2007年12月4日
しぇるぱ単独
山域:香港

香港ハイキング、馬鞍山2

 

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富安花園以前に、香港の馬鞍山マオンシャンに行ったことがあります。 いや、それは正確ではない。馬鞍山マオンシャンの肩を通過したことがあります。
海外の山が始めて、ということで、JTBのツァに参加したんですよ。
そのツァへの参加者はわれわれ夫婦しかいなかったという、まるで個人契約したみたいな、変則的なツァだったのです。
その様子は、香港ハイキング、馬鞍山に書いています。
あともうちょっとなのに、あそこに見えているのに、馬鞍山に登らずに通過していったのが悔やまれてなりません。
これは、自分で行かなきゃしょうがない。ガイドなど当てにせずに自分でセットアップして登って行こう。ポイント・ポイントは記憶している。行けばなんとかなるだろう。
ほとんど7年ぶりだ。その当時はなかった地下鉄が延長して、駅から歩けるハイキングになっているんですよ。
梅子林の村その前に、飛行場から市内への地下鉄の乗り方を伝えとかなきゃ。
飛行場からのラインは、エアポート・エクスプレスといって、この線路は特別高いのだと覚えてください。
教えられたままに、香港終点まで100香港ドルで買って、九龍の繁華街に行くつもり、次の駅の
青衣チンイーで乗り換えるはずが、キップは改札に吸い込まれたまま出てこない。
翌日、翌々日、学習してわかったのだが、この線だけは乗り換え不可なんです。
青衣チンイーまでなら60香港ドルなのに、あっというまにお金を捨ててしまいました。
それからというもの、路線図を熟読して、この駅このラインは乗り換え可能か、不可か、しっかり点検するのを怠らなくなりました。
茅坪の合流点さて、
馬鞍山マオンシャンへの道にお話しを戻すと、わたしが泊まったのは九龍の油麻地ヨマティ、地下鉄MTRで九龍塘クーロントン、ここで、乗り換えて次の駅、大圍タイワイ、ここまでが地下鉄MTRの路線です。
古いガイドブックでは、
九龍塘クーロントン大圍タイワイの間は、KCRで別の会社だとなっているかもしれません。今は、MTRとKCRは合併しました。
駅に運賃表は出ていないのですよ。キップ販売機の画面で、行き先を指でタッチすると、運賃表示が出てきます。
ここからは改札を出ます。馬鞍山鉄路のキップを買い直さなきゃ。
大水坑タイシュイハンまで買います。
さて、
大水坑タイシュイハン大水坑で電車を降りて、駅前に富安花園があります。ここは見覚えがあるぞ。ここでトイレを済ませたことがある。
富安花園とは公設市場みたいなもんで、魚を売っていたり衣料品屋があったり、雑多な伝統的な市場なんですね。
さて、ここからどうしよう。
大金鐘が近づく梅子林、梅子林、地図の上で漢字を指差して、だれかれとなく捕まえて聞いてみる。
ええかげんだなぁ、聞く人毎に教えてくれる方向が違う。こっち、こっちと引き返して案内してくれるひとがいた。道は川の向こうにあるのだそうだ。
これなら地図とマッチしている、梅子林路と道路端の道路標識にもある。このまま進めばええ。
舗装路の終点が
梅子林ムイツラムここからは細道が始まる。そうそう、この道に見覚えはある。
見覚えがあるとも、あるとも。行く先に
梅子林ムイツラムの人家が現われてきた。人家の後ろに雪崩落ちそうな山があるが、あれは馬鞍山ではないのだよ。
人家が尽きれば、墓場が道端にある。セメントでシェルターを作って甕棺を並べて収納してある。
写真を撮ったかって。なんぼなんでも死者の尊厳を冒す行為だもの、そんなことはできません。
石畳が続いて廃墟があって、昔々はまだまだこの奥にひとが住んでいたのだなぁ。石畳はその当時の通路そのままなのだろうなぁ。
大金鐘の頂上何か貼り紙があるよ、どうせ行方不明・尋ね人の案内だろう。いぃや、違うぞ、警察の警告文だよ。
今年の7月に、山の中で強姦事件がありました、男への強盗事件もありました。警察もパトロールしているが、登山者はそれぞれ注意するように、ということのようだね。
犯行現場はツェン湾駅からの近辺の山、ここからは遠いね。しかし、去年、ツェン湾から大帽山に登ったことがある。事件の山と近いじゃないか。
ガイドが言っていたよなぁ、中国内陸から難民が流れて来る場合がある。ウィークデイは危ない。ひとりで歩くのも危ない。パスポートも金も持たないこと。
襲われる条件を全部満たしているじゃないか。うぅむ、ガイドが言っていたことも、あながちオーバーな表現ではなかったのだねぇ。
峠に出てきて、ここが
茅坪マオピン麦理浩径MaclehoseTrailと合流するのです。
麦理浩径とは、香港総督のマックリホース卿が山歩きのトレールを引いた、それが今なお引き継がれているんですね。
今まで谷間の道は木々に覆われていたが、マクリホーストレールを歩き始めると、草原ばっかりで道は遠くまで見通しが効くよ。
馬鞍山と麦理浩径の分岐点前方に鐘を伏せたような山が見えてきた。あれが大金鐘=ピラミッドヒルなんだよね。
ひとに出会うとドキドキするね。たった一人なら警戒もするが、数人の群れだもの、大丈夫だろう、山のごみ掃除の人々みたい。
ジョウサン、ジョウサン。これが広東語でのコンニチワ、ニイハオは北京語、ここではジョウサンを使ったほうがええよ。ほら、ジョウサンと相手も挨拶を返してくれる。
展望台があって、
西貢サイクン方面が見えるはずなんだが、霞んでいて、はっきりしない展望になっている。
太陽も霞むほどスモッグが激しいのを北京で経験したことがあるが、ここ香港でも、大陸からの汚染された空気に包まれているのかしらね。
大金鐘の麓に到着、
麦理浩径MaclehoseTrailは迂回しているが、斜面を真っ直ぐに登る道がある。以前にも登ったんだ、今回もここを登らなくてどうする。
登り切ったら向こうに
馬鞍山マオンシャンが見えている。
西貢サイクンの方向は霞んでいるが、反対側の出発地の大水坑タイシュイハンの集合住宅の群れはここからも見える。
馬鞍山の肩反対斜面を降りて、
馬鞍山マオンシャンに向かわなきゃね。振り返ると、こっちから見ても大金鐘は尖った峰だよ
馬鞍山マオンシャンの付け根に到着した。前回はここの峠からそのまま降りて行ったのだ。
警告があって、経験と装備が良好な者だけが行ってよろしい、とある。そんなに危険な山なんだろうか。
それもそうだねぇ、客の技量経験を確かめようがないもの、素人と断定して、ツァの場合は登らずに通過するのも止むを得ないことかもしれないね。
ここは自己責任、覚悟を固めて登って行こう。道は凹部を選んで運んでいる。そんなに難しいようには感じないぞ。
もっと危険なコースを経験したことがある。踏み締める足場も充分で、見た目より簡単に斜面を登ることができる。
ネットで見たとき、間違えてサブコースに進んだ、とても危険な道だった、とそんな記録を読んだことがある。
来てみると、道は一本道で間違えようが無い、とても危険というよりも、それなりに危険というクラスの道だね。
馬鞍山頂上念願の
馬鞍山マオンシャンにやっと登れたんだ。
見下ろすと、前回登らずに谷に下りて、谷の尾根道を歩いた、そのコースが足許に見える。ずぅっとあのまま辿って行ったのだなぁ。
馬鞍山マオンシャンから下りて、そのマックリホーストレイルを歩いてもええよ。しかし、途中から舗装路を歩くことになったと記憶している。
西貢サイクンの奥で西貢サイクンまでバスに乗り、さらに地下鉄の駅までバスを乗り換えなきゃならんのだ。
どこに連れて行かれるのか、バスは苦手だね。他の方法で山を下りることにしよう。
パラグライダーが大金鐘の近くを飛んでいる。大金鐘の向こう側に展望台と言うポイントがあった。そこから飛び出しているのだ。
来た道を引き返して、大金鐘の分岐まで戻る。大金鐘に登らず付け根に沿って歩いて行こう。
ほどなくアズマヤに到着した。そこから馬鞍山村まで道があるのは地図で探しておいたからね。うむ、案内の道標にもそう書いてある。
馬鞍山から大金鐘を渓谷沿いの道はそんなに苦労なく馬鞍山村まで降りて行った。
ここから舗装路が長いなぁ。地図が古いので、鉄道の駅はどこに出るのか見当がつかない。
草臥れたな。ちょうどタクシーが村から折り返してきた。これを止めて駅まで行こう。
タクシーは坂道の登り下りを繰り返して、駅に到着した。かなり距離があったよ。しかも舗装路のアップダウンがたっぷりあった。
タクシーを使ったのが正解だったね。あのまま歩いていたら、疲れ果てるだろうし、どこに向かっているのか不安にかられて、悩みに悩んだことだろうね。
タクシーの到着した駅は馬鞍山駅だった。
新興開発地で、集合住宅がいっぱいで、巨大なショッピングセンターがあるところだった。鉄道が開通してから激変した街なんだろうね。

参考 2001年_2月10日 香港ハイキング、馬鞍山
    2001年_2月11日 香港ハイキング、西湾山
    2006年_5月_9日 香港ハイキング、大帽山タイモーシャン
    2006年_5月10日 香港ハイキング、鳳凰山ランタオ・ピーク
    2007年12月_5日 香港ハイキング、獅子山ライオンロック
    2009年11月17日 香港ハイキング、青山Castle Peak
    2009年11月18日 香港ハイキング、八仙嶺
    2011年11月15日 香港ハイキング、蚰蛇尖シャープピーク
    2011年11月16日 香港ハイキング、龍脊(ドラゴンズバック)
    2013年12月_1日 香港ハイキング、大刀屻ナイフ・エッジ
    2013年12月_2日 香港ハイキング、釣魚翁ハイ・ジャンク・ピーク

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