2007年3月12日
しぇるぱ単独
山域:広島県廿日市市、大竹市

県境、小瀬川ダムの冠岳

 

画像をクリックするとそのままそこだけ拡大表示されます
Microsoft Edge のユーザーは、画像・テキストにちょっと触れてください、その効果で、ポップアップページは消えます
Internet Explorer Google Chrome Mozilla Firefox のユーザーは何もしなくてもポップアップページは消えて行きます

 

国道からの遠望山口県との県境の冠岳へ登ると予告してもう半年以上になるな。
冠山シリーズをやっていて、最近の冠山が久地冠山、あれは去年の8月のことだった。その後、県境近くに冠岳があることを発見したのだった。
間を空けずに行くつもりだったが、台風の水害で流されて道路があちこち寸断した。行く気が挫けてしまったものね。
だいぶ復興したのじゃなかろうか、そろそろ腰を上げようか。
高速道路を大竹インターで下りる。このへんの道路は始めての経験だね。
国道2号線から国道186号線へ進む。小瀬川沿いの道なんだが、カーブがきつくて、ダンプが多くて、なかなか油断のならない道なんだね。
冠岳登山口ダムがあった、弥栄ダムという名前なんだそうな。さて、ダムの駐車場に車を止めてと、歩きながら登山口を探すんだが、はてね、地図と地形とが食い違ってる、全然マッチしていないじゃないか。
あっちの道、こっちの道、1時間くらいうろうろしてハタと気が付いた。こりゃダムが違う、この川には幾つもダムがあるのじゃなかろうか。
いったんスイッチが入ると、何が何でも、地形を曲げてでも地図に投影しようと頑張ってしまう、誤りに気が付くのは時間がかかるもんだね。
間違えたよ、上流へ行こう、上流へ、途中ではまだ復興工事が続いていた、去年の台風災害は被害甚大だったんだね。
前方に鋭峰がそびえている、頂上が岩山で尖った三角形の山だ。あれが冠岳なんだろうな。
尾根上に通信塔ダムが見えてきた。弥栄ダムは巨大なダムだったよ、このダムが小瀬川ダム、弥栄ダムと比べると、も少し小ぶりなダムでした。
舗装した駐車場はダム管理所の職員の駐車場なんだろうな。ちょっと離れたところに無舗装の空き地がある、われわれはここに止めてもええのだろうな。
駐車場の前は、道がカーブしている、尾根が突き出して終わっている。そこに松の木があって、冠岳登山口と案内標識がある、頂上まで60分と書いてある。
道はジグザグに急傾斜で登って行く、尾根に登ると通信鉄塔がある、恐らくダムの通信施設なんだろうな、水量水位を知らせる独立回線なんだろうな。
鉄塔を過ぎると尾根を忠実に歩いて行く。背の低い羊歯の道を進んで行く。
ダム側斜面は植林の手入れがちゃんと出来ている、間伐して枝打ちして、透けているからダムの湖面がよく見える。
展望の岩から小瀬川ダム反対側は野放しの自然林だね。枝が繁茂していて、枝の切れ目から谷向こうが見える、あれは瓦小屋山だろうな。
時々、頂上が見えるのだが、枝が邪魔して、写真に撮っても、ろくな姿にはならない。落葉の今でもこれだもの、若葉青葉の季節には隠してしまうだろうね。
中腹に岩が見えていたが、その直下まで登ってきた。
岩の根元を迂回して、登れる箇所を探すんだが、よっこいしょ、登る時は登れても、帰りに、岩を下るには手がかりがなくて難儀することだろうね。
頂上から向こう側へ下りて行ったので、一方通行、帰り道に使わなかったので、難儀する目には遭わなかった。
岩の先端からは展望が効くのだろうが、あまり先端まで近づきたくはないぞ。
冠岳頂上の岩場ここから上は、表土が全部流れて、岩の芯がむきだしになっている。あんなのや、こんなのや、平らな岩、また岩の道、ここが頂上なのだ。
腹ばいになって、体をずりあげて登ったが、なんだい、横から登れば簡単に登れるじゃないか。真っ正直に正面突破しなくても良かったのにね。
てっぺんが平らな岩だからセルタイマーで写真が撮れると思ったが、風が強くて、止めたほうがええ。カメラが吹き飛ばされてしまう。ほらぁ、帽子が飛ばされてしまった。
記念の証拠写真を撮るのなら、カメラを物陰に置いて、安全を見定めて撮るのがええと思うよ。
地図で見ると、稜線の途中から、廿日市市と大竹市の市境を歩いて来たのだな。今は頂上、頂上は両方の市の境界なのだね。
頂上から瓦小屋山と三倉岳が見える、いずれ何時かはあの山に登ろう。
下り道から頂上の岩場を岩の横手に下りの道がある。ここから尾根を下りていくのだな。
分岐だ、標識がある、R186下山、ここで尾根道から離れて山腹を下りて行くのだよ。
これがねぇ、ただごとじゃない激下り、岩を飛び、幹につかまりながらドカドカと下りて行くのですよ。
振り返ると、頂上は、前岩と頂上の岩とふたつのブロックに分けられるのだね。見上げるほどの落差で、一挙に下山路を進んでいるのですよ。
振り返りながらも、木の枝が邪魔でなかなか写真が撮れるほどの切れ目が出てこない。ここならええぞ、岩に登れば枝が邪魔することもない。
奇怪な姿だなぁ、遠くから見る姿は安定しているが、近くから見ると、乱雑な岩がにゅっと突き出した、としか見えないよ。
渡渉地点から上流を支尾根の道は、潅木から喬木へと風景を変えていく。羊歯の道になり、落ち葉の道に変わって行く。
突然道が消えたように思える瞬間があります。足元の踏み跡が消えて、どう進むか迷う瞬間があります。
視線を移すと、数メートル先に道があるのだよ。なんで踏み跡がワープしているのだろうね。踏み跡の残りにくい植生てあるんだろうかね。
踏まれても、跳ね返して足跡を残さず、踏まれた草葉も傷を修復してもとの姿に戻ってしまう、これに惑わされずに、正しい判断を下して前に進んでね。
下から谷の流れの音が聞こえてくる、音から判断すると、かなりの水量の水が流れているぞ。
昔の炭焼き窯のところで谷と合流した。ほんまだ、谷の水は広い幅でとうとうと流れている。
廃道化しつつある林道今は右岸を歩いている。あのね、上流から下流を見て、右が右岸、左が左岸、これが取り決めなんだとさ。
なんべん覚えても忘れてしまう、わたしのブログに、右岸、左岸のメモを残してある、それを見た上で安心して、右岸と書いたのだよ。
ここで谷を渡渉するのだそうな。標識があって、林道から国道へ、と指図してある。岩伝いに渡って行こう。左岸に渡ったのだよ。
しばらく進むと、谷の流れに沿って進む道が消えてしまった。横を見ると、河岸段丘の斜面を登るのだな。あった、これが林道だ。
25000図の地形図には、ちゃんとした道と表示されている。昔はちゃんとした道だったんだろうね。
今は道はすっかり廃れて、まだ中央は道の姿を残してはいるが、道の両脇から自然に回復しつつある、地図と現実とはえらく違うな。
鉄柵の向こうに国道国道に出る地点に到達した。鉄の柵が設置されているよ。国道側から眺めても、笹に埋もれて柵があるとも知らずに通過してしまうね。
標識もなしテープもなし、目印合図は付けてありません。
国道を歩いて行くと、廿日市市の市境看板がある。小瀬川は海からここまで大竹市なのに、その上流を廿日市市に持って行かれて、残念な気がするんじゃないかな。
もとの駐車場まで帰ったぞ。
ダムの堰堤を歩いてみようか。下流の川岸が崩壊している、川底の岩が全部裏返って新しい岩肌を曝している、水害の被害なんだよなぁ。
堰堤を渡って、山口県に立つ、ここで始めて冠岳の頂上が見える。ダムの広島県側からは頂上は見えないのだ。
さぁ、帰ろう。大竹に戻らずに、中国道の吉和インターのほうに向かおう。あちこち動き回ったほうが土地勘が磨かれるからね。

冠山コレクション・リスト
    2000年_7月29日 冠山(福井県池田町、岐阜県揖斐川町)
    2003年_9月30日 中野冠山(広島県北広島町)
    2003年11月12日 可部冠山(広島市安佐北区)
    2004年_4月_1日 布野冠山(広島県三次市)
    2005年11月30日 石見冠山(島根県邑南町)
    2006年_1月30日 可部冠山2(広島県北広島町)
    2006年_7月28日 布野冠山2(広島県三次市)
    2006年_8月_5日 湯来冠山(広島市佐伯区)
    2006年_8月16日 久地冠山(広島市安佐北区)
    2007年_7月19日 田ノ原冠山(島根県邑南町)
    2008年_6月12日 吉和冠山(広島県廿日市市)
    2008年_8月_3日 吉和冠山、正面(広島県廿日市市)
    2008年_9月28日 吉和冠山、正面2(広島県廿日市市)
    2008年10月16日 都賀冠山(島根県美郷町)
    2012年_4月17日 石見冠山2(島根県邑南町)

OS,プラウザの種類、ヴァージョンによっては、JavaScriptErrorと宣告され、表示されない場合があります。
その時は下の文字、数字をクリックしてみてください。
1 2 3 4 5 6 7 8 9





詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。


前ページへ

あちこちの山へかえる

トップページへかえる

 囲炉裏へリンク