2007年2月13日
しぇるぱ単独
山域:島根県飯南町

女亀山、県境尾根を赤名峠へ

 

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舗装路から地道へ宿題を忘れていたのを思い出したぞ。
ほら、去年の5月4日、山頂で小学生の子供連れの家族に出会った。彼らは赤名峠から歩いて来たと言っていた。
まだ雪があるということで、全員長靴を履いていた。楽ぅな道ですよ、と教えてくれた。小学校の子供を連れて来ているんだもの、歩き易い道なんだろうな。ということで、追っかけ歩きを次の宿題にしようと決めたわけです。
そこで直ぐに6月27日、赤名峠から歩いてみたんですよ。ところが、その道はアサヒビールの社有林の管理道で、山麓をうねうねと辿るばっかりで、違った、この道じゃない、と宿題の回答としては落第でした。
宿題はそのままになっている、思い出したからには解決しなきゃならないだろう。
島根県の県境が赤名トンネル、トンネルを越えて、ドライブインがあって、その次の道をたんぼのほうへ曲がって入ります。
鈩谷たたらだに集落に入って、ここでひとの姿を見た、様子を聞いてみよう。
これが連続大階段女亀山の頂上から立派な道が県境沿いにあるんですよ。あの道はどこへ抜けているんでしょうね。
いやぁ、道なんぞありゃぁせんよぉ。そうよのぉ、何年か前に山林の地籍調査をやった。あるとすりゃぁ、その時、切り開きしたんかのぉ。
県境は、あの
ソネおねにあってのぉ、今見えるソネおねとその向こうのソネおねで、口じゃぁいたしいいいにくいのぉ、ソネおねが重なりあっとるけぇ、迷わんように気ぃつけんさいよ。
そうなんですか。車は引き返すことにします。歩き通して抜ければ赤名峠なので、峠の近くに車を駐車することにします。
赤名トンネルの出口の下あたりに車を止めよう。ここのカーブで道が膨らんでいるな、ここにしよう。
ぽくぽく歩いて、
鈩谷たたらだに集落、続いて甲亀山の集落、と言っても、たった一軒の集落なんだ。ここが最終民家なんだよね。
すぐに舗装は切れて、地道になってくる。下に一覧表を置いてます、何度も女亀山に登っているが、島根県側から登ったのは最初だけなんですよ。
’03年に登った当時は、雨でえぐれて溝だらけの林道だったんですよ。それに懲りて、島根県から登るのは避けていたんです。
稜線はブナ林今は道に砕石が敷かれて立派になったなぁ。でも、この先に駐車するスペースは無いよ、そこは回転場所だよ。
鈩谷たたらだに集落か、その手前で、駐車する場所を探しといたほうがええよ。
町有林資材庫という建物がある。ここは避難小屋には使えない、鍵がかかっているものね。軒下の雨宿りにしか使えないね。
分岐になった。右へ行くと三国山、三国山に登ってもええが、達成感は味わえないよ。笹尾根の合流点で、笹と植林に埋もれていて、座る場所もない山だよ。
この分岐は真っ直ぐに進む。すぐに、回転スペースがあって林道は終わる。ここから山道となります。
本来、二月のこの時期なら谷は雪に埋まっているはずなんですよ。無い、さっぱり無い。ちょこちょこっと申し訳程度にしか残っていない。
靴跡が見える、靴底パターンからして二人だね。こないだの三連休に登って下りたものだろうな。
さぁ、ここだ。見上げれば梯子段のような階段の連続なんですよ。登り切ったら稜線だよ。
女亀山頂上階段の途中からブナの森が始まる。稜線だけでもブナ林が残ったのは、女亀山神社のおかげだよ。神の領域まで伐採しては具合が悪いものね。
岩場があるのがアクセント、こんな風に、稜線の所々に変化あるものをばらまいておいてほしいよね。
広島県側の作木へ下りる分岐があるが、テープなどのマークはない。だれもマークしないのは、以心伝心、無闇な誘導は止めておこうよ、と意識が共通しているからなのかな。
振り返ると、三国山、わたしは三国山のコレクションをしているから登ったんですよ。なぁに、
しゃっちきり無理して登るほどのもんじゃない。
頂上は近い。頂上の広島県側に女亀山神社の祠、作木側の中腹に鳥居があって、そこから遥拝できるようになっています。
頂上は広場で三角点、毎回、ここで記念写真を撮っているなぁ、今日も撮っとくか、はい、チーズ。
頂上から見えるのは、島根県の赤名の集落、広島県の作木、布野の集落、どの集落が、奥の奥まで住居を進出しているかというと、作木が一番、赤名が二番、布野が三番。
作木の集落名が岡三淵、しぇるぱ説では、岡三淵は狼縁、狼のテリトリーぎりぎりまで進出し過ぎて、狼と遭遇したことがあった、その名を集落名に残す、のじゃなかろうか。
琴引山から大万木山さて、問題の県境尾根、大きな道が東北に伸びている。切れ目があって、展望が広がる。琴引山、草ノ城山、大万木山、位置をずらすと、指谷山、指谷奥の山が見える。
広島県側では布野冠山が見えるのだが、ブナの梢が邪魔をして写真には撮りにくい。
どんどん下りて行って、あれぇ、道が消えてしまった。
頂上から展望を求めて、ひとが右往左往する、重なる踏み込みインパクトで、道になった、剥げ地になった、ということなのかしら。
どこまで道が続いているか、という宿題は解決したよ。ここまでが道。宿題とは別に、県境をこのまま歩いて見たい、この先、どうなっているかに興味があるね。
稜線を忠実に歩けばなんとかなるだろう。踏み跡がある、物好きはわたしだけじゃなかったぞ、ちゃんと先人がいるのだ。
樹にテープが巻きつけてある。こんな目印を見るとほっとするなぁ。ダイジョウブ、OK、と勇気が湧いてくる。
アサヒビールの杭がある。うんうん、広島県側斜面はアサヒビールの所有地というのは知っている。島根県側は違うようで、境界の杭を打っているのだろうな。
布野冠山布野側に展望が広がるところに出た。
谷向こうに単独の家屋が見えているが、住居とは思えないな。山小屋、作業小屋なんだろうな。布野冠山が正面に見えている。布野の中心はその麓にあるのだ。
尾根を忠実にたどるべし、そりゃそうだがね、複合した尾根なんですよ、見極めながら、この尾根からあの尾根へと乗り移らなきゃならない。
朝、おじいさんが言っていたのはこのことだな。
今見える
ソネおねとその向こうのソネおねで、口じゃぁいたしいいいにくいのぉ、ソネおねが重なりあっとるけぇ、迷わんように気ぃつけんさいよ。
うん、ほんま
いたしいいいにくいわい、うっかりして乗り移りを間違えて、方向を変えて本線へ戻ることが何度もあった。
地図を読むだけでは、この尾根の乗り移りは難しいと思うよ。わたしはGPSを持っている、GPSの画面に県境のラインが出ているから、それを辿っているのですよ。
下にアサヒビール管理道時折、杭が出現する、筆界基準、国土調査、おじいさんが言っていたように、数年前、地籍調査をやったのだな。
その時、切り開きはしたのだろうさ、あれから数年、切り開きは埋もれてしまった、ということなんだろうね。
その杭が見つかる、というのが大いに励みになるね、間違ってないぞ、これでええぞ、見つける度に太鼓判をもらったような気分になるね。
時々、シャクナゲが枝を広げている。こいつが迷惑なんですよ、横に広がる癖がある、通せんぼして邪魔なんだよ、踏んで通るぞ。
下に作業道があるのが見える。アサヒビールの植林の作業道に一番接近した箇所だよ。
前に作業道をたどった時、稜線まで駆け上って確認したことがある。その時は、これが道とは思いもしなかった。
その通りです。これは道ではない。
異常はないかとアサヒビールの作業者管理者がたまにパトロールしたり、物好きな登山者がやってきたり、こんな状態では、客観的には道とは呼べないと思うよ。
赤名峠県境標識されど、道なんだよね。踏み跡が怪しいところがあっても、だれもが集中するところがある、そんなところは立派に道になっております。
自動車の音が聞こえてきた。赤名峠は近いのじゃないかい。
下が切り開きになっている、道路が見下ろせる。急な斜面を下っていく。着いたぁ。ここが赤名峠、県境を忠実に歩き通したぞ。
去年の5月に出会った親子、楽ぅな道、とはどの口が言うんじゃい、よくまぁ、あの道を小学生連れで歩いたもんだよ。
教訓、無闇にひとの言葉を信じるな、誇張もあれば、見栄を張ることもある、言葉の裏を吟味しなきゃならないね。
この道路は、赤名トンネルが出来る前は本街道だったんですがね、今は県道ですらない、落ちぶれたもんだよ。
国道との合流点ははるか彼方なんですよ。このまま素直に道を歩いていてはどうにもならない。どこかでショートカットしなければ。
ここが良さそう、トンネル出口の方向へ進んで行く道がある。
ありゃ、トンネル出口付近で道が消えてしまった。斜面に登ろう、山の斜面を突っ切っていこう。
植林の中なので簡単に歩くことが出来た。さぁ、出たぞ、赤名トンネル島根県側出入口。
赤名トンネルこのまま国道に沿って歩いていくべきか、駐車場所からは離れて行くなぁ、下にたんぼが見える、そっちへ道を変えて行こうか。
やぁ、これは失敗、湿地帯へ向かっている、山肌に取り付いて、大きく迂回しながら下りて行かねばなるまいて。
どうにかたんぼの道まで下りて来たぞ。ここから車を駐車したところへはほんのわずか、言うなれば、どんぴしゃりで戻った、ということですよ。
それは不毛な自慢、どうにか辿りついたのがほんとのところだね。
さて、このコース、オススメするか、どうするか、県境を極めたいとか、女亀山の全部を知りたいとか、意地でも歩いてやるという、そういうひとでないと向かないと思うよ。
これで女亀山の大概のコースは歩いた。宿題も解いたことだし、女亀山はしばらくちょっと横へ置いておこう。

中国、雲南、女亀山(めんがめさん) 2003年9月11日
広島県側から女亀山(めんがめやま) 2005年4月7日
出雲、石見、備後の国境、三国山 2005年4月29日
広島県側から女亀山(めんがめやま)2 2006年5月4日
赤名峠からアサヒビール社有林 2006年6月27日

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


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