2005年7月18日
しぇるぱ単独
山域:広島県庄原市

今は毛がある、毛無山、大毛無山

 

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毛無山牧場から毛無山をこの前、山に行ったのが6月23日、その翌々日、肉離れをやってしまった。
斜面を草刈りしていて、ぐいと踏ん張ったら、左足のふくらはぎでプツンという音がした、痛ててて、というわけで、全治2週間の休養しなきゃならなくなりました。
2週間で治ったはずだが、階段を降りるのに、ついついかばってしまうよね。
雨が降ることだし、などと理由をつけて、山に行くのを避けていたんですよ。
これじゃぁいかんぞ。出かけてみようよ。完治したはず、その検査ということで、庄原市高野町まで出かけていこう。
林道の登山口庄原、比和を経由して、高野まで到着したよ。猿政山への道をやりすごして、さらに西へと向かって行こう。
高野の地形は谷なんだがね、こんなに広いんだもの、これは谷とは言えないね、盆地だね。
県境の地は尾根で別れて狭い谷が連続しているもんだが、ここは中国山地だもの、そんな常識は捨ててちょうだい、県境の地に沃野が連なっているんですよ。
交通標識が毛無山牧場を指している、そう、まずは牧場から入って行くんですよ。
入り口の柵の中では赤い牛の集団がいるよ。このへんじゃ、どこでも黒い牛ばっかりなんだがね、九州から導入したのだろうね。
おっとっとっと、牧場の中は道があちこちに分岐している、どの道を行けばええのだろうか。
飛び出し地点から毛無山を電線が道の脇にあるね、電気電話の線沿いに進めば、その先には誰かがいるだろう、たとえ間違っても被害は少ないだろう。
乳牛がいたよ、たくさんいるね。この牧場は牛乳を出荷するのが主力なんだね。
電線はここで終わりになったよ。この先の林道を行けばええのだろうか。
お、牛の傍にひとがいる、すみませぇん、毛無山の頂上へはどこから入るのでしょうか。
地元の人間じゃないのでねぇ。牧場の中しか知らんのですよ。登山のひとはこの先へ向かっていますよねぇ。そうですか、どうもありがとう。
岩屑だらけの林道だぜ、パンクしなきゃええけどな。あのね、道は反転して南へ、毛無山からどんどん離れて行くよ、怪しい、引き返そう。
毛無山山腹から振り返る牧場で聞いては林道に乗り込むのを三回繰り返したよ。これは違うだろうとは思いながらも、尾根を突き抜けて、山向こうの道まで調べてまわったよ。
牧場で働いているのは、どうも遠方から弟子入りしてきた若者のようだね。
県境の果ての、娯楽設備もなんにもない山の中だもの、給料が目的の従業員ではないだろ、牧場経営のノウハウを吸収しに来たんだと思うよ。
林道を行くと毛無山と看板があるんだとさ、何度も往復しながら探すんだが、それらしいものは見当たらないぞ。
あった、これかい。ささやか、かまぼこ板程度の目印だ。赤いテープもあって、なるほど、見分けてしまえば見つからないのが不思議みたいだよ。
ポイントはS字カーブです。S字の尾根カーブを抜けて、谷側のカーブを注目しとけばよろしい。
毛無山頂上やれやれ、これで歩ける。両側の笹が刈り込んであって歩き易い道だね。
たちまち前山の頂上まで出たみたいだよ。あれはなんだろ、展望の効く伐採地がある。
へぇ、地面をシートで覆ってある、崖地を作って保護してあるんだ。さては、ハンググライダーか、パラグライダーの飛び出し地なんだろうね。
その向こうに毛無山が見える。
ええと、いったん降りて、あらためて登りなおすのかい。見上げると壁のようにそびえてるね。
こういうのは登りのほうが楽なんだよ、帰りの下りの時に、踏ん張らなきゃならんので、てこずったよ。
大毛無山の稜線道がよかったのは飛び出し地点まで、そこから先は笹が伸び放題に伸びている。露を含んでいるので困るよねぇ。ズボンがぐっしょり濡れてしまったよ。
急な坂でもぐんぐん登れる、肉離れは完治したと言い切れるね。ここでまたプツンと音がするとえらいことになるんだがね。
振り返ると、牛の背中のような山だね、あの伐採地が飛び出し地、反対側に林道が延びている、あそこも車を走らせて調べたんだぞ。
やぁ、着いた、毛無山頂上、頂上そのものは展望は今ひとつだが、前後に動けば展望は効く。
東の山に、猿政山、吾妻山、比婆山、立烏帽子山、福田頭、西に見えるのが、大万木山、髪が立っているのが琴引山だと思うよ。
さらに北へ向かって行こうよ。いったん降りなきゃならんのだが大したことはなかった。
毛無山を振り返る1100メートルを越えるとナナカマドが顔を出しててくるなぁ。
最初のコブは風衝で木の背丈が低い、毛無山の風貌に近いじゃないか。
毛無山からこのあたり、樹が成長して、毛無し=はげの名前を裏切っているじゃないの。
樹の直径からして30年もの、豪雪地帯で成長が遅いと考えたら、50年もの、戦争中か戦後に伐採してそれ以来手付かずだと思うよ。
パルプチップに出荷するとしても、輸入品に太刀打ちできない、単価が合わないから、このまま伐採されることなく永らえると思うよ。
コブがふたつ、ここが頂上かなと惑わせて、道はさらに上へと続く。
大毛無山三角点頂上直ぐ下のところが道が生々しい、これは仕事道じゃないなぁ、登山者の踏み均した道だぜ。
山仕事のひとの昔道はあっただろうね、それが今でもちゃんとした道のままだよ、大勢の登山者が頻繁に通っているからだろうね。
なんとなく、このあたりが一番高いところだがなぁ、なんの標示もないよねぇ、ゆるゆるとほぼ水平の道を歩いている。
四等三角点がある、ちょっと下がったけど、ここを大毛無山ということにしよう。
毛無しどころか、ブナの森に包まれて、展望が全然効かないよ。
荷物を置いて、もすこし先へ歩いてみよう。クサビ型に突き出した山稜だよ。両方の斜面、稜線にはブナの大木が見える。
牧場から飛び出し地点をこの先はどんと傾斜が落ち込んでいる。青いテープ、赤いペンキ印があるが、ここが県境なんじゃなかろうか。
自然の境界とは違うよねぇ。大昔から、ちからづくの競り合いでこんな形で納まったんだろうね。
さぁ、戻ろう。登るのは簡単だったが、濡れた黒覆くろふくの地面は滑るので、踏ん張りながら下りて行かなきゃね。
毛無山牧場に帰って、林道からの稜線を振り返ってみると、林道の上に伐採地が見える。
あそこが飛び出しの場所なんだ、そこから横に歩くのだなぁ、と今ならとてもよく判るね。

参考 毛無山コレクション
2003年 9月 2日 福田頭は地元名、毛無山は官の名前
2004年 5月18日 比婆山群、牛曳・伊良谷・毛無山
2005年 8月 4日 毛無山シリーズ、吉田毛無山
2005年10月21日 毛無山シリーズ、毛無山(けなしがせん)
2005年11月 3日 比婆山群、毛無・伊良谷・牛曳2
2006年 5月25日 毛無山シリーズ、一旦休憩、大暮毛無山
2007年 3月29日 雨上がりの比婆山群毛無山
2008年 7月 5日 鳥取市の毛無山、全部舗装路
2008年 7月19日 比婆山群、牛曳・伊良谷・毛無山4
2008年 8月31日 毛無山シリーズ、毛無山けなしがせん
2008年11月 6日 今は毛がある、毛無山、大毛無山2
2010年 9月29日 別名毛無山の福田頭ふくだがしら
2011年 4月21日 毛無山シリーズ、吉田毛無山2
2011年 5月25日 吉田毛無山から、鉄屋山、鯛ノ巣山

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