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2004年5月18日
しぇるぱ単独
山域:広島備北
比婆山群、牛曳・伊良谷・毛無山
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比婆山をだいぶ歩いたけどさ、管理センターから北の稜線はまだ歩いていないな、広島・島根の県境でもあることだし、これは行ってみなくちゃな。
県民の森、管理センター駐車場に到着、先客は一台しかいないな。同じ道だった、毛無山で追い越したよ。
舗装路を引き返すんだがね、おおむね1キロ程度歩くことになるかな。
五の原橋を渡れば分岐点が見えてくるよ。林道がチェーンで封鎖してある、そこに牛曳山と道標に書いてあるんですよ。
チェーンをまたいで入っていく。道の脇に建物があるが、営林署の作業員詰め所や資材倉庫なんだろうな。
道のそばにシラカバの樹がある。ふぅん、気まぐれで数本植えてみたのだろうさ。
林道から離れて山道になると道標が示している、シラカバの樹を組み合わせた道標を作ってあるよ。
あれあれ、斜面一面をシラカバの樹が覆っているよ、このへんはシラカバの植生の地域なのかしら。
登っているうち、シラカバはもう見当たらなくなってきた。斜面の一部に植林されていたんだな。国有林営林署の運営方針だもの、自由にやってくれて構わないが、シロウトが見ても、ここにシラカバはミスマッチだと思うよ。
植生は、ナラ・クヌギが一般的だね、つまり、分厚いざらざらの樹肌ばっかりなんですよ。
尾根をまたいで谷底へ近づいていく、こっちも下りて行っているのだが、谷が梯子を登るように急激に駆け登ってくるのだよ。
本谷へ注ぐ支脈の流れをまたぎ、本谷を何度も渡渉して行くのだよ。この一週間は雨続きだったので水量も増えている、と言いたいところだが、渡り石が沈む程度、安定した水量なので安心して進めるね。
谷の咽喉を行くのを嫌がって、道は山腹を迂回して進む。先にキラキラと柱が見える、滝だよ、滝が見える。
ははぁ、これが牛曳滝なのか、雨上がりなので水量も豊かで見ごたえがあるね。
これが本滝なんだな、横にも支脈があって、そこにも滝がある、水量に相応して小さい滝なんだね。
滝の道はジグザグ道で、落石注意と立て札がある。落ちてくる石に注意、ではないんだよね、石を落とすな、これが立て札の本意なんだよね。
滝頭で谷を渡って稜線に道は移っていくよ。
滝の道はGPSには過酷なんですよ、谷底から人工衛星が見なくなる、狭い範囲の上空しか見えないものね。開けた稜線に進むのはGPSには願ってもない展開なんですよ。
このへんの植生はブナが旺盛、見渡す樹の肌がツルツルだもの、どれもブナの樹だね。
ただね、比婆山で大きなブナの樹を見ているのでね、千古不伐の太古からの森と比較してはいけないのだがね、若いねぇ、君たちは、と評価を下げて見てしまうね。何度も伐採があって、その後の二次林三次林なんだと思うよ。
道は大きな稜線にまとまってきた。地図を見ると、牛曳山は星型に稜線を放射しているが、その一本の上を行っているのだね。
このへんの植生はナラ・クヌギが盛り返してきたぞ。ブナと勢力半々で拮抗しているじゃないか。ま、ナラ・クヌギの勢いもここまでだろうね、よく頑張ったと褒めてあげよう。
道標がある、三井野原と伊良谷山を指している、おぅい、牛曳山はどこにあるんだい。
三井野原方向が少し高いかな、行ってみよう、あかん、すぐに下がり斜面になってしまうよ。横のヤブは密度が濃くて入れるもんじゃないが、牛曳山最高地点は繁みの中だよ。
見渡すと、東に道後山、猫山が見える。猫山はスキー場の傷跡でそれと同定できる、猫山が決まれば道後山はその隣り、見当がつくさ。
ま、ええか、おおむねこの辺りが牛曳山頂上ということにして、記念写真を撮ろうぜ。はい、チーズ。
牛曳山頂上から伊良谷山へと道は向かう、やっとこの辺りで邪魔されることなく展望が開けてきた。比婆山から立烏帽子山竜王山が一望できるよ。
この先の道も見えてきた、伊良谷山、毛無山が見える、どっちも丸い山だね。
牛曳山と伊良谷山の最低鞍部、ほんのわずか下るだけで登りになる。ふたつの山は隣り同士の山なんだね。
なんの苦労もなく伊良谷山の頂上に着いた。頂上からの展望は邪魔されるが、ちょっと頂上を離れると豊かな展望だよ。
牛曳山での展望と伊良谷山での展望にはあまり差がないのだねぇ。少ぉし角度が違うだけで、比婆山立烏帽子山を眺めているのは同じなんだよねぇ。管理センターが木立に隠れていたのがよく見えるようになった、その程度の変化しかないねぇ。
伊良谷山と毛無山の最低鞍部も浅く通過、ここの登り下りは簡単で汗もかかないよ。
道の傍に石塀がある。道後山で牛の柵の石塀があったよなぁ。これもあそこと同じなんだろうな。道後山もそうだけど、ここも国境なんだよね。牛が越境したら事が面倒になるんで石塀を積むようになったのだろうか。
低い石塀なんだよ。「ここから向うへ行ってはいけないよ」「はい、行きません」牛との間に共通の理解があってのことだろうかね。たかだか、この程度の高さなんだぜ、これでほんまに牛には効果があったのかい。
木立が低くなって視界が開けて頂上になる。毛無山だ。毛無しとはハゲのことなんだが、頂上にはほんまに毛が無いよ。
三角点から立烏帽子山へ向かう方向は草原だよ。
ここよりも竜王山のほうが草原が広いのに、そこには毛無山と名前が付いていない、信仰対象の山なので遠慮したんだな。ここでは遠慮なく毛無しと言い放ったんだね。
北にはちょろちょろと毛が生えているので邪魔をするが、他はすっかり良く見える。やって来た牛曳山伊良谷山は毛が豊かだね。立烏帽子山比婆山烏帽子山と視界を移して、吾妻山がその裏側に見える。さらにその奥には猿政山の鋭い横顔が見える。
ここからは、出雲峠に向かって行こう、今まで何回かに分けて歩いた行程に加えて、比婆山群の円環が完成するよ。
下りの道は黒い土、火山灰土だろうか、雨を含んで滑りやすいよ。さっきまでの軟弱な坂道ではなく、抵抗の激しい下りだが、そのほうが歓迎だよ。
下りたところにききょうが丘分岐、ききょうが丘とはなんだろう、行ってみようか。
ききょうの草原というより、風衝木の丘と言ったほうがええな。風に吹かれて木がよじれて天然の盆栽になっている。風衝で木の背丈は低いから展望はええよ。
毛無山、比婆山がよく見える。島根県の横田町のたんぼ集落がよく見える。出雲側のほうが山の麓まで拓いている、広島側は里まで遠い、はるかに山深いね。
ええと、もと来た道を引き返そうか。引き返して広い道を進んでいくと、ききょうが丘から来た道が合流したよ。失敗したな。引き返さずにそのまま行けばよかった。
出雲峠に到着、この峠では、のんびりとベンチで休みたくなるのがいつものことなんですよ。さ、休憩、休憩。
ここからは公園の中の道だよね、緑のトンネルを潜って、もとの管理センター駐車場へ戻って行こうか。
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