2003年9月2日
しぇるぱ単独
山域:広島備北

福田頭は地元名、毛無山は官の名前

 

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福田頭登山口今年は冷夏で、9月になってもまだ稲刈りの段取りにはなりそうもないよ。なら、今のうちに山を稼いでおこうかね。
比婆山からも、吾妻山からも、南の山が立派で魅了されたもんだよ。それが福田頭。
たいてい、県境にこそ際立った山があるもんだよ、それに反して南に屹立する山があるんだもの、訪ねてみたくなるのは当然でしょう。
庄原から比和へ、比和の中心に行く前に、比和町で最初の交通信号がある、かさべるで、総合運動公園への標識がある、ここで曲がるんだよ。
林道終点福田集落にさしかかると、かさべるでへの道は山の上に誘導される、丘の上を切り開いてグラウンド・テニスコート・屋根付きゲートボール場などを造ったんだね。
かさべるで、とは、緑の城、という意味なんですと。さぞかし、イタリア風なんだろな、と期待感をもって、かさべるでを見上げると、へ、なんだい、普通の民家じゃないか、瓦を緑に仕立ててるのかい、天理教の教会みたいじゃないか。名前負けですね。
登山するひとはここへ駐車するように、と誘導されているそうな、わたしもそれに従おうね。
丘を下りて、バス停へ向かおう、バスのダイヤ表示が見当たらない、一般人は乗れないスクールバスなのかな。
一の滝バス停に添う民家は、福田地区の集会所なんだ、ここに福田頭登山口の標識がある。
ここから見える山の姿は朝霧に溶け込んで、どこが山頂かよくわからないね。
たんぼ谷川に沿って進む、民家が尽きたよ、橋を渡るよう標識が誘導している。
ガイドブックの表現があいまいだ、道なりに行くのかしら、谷沿いに行くのかしら、最後の民家で聞いてみよう。
すみませぇん、福田頭への道はどう行けばいいのでしょうか。
正面の道を行ってのぉ、向こうのプレハブ小屋まで行きゃぁ次の標識があるよ。あんたぁ、ひとりの?すね丸出しで登りんさるんの?まぁええが、まむしに気ぃ付けて行きんさいや。
二の滝どうもありがとう。   不審な輩を見る目つきだったぞ。そりゃ、そうかもね、どの程度の腕前なのか見当がつかないだろうね。ひょっとしたら遭難して、面倒を押し付けられるかもしれないと、思いを巡らすかもしれないね。
たんぼの野道を行けば林道に差し掛かる、そこにプレハブ小屋がある、工事現場の放置された小屋なんだね。
伐採作業が入って林道はぐちゃぐちゃだよ。道の真ん中に蹄の跡が見える、イノシシだ、昨夜、道の真ん中を通ったんだ。
ここが林道の最後、ここから山道なんだね、案内板があって、登山届けの箱もある、わたしも届けとくね。
三の滝平成7年に比和町が登山道を整備した、ということだが、あれから8年、道はしっとりとして、風格があるコースになっているじゃないの。
道の両側の草も刈り込んであって、これなら蛇に悩むこともないね、ほら、マムシがいた、すぐに見つけて追っぱらえる。
谷の傾斜がきつくなってきた。道を外れて、一の滝がこの先にあるのかい。行ってみよう。
ほう、大きな落差の滝だね。わずかに腰折れだがトユ状の滝なんだね。
滝のあるコースはきついコース、一気に傾斜を駆け上がらなきゃならないものね、さぁ、ここが滝頭、危ないからロープが張ってあるよ。
大波峠(おおばのとうげ)次に、二の滝、ほとんど滝つぼの近くまで道は寄ってきてるんだね。
連続した階段の滝なんだね。これなら、脇の道も苦しくなんかないぞ。
三の滝まであるんだそうだ。ここでは、滝つぼを渡渉していくのか。
一の滝二の滝では休む場所もなかったが、ここならゆっくり休憩できる。絶好の記念写真ポイントだね。
三の滝の滝頭を越えると、道は谷の真ん中になる、つまり、どこを歩いても水が流れてる、休憩する乾いた場所がどこにもない、ということなんですよ。
福田頭の肩この湿地にブナの林は成長している、ここから伐り出して運び出すのは並大抵のことじゃないよ、経済原則に合わないから、伐られることなく残ったんだよね。
やっと谷の芯を外れて、斜面を行くようになった。道が乾いているのはうれしいね。
水飲場(湧水)とある、ははぁ、伏流水をパイプで表に出しているんだ。味は? うぅん、すこし金属味、基準が水道水だから、ちょっとの差が辛い採点になるね。
やっと稜線の向こうに空が見えてきた、大波峠(おおばのとうげ)、来た道行く道、道はこのふたつしか見当たらないね。
登って、空が見えるぞ、ここが福田頭の肩、まだ肩なんだと、頭まではまだまだだね。
福田頭頂上肩からの急な登り、登ればすぐに頭なんだろう。標識がある、福田頭まで1000M、えぇ、まだ1キロあるのかい。
頭かと思えば先へ進み、また頭ではなく先へ進み、なんだなんだ、福田頭はノコギリの山じゃないか。
カシミール断面図では単純な三角形だが、少なくとも感覚的には頂上はノコギリ形状だったぞ。
やっと福田頭と標識のある場所に着いた。さっきの標識からじゅうぶん1キロ以上はあったね
東西の展望は開けるんだが、あいにくだね、ガス水蒸気に包まれてはっきりしないんだよ。
比婆山連山を見たいのだが、方向は北で、北は樹木に邪魔されて判然としないよ。
兎舞台頭さて、下りるかね、北へ向かって歩いて行こう。
途中で、展望所というのがある、本来は麓の様子が見えるはずだが、今日はだめだぁ、霞の中でよくわからない。
稜線を去って山腹に向かうところ、ここの地名が兎舞台頭、石の舞台で兎が踊るのかしら。
昔ながらの名前なのか、新出来の名前なのかは知らないよ、センスは抜群、誉めてあげよう、あっぱれあっぱれ。
途中、木の間越しに吾妻山が見えたが、枝が邪魔、写真には撮れないね。
山腹を下りるんだが、傾斜は半端じゃないよ。トラロ−プが補助に張ってある、滑るから横へ逃げて自由に道を選んで行くよ。
下山口ほとんど全部が滑り落ちる状態の連続なんだね。ストックをいっぱいに伸ばして、前で支えながら降りていくのさ。
沢に出てきた。昇竜の滝があるということだが、ここなのか、上流なのか、見当もつかない。
顔を洗って汗を拭こう。山腹の道から沢沿いにと、状況は大きく変わったんだよね。
ごろごろ石の荒れた沢道で、雰囲気は陰惨、あまり気味のええとこじゃないね。
向こうに人工物が見える、林道なんじゃないか。ぱっと大規模林道に出てきた。ここが福田頭下山口。
朝一番で、ここに自転車をデポしといたんですよ。その時、沢など見なかった。だから沢に出会って途惑ったんですよ。
総合運動公園から全景を沢は、暗渠となって林道の下を潜って放流されている、橋を使わない工法なので、ここに沢があるとは思いもしなかった。
さぁ、マウンテンバイクで戻るぞぉ。シュルシュルシュルゥ。4キロの道をあっという間に帰れるぞ。
もとの、かさべるでの駐車場、今頃になって頂上の霞みが晴れている、ふぅん、あんなコースだったのかい。
国土地理院の地図では毛無山となっているがね。地元では、福田頭と呼んでいるよ。
中国地方には、毛無山という名前の山が多いのだよ。タタラ製鉄の燃料に伐採して丸坊主にした山を毛無山と名づけ、それがあちこちにあるわけだね。隣り合わせて毛無山、という例もある、名前を聞き取るとき、横着したんだろうね。
参考 毛無山コレクション
2004年 5月18日 比婆山群、牛曳・伊良谷・毛無山
2005年 7月18日 今は毛がある、毛無山、大毛無山
2005年 8月 4日 毛無山シリーズ、吉田毛無山
2005年10月21日 毛無山シリーズ、毛無山(けなしがせん)
2005年11月 3日 比婆山群、毛無・伊良谷・牛曳2
2006年 5月25日 毛無山シリーズ、一旦休憩、大暮毛無山
2007年 3月29日 雨上がりの比婆山群毛無山
2008年 7月 5日 鳥取市の毛無山、全部舗装路
2008年 7月19日 比婆山群、牛曳・伊良谷・毛無山4
2008年 8月31日 毛無山シリーズ、毛無山けなしがせん
2008年11月 6日 今は毛がある、毛無山、大毛無山2
2010年 9月29日 別名毛無山の福田頭ふくだがしら
2011年 4月21日 毛無山シリーズ、吉田毛無山2
2011年 5月25日 吉田毛無山から、鉄屋山、鯛ノ巣山

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詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


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