山道。
このまま進むと民家の庭に入ってしまう、いいえ、心配ない、山裾に沿いながら林道が伸びている。
集落近くは舗装されているが、すぐに地道の林道となる。地道の林道を歩くのもちょっとだけ、林道から分かれて山道に入って行く。
伐採地と林道草を
かぶっていない道なので、人は通っているのだな、現役の道だよ。
ここで谷を渡る。鉄橋は鉄橋なのだが、簡単な工作物で、アングルに鉄板を溶接した手製のものだよ。もちろん、充分な強度を備えていますとも。
さっきの鉄橋は支谷を渡ったんだね、今は、本谷に沿って遡上している。谷の対岸に道があるよ。向こうの道のほうが幅広のように見えるね。
本谷を渡って、今度は木橋、木橋に土をかぶせて土橋になっているのだよ。対岸に渡って林道に出た。
曲がる角々、見通す先には、岳山登山道の案内看板がある。念入りの親切と言おうか、過剰なお世話と言おうか。
林道はトラックがじゅうぶん走れる道、タイヤの跡がないので、ここんとこ休眠しているような気配だね。
向こうに伐採地が見える。伐採地を詰めて行って、ぅん、止まれぇ、ちょっとここは考えなきゃね。
このまま伐採地をたどるのだろうか。林道をそのまま歩いて行くのだろうか。分岐点なのに案内看板がないので戸惑ってしまう。
わからん時には、斥候・スカウティング、荷物を分岐点に置いて林道を歩いてみる。はるか奥まで歩いて案内看板があった。この道だ。
戻って、念のため、伐採地の谷を詰めてみよう。伐採作業の道は途中で消えてしまった。この道ではないと納得した。
林道終点もともと、岳山登山道と案内看板を設置したのは何年も前のことだったのだろうと思うよ。
その後、伐採が始まったのだ。伐採されて裸地になったので、いかにも分岐点のように見えるのだ。案内看板を設置したひとが悪いのじゃないよ。
林道を歩いて行くと、途中、谷の水が林道を洗う箇所がある。このままでは、水流で道が掘られてしまうので、丸太を敷き詰めムシロで覆ってある。
温泉かけながし、ここでは、谷水かけながし、このフレーズにあまり意味はないのだよ、ただ、言葉で遊んでみたかっただけ。
林道の傾斜は増して、ぐんぐんと登りつめて行く。
おや、林道の終点のようだよ。ここからは山道を歩いて行くことになる。案内看板があるから、方向を迷うことはない。
ここから先の案内看板は文字がなくなった、矢印のマークだけになった。
ここで大きく迂回する。尾根が突き出しているので、突き出したカタチそのままをなぞって、折れて曲がって、次の山腹を渡って行く。
出たぁ、谷一面の伐採地だ。
伐採地のまんま、伐採地の頭に向かうのだろうと思ったが、違った、伐採地の途中で折れ曲がって森の中へ入って行くのだった。
伐採地は岩海森の中を抜けて、ふたたび伐採地、伐採地があまりに広すぎて、どう動いてええのかわからない。
広い空間に小さな矢印が立ててある。矢印の向こうを透かして次の矢印を探せばばええのだ。誘導に従って、次々とポイントを移動して行けばええ。
伐採後のここには案内看板を立ててあるのに、下の伐採地に看板がないのは片手落ちじゃないか。
念入りの親切、過剰なお世話があそこだけ歯抜けになっているのだよ。
さっきは納得したように言葉をまとめたが、ほんとは物申したいよ。あそこでは、ほんま、悩んだんだから。
伐採地には植林の苗が植えてあるのですよ。植えてから、最初の数年は草刈をする。
今は草刈の効果があって、草の背丈が低いが、苗の背丈が草よりも越えると、もう草刈はしないのだよ。
そこでお願いがあるのだが、ここを通る人は、イバラなどの若芽は通りながら踏み潰して歩いていただきたい。
成長したイバラは手に負えないが、若芽の時期なら踏めば簡単に潰れてしまうからね。
何を言うのだ、自然を破壊するのは反対だ、必ずこんな反論があることでしょうね。
ぬすっと岩あなたの登山靴はどこを踏んでもインパクトを与えるのです。どうせインパクトを与えるのなら、イバラに集中してインパクトを与えてくださいな。
もともとこのコースはマイナーで、そんなに人数が入るとは思えない。今、イバラを退治しとかないと、来年に歩くひとが難儀するからね。
伐採地から森の中を眺めると、梢に覆われて大きな岩が見えている。
そうです、これがぬすっと岩なんです。森の中に入ると、ぬすっと岩の付け根のところに出た。
岩屋の中に入って、チョックストーンに感嘆してもええ、岩天井を眺めて、今地震で揺れないことを願ってもええ。
始めてぬすっと岩に来たとき、大変な距離を歩いて谷底に降りたように思ったもんだよ。
何度か訪問しているから、そんなに時間がかかるもんじゃないことは判っている。ほら、すぐに稜線に出たよ。
ここから岳山の頂上までは目と鼻の距離、そんなに時間のかかるもんじゃないよ。
はい、ここが岳山頂上、三角点。ただね、道端の休憩場としか見えないんだよね。山頂の風格がありません。雰囲気に欠けるのだよね。
梢が成長して、見える範囲が狭まってきている。以前は麓の集落などが見えたものなんだがね。
岳山三角点見晴らし場を求めてもっと先に行こう。
次の分岐で前山に向かおう。はい、ここが展望台、ここから前山の先端が見える。
この先、前山まで行っても何も見えないものね。止めた、ここから引き返そう。
引き返して、岳山三角点、ぬすっと岩分岐、ここからどうしよう。来た道をそのまま帰るかい。
ちょこっと冒険してみないかい。はさん箱岩からウェルカム岩、そこから未知の稜線に行ってみるのはどうだろ。
稜線から下を見れば、ぬすっと岩からの伐採地が見える。点々と岩が斜面に転がっていて、その様子が島々のようだ、岩海だなぁ、と見立てているのだね。
数年前、見る前に想像していたのはね、岩海とは、大量の岩が重畳と重なって連なって、波が打ち寄せるように盛り上がっている、そんな姿を思い描いていたのですよ。
ほら、大海の磯もとどろに寄する波割れて砕けて裂けて散るかも(源実朝)、そんなイメージを描いていたんですよ。
違った、気抜けしたよ。動的な形容ではないのだ、静的な形容なのだ。瀬戸内の海の島々の姿に見立てたとは予想外だったな。
岩海というより、草原の羊と言ったほうが似合っていると思うがどうだろうね。
ウェルカム岩から未知の尾根へはさん箱岩、ここからちょっとでウェルカム岩、岩の陰に小学校のウェルカム標識があるのですよ。
いつのまにか、ネットの表現では、この岩をウェルカム岩というのが当たり前になってしまった。最初は呼び名など無かったのにね。
ガイドブックでは反転して右の谷へ向かうもんです。そうじゃない、尾根そのままを進もうとしているのですよ。
道はある。測量杭があって、地質調査株式会社のマークが打ち込んである。尾根道、マークをたどればええ。
道がええのはここまで、測量杭は右の山腹へ降りて行っている。ここから先は踏み跡があるような、その踏み跡は獣の踏み跡かもしれないような。
丹念に稜線を歩こうぜ。障害物があって迂回しなきゃならなくても、必ずもとの稜線の中心に戻ろうぜ。
何度も岩場があって、急激な激下りを降りていかなきゃならない。
間違って左右の山腹へコースアウトしないように戒めながら、なおかつ、楽なコースを選ぶように足取りに注意しなきゃならない。
そのような道のコースで不安はないか、当然の質問です。お答えします。
GPSを見ながら歩いていました。登った道と平行に歩いていると判っているし、この先で合流するのが予想できるので、平静に歩いていました。
岩場が続く難路磁石と地形図だけで歩くとしたら、どこを歩いているか見当もつかなくなって、パニックになっていたかもしれません。
なんとかなるだろう、歩いてみよう、あなたがそう考えるなら自己責任、奨めはしません、それでも敢えて、というひとだけ行って下さい。
だんだんと、伐採地が近づいてくる。あそこへ降りれば、もう稜線歩きはしなくてもすむ。
やっと抜け出た
伐採地の様子を眺めるに、ここは見たことがあるぞ、伐採地を進むか林道を進むか、迷ったところじゃないか。
伐採地の作業道を歩いて、道が消えたから引き返したのだが、その消えた先へ抜け出てきたのだ。
やれやれ、やっと林道まで戻ってきた。やっぱりちゃんとした道はええなぁ。
ほっこりと油断したせいか、谷向こうへの山道の分岐を行き過ぎてしまった。分岐点に特徴がないから、戻りの道は要注意だね。
ま、ええか。このまま林道を歩けばどこに出るのだろう。
谷沿いに歩いて、土木の会社の資材置き場のようなところに出たぞ。橋があって、橋に名前が書いてなくて、なんちゅう名前かわからない。
伐採地へ出た石地蔵の長屋がある。一軒家のが乳地蔵、長屋のが八十八ヶ所地蔵と言うんだそうな。
あとは県道をぽくぽく歩いて登る。駐車したところは峠の上だ、坂道が始まる先端のところだ。せっせせっせと歩くしかないさ。
さぁて、戻ったぞ。
この、水永からのコース、変化があって面白い。とりわけ、伐採地でどう歩くかコース取りを考えるところなど、他では類例がないね。

参考
2003年3月23日 備後の岳山、巨石、怪石
2004年2月20日  備後の岳山、西からは人気薄
2006年12月19日  備後の岳山、前山を経て一周
2007年1月4日  備後の岳山、前山を経て一周2

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


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