2009年11月18日
しぇるぱ単独
山域:香港

香港ハイキング、八仙嶺

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鶴藪からダムへの道昨日は青山に登ってました。昨日も今日も、歩いたのは香港では国境に近い区域なんですよ。
始めて香港の山を歩き始めたころ、こんなことを言われました。
平日に山を歩くのは注意するように、中国本土からの越境者がいて、強盗に変身するかもしれないから。
あれから世界中が不景気で、中国本土より香港のほうが不景気かもしれない。
イギリスの統治から中国の統治に替わって、英国領民のパスポートはもう取れない、わざわざ越境するほどのメリットがあるかどうかは怪しいもんだね。
昔の注意事項は今では通用しないかもしれない。
昨日は九広鉄道(KCR)の西線、今日は東線、終点に近い
粉嶺Fan Lengで電車を下りる。
あと駅がふたつで終点なのに乗客はほとんど降りないよ、大勢乗ったまま、今は通勤時間帯なんですよ、この乗客たちはシンセンまで通勤しているのだろうか。
駅から外に出て、バスに乗り継ぐのだが、求めるバスはミニバス52B、どこがバス乗り場かわからない。
バス乗り場が広がっていて、どこのポールが所定の場所なのか見当がつかないのですよ。
鶴藪のダムこりゃぁバスは駄目だ。タクシーにしよう。
だいぶ野越え山越えしたように思えるが、料金は日本円換算で500円ぐらい、感覚的には安いもんだね。
三叉路でタクシーから下ろされて、右の道には鶴藪園の看板、そう、鶴藪の集落からスタートするんですよ。
此路段是村私家路、非本村民不得進入、鶴藪村示 こんな立て札がある。右に行ってはいけないのだね。
左の道、真っ直ぐの道を進むべきなのだ。
道の脇に墓地がある。あちこち、そこかしこに墓が見えるじゃないか。
墓のシェルターの扉が締まっていると心安らぐのだが、野外に棚があるだけの墓がある。大きな甕が置いてある。
地下に埋葬するのではないのだよ。甕に入れて、人目に触れようと平気の平左、こんな文化風習にはたじろぐよねぇ。
進むうち、遮断機の棒が出てきた。遮断機は上がっているから通ってもOKなんだね。水務署と名乗ってあるよ。
キャンプ地になった。管理用のキャビンがある。谷の突き当たりに尖峰がそびえているのが見える。あの峰に登るのかな。
再び遮断機があって、まもなくダムの水面が見えてくる。ダムの堰堤を渡って谷の対岸に向かう。
看板の説明を読むと、潅漑用のダムなのだそうな。下流の耕地向けに水を溜めておくものと書いてある。
屏風山を眺めるダムの奥にはバーベキューの炉があちこちにあって、さらに奥、アズマヤがあって、ウィルソントレールのポストがある。
衛突信径と書いてウィルソントレール、何代目かの香港総督でウィルソン総督閣下がトレールを整備したものなのだよね。
麦理浩径が他にもあってマクリホーストレール、これも同様にマクリホース総督閣下が整備したトレールなんですよ。
冠木門のような門を潜って、ここからが本式な山道になるんだね。
山道は山道でも、ここは香港、ずっと石段が続きます。
ここで疑問が生じるのですよ。
マクリホース総督は1971年11月~1982年5月、ウィルソン総督は1987年4月~1992年2月、これがそれぞれの任期です。
彼らの任期中にマクリホース・トレール、ウィルソン・トレールを整備したにしては時代が新し過ぎると思わないかい。
もともと開発中のトレールがあって、完成したときの総督の名前を付けてそう呼んだ、のなら納得できるが、どんなもんだろう。
屏風山から黄嶺ちなみに、東海自然歩道の着工は1970年(昭和45年)、完成は1974年(昭和49年)なんですよ。へぇ、意外、東海自然歩道はそんなに由緒が深いのか。
歴史年表を行ったり来たりで、順序の判定にまごつくが、どっちが先だ後だは、とりあえず棚上げにしとこうね。
ここで尾根道に出て、森林限界を越えて草原の稜線が連なっている。
振り向くとダムが見えて、ダムは釣り針のような形で、丸まった針の先端のところから登りの道が始まるのだね。
正面に立ちはだかる山は屏風山というのだそうな。
尾根を登るのだろうと覚悟を決めていたら、おりょ、山の付け根を迂回して登らずに進むようになっている。
谷あいから高原に出て、この先の道が先の先までずぅっと連なっているのが見える。
振り返ると、非対称山稜で南側が急激に落ち込んでいるのが特徴的だ。
こりゃぁ遠いぞと覚悟して進んだが、案外と近い、疲れることなく頂上まで辿り着いた。
ここは黄嶺という名前の山、たぶん、ここがコースで最高地点だと思うよ。
黄嶺三角点GPSのデータを落としたGoogle Map それを基礎にして、地図ソフトので歩いたコースを作図している。そのでは最高地点を示していない。変だな。
わたしの感覚が正しいのだよ、香港での使用地図Mapking のデータが間違っているんだと思うよ。
日本でのGoogle Mapはゼンリンを使っている、ゼンリンには国土地理院ほどの正確さはないものね。それと同じだと思えばええんじゃないかい。
コンクリートの円柱が立っていて、頭部を黒く塗ってある、この方式が香港の三角点なんだね。
この先はいっぺんドーンと落ち込んで、また登り直すのだよ。
道ばたで香港のグループが昼食を食べている。こんにちはぁ。
今までは、ジョウサン、と広東語で挨拶していたのだが、ジョウサンに心許して、べらべらと広東語で話しかけてくるから受け答えできない。
最初っからコンニチワと声を出すと、あぁ、日本人か、と手加減してくれる。
アリガトゴザイマースとか、イチバンイチバンなど、適当な声かけしてくるよ、親しみの表現だもの、にっこり受け止めるさ。
坂道がキツイねぇとか、あの嶺から来たんだよなど、日本語ででも何か声出しすると、向こうも顔がほころんでいるよね。
別のグループと擦れ違った。結構人気の山なんだね。彼らは黄嶺へ向かっている
さて、登り詰めた嶺が純陽峯、ここから順番に、峯が続くのだよ。峯にはそれぞれ仙人の名前が込められている。
黄嶺から純陽峯を純陽峯 590m (呂洞賓)
鍾離峯 543m(漢鍾離)
果老峯 530m(張果老)
拐李峯 530m(鉄拐李)
曹舅峯 510m(曹国舅)
采和峯 490m(藍采和)
湘子峯 510m(韓湘子)
仙姑峯 511m(何仙姑)
最初の純陽峯と呂洞賓は名前が対応していないが、他は名前がそれぞれマッチしている。
純陽峯からは峯の頭が飛び飛びに見えて、下り一方の斜面が斜めに伸びている。
大雑把には下り斜面なんだが、細かい登り下りがあるんですよ。
ここは香港の山ということを忘れてはいけない。
純陽峯から八仙嶺を階段を石で組み込んでセメントで巻いて、斜面をそのまま直線的に縦に登って、そのまま縦に落ち込んでいくのですよ。これが香港方式なんだよ。
末端の仙姑峯まで降りると、三角点があって、振り返ると、純陽峯へ向かってサーフィンのように稜線が波打っている
姿は美しいが、あれを登ったり下ったり、結構つらいものがあるのだよ。
仙姑峯がターニングポイント、ここまでは森林限界の外で、ここからは樹林の中を行く。
いったん樹林の中を歩き出すと梢の葉っぱに包まれてトンネルの中を歩いているようになる。
ぽんと横道に出て、ウィルソントレールは左へ続き、交通機関があるのは右の方向、右へ向かって歩き出す。
ゆるやかな水平道なんだが、今まで散々に登ったり下ったりで、膝も足の裏も悲鳴を上げている。楽ではないのだよ。
海が堤防で仕切られてダムがある、海水を汲み出して淡水を貯留したものだそうな。
その淡水湖堤防の向こうに馬鞍山が見える。ふたこぶの姿はどこから見ても、あれは馬鞍山と同定できる。
麓の横道道にアズマヤが建てられている。春風亭と名付けられている
落語家の名前と紛れそうだが、山火事で教え子を救って死んだ教師を
いたんでこのアズマヤを建てたのだそうな。
入口を抜けて振り向くと、八仙嶺自然教育径と門に書いてある
旅客中心ビジターセンターには寄らずにそのまま右への道を進む。
バス停の姿が見えて、八仙嶺を振り向くと、稜線ははるかに上空にある。それだけ急角度の斜面なんだよ。
バスの行く先が
太埔墟タイポマーケット、これは具合がええと飛び乗って、バスに乗った距離は結構長かった。
終点が太埔墟駅站とあったので安心していたら、運転手に叱られてしまった。
みんな降りたのに、わたしだけが残っている。あれれ、取り残された。
駅の地下が車庫になっていて、そこがバスの車庫なんですよ。あわててゴメンゴメンと飛び降りたもんだよ。
日本のように、お客さん、もしもし、と下手に声を掛けるのではないよ、バリバリバリと上から目線で大声で咎めるのだよ。
大尾篤から八仙嶺を中国語がそうなのか、中国人がそうなのか、直線的な民族なんだね。
半地下のバス車庫から駅まで複雑な経路で、抜け出すのに迷い迷ってやっと出たのだよ。
さぁ、帰ろう。
香港の山の仲間では、ここは高級なコース、ベテランのコースとなっております。
コースの長さは12キロちょっとで大したことはないが、登り下りが階段道で、ダメージが蓄積するとばててしまう、そんな道なんだよ。

参考 2001年_2月10日 香港ハイキング、馬鞍山
    2001年_2月11日 香港ハイキング、西湾山
    2006年_5月_9日 香港ハイキング、大帽山タイモーシャン
    2006年_5月10日 香港ハイキング、鳳凰山ランタオ・ピーク
    2007年12月_4日 香港ハイキング、馬鞍山2
    2007年12月_5日 香港ハイキング、獅子山ライオンロック
    2009年11月17日 香港ハイキング、青山Castle Peak
    2011年11月15日 香港ハイキング、蚰蛇尖シャープピーク
    2011年11月16日 香港ハイキング、龍脊(ドラゴンズバック)
    2013年12月_1日 香港ハイキング、大刀屻(ナイフ・エッジ
    2013年12月_2日 香港ハイキング、釣魚翁ハイ・ジャンク・ピーク

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