2007年12月5日
しぇるぱ単独
山域:香港

香港ハイキング、獅子山ライオンロック

 

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ビルの頭上にライオンの横顔香港の山で、もうひとつ登りたい山があるんですよ。
九龍と新界を分ける峰だと言うんですがね、九龍から馬鞍山に向かうのに、バスや車だったらトンネルを通る、そのトンネルの上に
獅子山ライオンロックがあると教わりました。
あれがそう、あれ、と教えてもらっても、どれ?あれ?それ?判ったような顔をしているが、どこに獅子の岩などあったんだろう、わたしひとりだけ気分は置き去りにされたまま、トンネルに入ってしまいました。
九龍からはどこからでも見える、
獅子山ライオンロックが九龍の顔なんです。
そう聞かされてはいたんだが、見るたびいつでも、スモッグが濃くて、九龍から見えているのか、隠れているのか、判断がつかないよ。
これは近くに寄って見なくちゃ納まらない。今度の山は
獅子山ライオンロックに登ることにしよう。
今度の地下鉄は簡単だよ。
黄大仙の門宿泊地が
油麻地ヨマティ、ここから地下鉄MTRに乗って、乗り換えなしで、黄大仙ウォンタイシンで下りればよろしい。
駅を出ると、派手な寺院があります。道教の寺院で、香港で最も願い事の叶う、占いが一番よく当る寺院なのだそうな。
もともとは中国本土にあった寺で、宗教を禁止されたので、引っ越して、ここに建て直したものなのだそうな。
道教では、金儲けの神様=関帝廟、航海安全の神様=天后廟、これに大別されるのだが、ここの寺はどっちかよく判らなかった。
長くて太い線香をあげて、膝まずいて祈る善男善女でごったかえしている。なりふり構わず、一心不乱に拝んでいるからすごいよ。
経堂の前で、お百度参りなのか、庭の噴水の周囲をぐるぐると回っているおばちゃんたちもいる。
思い出すと、生駒の石切神社も凄かったなぁ。
たまたま
一日ついたち参りの日だったのか、群集が太い輪になってぐるぐる回っている、砂煙を掻き立てて、どっどっどっと足音を轟かせてのお百度だったよ。
怖い、怖い、他人が立ち入る余地はないね。いやぁ、宗教に熱を入れると凄いことになるなぁ。
黄大仙の本堂先に頂上のライオンの横顔を紹介しときますね。
登るときには、山の手前に集合住宅のビルが建ち並んでいて、それが邪魔で、山の姿など眼に入らなかった。
山を下りてから、振り向いて、やっと気が付いたのだが、黄大仙の境内の駐車場、寺の前庭からならライオンが見えます。
なるほど、あれはライオンの横顔に似ている、背中の曲がり具合は、なにやら猫が座っている姿によく似ているぞ。
黄大仙のお寺から横へ抜けて寺の背後へ、茶色の瓦の棟が本堂だ。ここから迷走が始まったのです。
ウェア・イズ・ライオン・ロック・パーク? アイ・ウォント・ツゴツ・ライオン・ロック・マウンテイン。
尋ねまわるのだが、要領を得ない。やっと相手してくれる奇特な御仁が現われた。しゃべってくれているのは英語だが、広東語訛りで聞き取りにくいのなんの。
結局、会話を放棄して、自分の見当で道を探すことにする。
とんでもなく真反対の方向へ向かっていたのだと判ったぞ。病院の名前を聞いて、ははぁ、ここに居るのか、と現在位置が明らかになった。
ライオンロックパークへの階段間違いは直す。さっきの広東英語のおじさんの位置まで戻って、逆の方向へ向かえばええ。
市街地を歩いて歩いて、斜面に階段が伸びているのを発見、あれはライオン・ロック・パークへの階段ではなかろうか。
ショートカットの道があるならそっちのほうがええ。階段を登って、アズマヤがあって、その後ろから、道はないけど、植え込みを避けて進めばええ、これも教えてもらったこと。
あった、獅子山と案内標識がある。ここから階段を登ればええのだな。
ずっとずっと階段は続きます。セメントと石を塗りこめた定規のような階段から、石を並べただけの葺き石の道に変わったぞ。
木の葉枝の間からライオンの顔が見えてきた。
岩場に出て、ここから展望が広がるが、ペンシルビルがにょきにょきと並んでいる集合住宅、香港ではどこを見てもこの風景だなぁ。
ライオンの顔を正面に見るようになった。正面から見ると、もうライオンには見えないぞ。
木の枝がわっさわっさと揺れている。猿の群れがいる。歯をむきだして脅すのだが、地元のひとは慣れたものだ。平気で猿のすぐ下を行き来している。
木立ちが開けてライオンロック眼を合わすと威嚇するので、眼をそらしながら下を抜けて行く、一匹二匹なら怖くもないが、群れの下を潜るのはドキドキものだよ。
峠に着いて、ここが九龍アウ、アウの字は土へん+幼、峠の意味です。
日本の国字では峠だが、中国に峠の字はなく、[土幼]あるいは凹の字が峠の意味で使われる、発音はどっちもアウ。
アズマヤに香港回帰記念亭と看板がある。近くに標石がある、英国陸軍が目印に設置したものだそうな。歴史の歯車が眼に浮かぶねぇ。
この標石、三角点のような統一様式はないみたい。この先でも数個見たが、大きさも寸法もまちまちで、ほんま、単なる目印のようだ。
ところで、ここが重要ポイント、
獅子山ライオンロック麦理浩径MaclehoseTrailの分岐点なんですよ。
獅子山ライオンロックに登るなら経験装備が万全であること、ベリ・デインジャラス、と注意を喚起する標識がある。
昨日の馬鞍山で危険の程度は判っているので、ダイジョウブ、わたしにとっては許容範囲、と
獅子山ライオンロックの方向へ足を進めることにする。
ちゃんと石段を組んであって、斜面で滑って転ばないようにと、対応は充分にしてある。
獅子山と麦理浩径の分岐点木立ちにロープを巻いて、ロープを柵に組んで、崖から落ちないように防御もしてある。
崖地が開けて、ライオンの顔が見えるのだが、麓から見るのとは反対に、裏側から眺めていることになる。
ぱっと稜線に出た。振り向けばライオンの頭なのだが、なるほど、こりゃぁデインジャラスだ、なんぼなんでも頭の上にまで登る気がしない。
反対側に向かって、たぶんここはライオンが背中を丸めているあたり、背中の上だろう。
一応、背中の上での記念写真を撮って、向かいの山へと足を進めて行こう。
いったん背中を下りて、もう一度登り直す。さっきの背中の上と次の頂上とどっちが高いのだろうかね。
はい、ここが頂上、獅子山、495米 と標示の看板がある。
見下ろすと、ペンシルビルがうじゃうじゃと建ち並んでいる。
黄大仙の寺を探すのだが、空閑地は駐車場、ふむ、あのあたりか。寺の境内はビルが邪魔をして、ほんの一部分ちょっとだけが見える。
付け根からライオンロックを山の反対側を眺めるんだが、馬鞍山の登山拠点、
沙田シャティン大水坑タイシュイハンあたりを見ているはずなんですよ。
毎回、香港に来ては迷うのだが、ここでは方向がちっとも把握できない。
こっちが北だよ、と言い聞かせても、そうじゃないだろと感覚は納得をしていない。
ビルの窓に西日が差しているとしますね。当然、西がこっちなら北はあっち、なのに、そりゃ違うだろうと逆の道を行ってしまう。
今、その感覚、あっちが馬鞍山と教えているのに、方角の見当がどたばたになって、感覚ではピンと来ず、無感動に眺めているだけ。
帰国した今になって、へぇぇ、あれはそういうことだったのかい、とやっと納得している始末です。
さぁて、下山しようか。
登る道はネットで研究したけれど、下りはその場任せなんですよ。行けばなんとかなるだろうの心なんだよね。
頂上に案内標識があって
麦理浩径MaclehoseTrail15分、標識の表現では1/4時間 4/10KM とある。
ライオンの頭の上英国式の表現は馴染みにくいぞ。獅子山まで1/12時間と書いてある。とっさに何分か解らない。
時計の文字盤を、1/2、1/4、1/8、1/16と区切ってみた。1/12とは1/8と1/16の中間なんだな。5分と回答が出るまで、いやぁ、手間のかかること。
山腹をとっとことっとこ下りていって、最初の送電線鉄塔を越えて、次の送電線が2列連なっている、その鉄塔の手前で道と合流した
この道がマクリホース・トレール、先に向かうと沙田アウ。そこからはバスを利用しなきゃならんのだろうな。バスは苦手、こっちの道は断念しよう。
マクリホース・トレールを反対向きに戻ろうよ。さっきの九龍アウのアズマヤに戻ることになるからさ。
ほぼ水平道で楽々トレール、昔ながらの仕事道を活用したのか、香港総督・マックリホース卿のご威光で新設したのか、どっちなんだろうねぇ。
登るときに休憩した九龍アウに到着しました。
九龍アウでは、道が幾つも分岐しているので戸惑ったが、おっちゃんが大声で教えてくれたよ。あぁ、こっちなのか、ジョウサン、ジョウサン。
獅子山ライオンロックの山は小ぶりで程度は知れたもんです。ところがね、道にはずっと敷石が葺いてあるのですよ。
獅子山頂上山を下りてから、草臥れたなぁ。石の上ばっかり歩いたもの、いつもよりずっと足の裏がじんじんしているよ。
ライオン・ロック・パークを出てから、黄大仙の駅までが迷走なんですよ。
マンションの敷地と隣りのマンションの敷地を歩道橋で結んである、しかも、渡り廊下に仕立ててある。このまま進むと、なんとなく方向違いに誘導されているような気がするよ。
うっかり間違えると、坂道を登り直して、次のマンション敷地から、たぶんこっちだろうと思える方向に歩いて行かねばならない。
集合住宅がびっしり建ち並んでいるので、先の見通しが効かないのですよ。
ビルの陰から出て、次のビルの隙間を見る、歩道橋と地面とを交互に歩いて、立体交差で車道を渡る、3Dゲームをプレイしているような気分だったよ。
なんとか駅前にたどり着きました。
さぁ、帰ろう。帰って、街中探検もやってみなくちゃね。
参考 2001年_2月10日 香港ハイキング、馬鞍山
    2001年_2月11日 香港ハイキング、西湾山
    2006年_5月_9日 香港ハイキング、大帽山タイモーシャン
    2006年_5月10日 香港ハイキング、鳳凰山ランタオ・ピーク
    2007年12月_4日 香港ハイキング、馬鞍山2
    2009年11月17日 香港ハイキング、青山Castle Peak
    2009年11月18日 香港ハイキング、八仙嶺
    2011年11月15日 香港ハイキング、蚰蛇尖シャープピーク
    2011年11月16日 香港ハイキング、龍脊(ドラゴンズバック)
    2013年12月_1日 香港ハイキング、大刀屻ナイフ・エッジ
    2013年12月_2日 香港ハイキング、釣魚翁ハイ・ジャンク・ピーク

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